理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

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iMuSCs細胞に関するVojnits論文をめぐる議論に関連して感じたことを、二、三点書いておきたいと思います。

 

第一はiMuSCs細胞と、STAP細胞特許出願との関係です。

iMuSCs細胞と、STAP細胞とは、


・外部刺激によって(完全か不完全かの差異はあるものの)初期化すること(既存の微量な万能細胞が活性化するわけではないこと)

・哺乳類において、その初期化された細胞の多能性、万能性があること


という点において、同一コンセプトだと感じますが、それでも、両者は別物であるように論じる向きも、サイエンスライターの皆さんをはじめとして根強く存在しています。


 しかし、どちらであるにしても、STAP細胞の特許出願との関係では、その範囲に含まれるのか否か?という点は、あまり明示的には論じられていないように思います。

 もともとの基本請求項が、様々な刺激によって細胞を初期化すること、といった極めて広範囲なものであり、補正後もそのような包括的請求項はなくなったとしても、それを各刺激ごとに分解したに留まるようですから、依然として広範囲であることには違いはないのではないかと思います。

そうすると、iMuSCs細胞もこのSTAP細胞の特許出願範囲に含まれると思うのですが、その辺の理解は、同一コンセプトだと考える立場、そうではないと考える立場のそれぞれにおいて、どのようなものか知りたいところです。特に同一コンセプトではないと考える立場の方が特許との関係でどう捉えるのか?ということは興味深いところです。

「少なくとも小保方氏の酸による刺激に関しての論文は証明、再現されていない」という述べるパターンもありますが、もっと広範囲な刺激を網羅した特許出願との関係ではどうなのでしょう?


両細胞の比較について、論文のことばかりで論じられているようにも感じますが、(次の論点とも関係してきますが)研究の成果は、論文としてだけではなく特許としても具現化されうるわけですから、特許出願との関係からも論じられる必要があると思います。

米国特許庁への出願内容は、以下の記事にあるような方法でアクセスできますので、特許出願範囲か否かについて、ご教示いただけると幸いです。

http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt2/16830448.html 

 

 第二は、上記の点に関連しますが、もし、刺激によって初期化した細胞が多能性、万能性を示すことが、他者によって証明された場合に、その功績は誰に帰するのか?という点です。

iMuSCs細胞論文に関するコメントの中に、「仮に、STAP細胞類似の現象を証明した研究者が出たとしても、小保方氏の論文は撤回されている以上、STAP細胞が証明されたと言うべきではなく、その証明した研究者の功績に帰するべきである」という趣旨のものがあったと思います。理研改革委の記者会見で、東大の塩見教授も同趣旨のことを述べていました。

 しかし、そう言う皆さんは、論文のことばかりが念頭にあるようなのですが、特許出願との関係はどうなるのでしょうか? STAP細胞は、論文では酸刺激に絞って書かれていますが、様々な物理的、化学的等の刺激でも試した旨を論文でも述べたうえで、酸刺激に絞って論文化したわけですし、特許出願では、それらの刺激を包含しているわけです。それらのどこまでが特許として認められるかはわかりませんが、もし認められた場合には(=当然、明細書の内容が再現可能と認められる前提)、それらは当然「STAP細胞」として呼称されて然るべきだと思うのですが、どうなのでしょうか?

 産業界においては、研究開発の成果は、むしろ特許の形で自らのものにするというのが通常ですので、学界において論文だけで成果を云々する向きがあるのには、違和感を感じる、というのが正直なところです。

 

それに、上記の議論の前提となる「小保方氏の論文は撤回されている以上」という点に関しては、少なくとも、撤回時点での「説明できない齟齬がある」という理由となった遠藤氏、若山氏の分析結果が、必ずしも「齟齬」にはならないということが、撤回後に明らかになっているわけです。

改革委から賞賛を受けた遠藤氏の分析に関しては、理研が第三者の識者に委託した評価報告において、改革委提言の前月の5月19日付けで、「遠藤氏の分析は(再現はできるが)それによって、STAP細胞がES細胞だと断定することはできない」旨が指摘されていたことが、昨年2月のモニタリング報告書において明らかになっています。つまり、これは理研としての委託評価結果ですから、理研のスタンスとしても、遠藤氏の分析はSTAP細胞の有無に関する「齟齬」にはならないという立場だったはずです。


また、若山氏が放医研に委託した分析結果も、「若山研には存在しないマウスから作られた」という多大な(決定的な)インパクトを与えた点は、誤りだったことが判明しているわけです。もうひとつの「小保方氏に提供したマウスからは作られていない」という点も、マウスが残っていない以上、裏付けることはできませんし、桂報告書でも、マウスの系統に関して若山氏の記憶と相容れない点も指摘されていますから、若山氏の手交したマウスに関する認識が正しいということを所与の前提として、ES細胞の混入だとする桂報告書の判断をそのまま鵜呑みにするのも(他の問題点もあり)適当とは思われません。

この辺のことは、結局、STAP細胞の再現がなされないと、見直しの動きにはならないのでしょうが、いずれにしても、撤回理由の柱となった2点が、実は「説明できない齟齬」であるとは限らなかった、ということだったわけです。


そうであれば、STAP細胞論文は、撤回されることなく、西川氏や八代氏が述べるように、「その論文の成果が、いくらやっても再現不可能であれば、その成果は棄却され、過去にあった様々な学説、論文と同じように無縁仏として忘れられていく。」(八代氏)ということで、論文としては残った可能性はあったのだろうと思います。分子生物学の世界での再現実験は、試料、環境等で極めて微妙な条件の整備が必要で、研究室が変わればすぐにはできないことは、「研究室を異動した経験のある研究者であれば、誰しも経験することである。」(同)ということは、若山氏、八代氏がともに共通して指摘することですから、再現できない間に忘却されるかもしれませんが、いずれ正しいことが証明される時期がくるのを待つということもできたと思われます。

 

 須田記者の『捏造の科学者』によれば、

「ネイチャー側からは(一昨年の3月)十三日、「撤回は今後の立証をほとんど不可能にするので、くれぐれも慎重に」という忠告を受けた。」
「欧米の研究者にとって、根幹の部分で結論が間違っているのが見つかったか、世の中で一定の期間が過ぎても全く再現されないか、どちらかのケースに該当する場合以外、考えられないということだ――。」P93)と笹井氏が述べたそうです。


 その相場観からいけば、遠藤氏と若山氏の分析結果がSTAP論文の「齟齬」とは実はならなかった以上、疑念は持たれつつも、再現できないで「掃いて捨てるほどある」(西川氏)論文のひとつとして、証明される日が来ることを待つことはできたことでしょう。

 そのような撤回経緯を無視して、「撤回されたのだから、後に証明されたとしても小保方氏の功績とすべきではない」とするのはフェアとは思えません。

 

 第三に、やはり特許出願の関係ですが、STAP特許出願は、国際出願されてそれが現在、欧米日豪加において国内移行している状態です。

 

○「STAP関連特許出願は、日米欧豪加で生きている由」

http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt2/16929820.html 

 

 その国際出願の段階で、先行発明のサーチレポートによれば、東北大のMuse細胞が先行発明としてあるとの評価だったと思います。

 しかし、今回のiMuSCs細胞の関係でも議論となっているように、既に存在している微量の多能性細胞を見つけて活性化させるのか、分化した細胞を初期化して万能性を持たせるのかは、全く異なるコンセプトの研究だということだと思います。

 ところが、Muse細胞は、前者に属するものであり、既に存在している多能性細胞のはずです。

 

「ミューズ細胞(Musecell; Multi-lineage differentiating Stress Enduring cell)は、東北大学の出澤真理らの研究チームにより発見された非腫瘍形成性の多能性成体幹細胞である。骨髄や真皮、脂肪組織のような間葉系幹細胞、ならびに商用的に入手可能な間葉細胞(ヒトの線維芽細胞および骨髄)に存在する。ミューズ細胞は自発的またはサイトカインの誘導により、単一の細胞から三胚葉すべての細胞に分化することができる。」(ウィキペディア)

 

 それがどうして、別のコンセプトのはずのSTAP細胞の先行発明としてサーチレポートに記載されたのか、よく理解できません。

 たしか、どこかで、このサーチレポートはロシアが作成した、というような記事を読んだ覚えがありますが、両者の差異についての認識が不足していたということでしょうか・・・。


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