理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

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 石川智久氏によるES細胞窃盗容疑での告発について、兵庫県警が本日、被疑者不詳のまま書類送検したと報じられています。
 一番詳しめの報道が、日テレNewsのようなので、引用します。
 
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「“ES窃盗”告発 被疑者不詳で書類送検
2016328 21:18
STAP細胞の論文問題を巡り、「何者かがES細胞を盗んだ疑いがある」とする告発を受け、捜査を続けていた兵庫県警は28日、被疑者不詳で書類送検した。
 STAP細胞の論文不正問題を巡っては、理化学研究所に所属していた元研究員・石川智久氏が、「何者かが万能細胞の一種、ES細胞を盗んだ疑いがある」として告発し、去年5月、兵庫県警が受理していた。告発状では、小保方晴子元研究員が使っていた冷凍庫から、別の研究員が作ったES細胞が複数見つかったとされていた。14年12月、理研の調査委員会は、STAP細胞はES細胞が混入した疑いが強いと結論づけている。
 捜査関係者によると、これまで警察は小保方元研究員から参考人として任意の事情聴取を行うなど捜査を続けてきたが、28日、被疑者不詳のまま書類を神戸地検に送付し、県警としての捜査を終結した。
 告発した理研の元研究員・石川智久氏「被疑者の特定に至らなかったのは残念ですが、致し方ない」
 県警は、ES細胞の窃盗の事実があったのかどうかについても明らかにしていない。これに対し、小保方元研究員の弁護士は「元々窃盗での告発がおかしなことだ」とコメントしている。」
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 他方、朝日新聞は、次のように、「告発の事実は確認できなかったとみられる」としていますが、県警側が言っているのか、記者の推測なのかよくわかりません(ただ、後述のように、「確認できなかった」というのは幅がありますので、間違いではないでしょう)。
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「STAP細胞論文の研究不正問題に絡み、理化学研究所の研究室からES細胞(胚〈はい〉性幹細胞)が盗まれたとする告発について、兵庫県警は28日、容疑者不詳のまま関係書類を神戸地検に送った。告発内容の事実は確認できなかったとみられる。」
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 警察による捜査は、微罪等を除いて原則としてすべて検察に捜査資料を送付することになっていますので、書類送検自体はいずれにしても行われることになります。特に、元々が告発案件ですので、当初から、検察には逐次報告し、捜査方針等の指示を受けてきたものと思います。
石川氏は、当初は昨年1月に小保方氏を被疑者として告発しましたが、県警が受理せず、結局、被疑者不詳により受理され、これまで捜査が続けられてきたものです。
 被疑者不詳のまま送検であれば「不起訴」となります。この1年間の捜査資料は公表はされないのでしょうが、「不起訴」の具体的類型がどれなのかが次の関心事項です。それは、捜査結果により決まってきます。
 
不起訴にする場合には、法務省訓令「事件事務規程」で幾つかの類型に区分することになっています。
 
(不起訴の裁定)
第75条 検察官は,事件を不起訴処分に付するときは,不起訴・中止裁定書により不起訴の裁定をする。(略)
不起訴裁定の主文は,次の各号に掲げる区分による。
 (中略)
(16) 罪とならず 被疑事実が犯罪構成要件に該当しないとき,又は犯罪の成立を阻却する事由のあることが証拠上明確なとき。ただし,前2号に該当する場合を除く。
(17) 嫌疑なし 被疑事実につき,被疑者がその行為者でないことが明白なとき,又は犯罪の成否を認定すべき証拠のないことが明白なとき
(18)嫌疑不十分 被疑事実につき,犯罪の成立を認定すべき証拠が不十分なとき。
(19) 刑の免除 被疑事実が明白な場合において,法律上刑が免除されるべきとき。
(20) 起訴猶予 被疑事実が明白な場合において,被疑者の性格,年齢及び境遇,犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないとき。
 
これらのうち、(19)(20)は、被疑事実と被疑者が明白であることが前提でしょうから関係ないとして、(16)〜(18)のいずれに該当するのか、それらの具体的な差が、素人では分かりにくいですが、ウィキペディアには次のように書いてあります。
 
【被疑事件が犯罪を構成しない場合】
被疑事実が犯罪の構成要件に該当しないとき(罪とならず)、被疑者が14歳に満たないとき(刑事未成年)、犯罪時に心神喪失であったときなどは、不起訴となる。
【犯罪の嫌疑がない場合(嫌疑なし)】
被疑者が人違いであることが明白になったときなど、犯罪の嫌疑がない場合は不起訴となる。
【嫌疑が不十分な場合(嫌疑不十分)】
捜査を尽くした結果、犯罪の成立を認定すべき証拠が不十分なときは、嫌疑不十分として不起訴となる。
 
 「盗難があった」という被疑事実が実際にあったのであれば、誰かが被害を受けたと主張していないとおかしな話です。石川氏の語るところによれば、ボックスのES細胞全体で数千万円の価値があるとのことですから、それが本当にあるべきところからなくなったのであれば、所有者・占有者は被害届を出すでしょうし、出すべき義務があるはずです(なくなったことがわかった時点で)。しかし、理研も山梨大(若山研)も出していませんし、NHKでインタビューに応じていた留学生のLi氏も出していません。
 石川氏が言うには、山梨大への引っ越しのどさくさになくなって、若山研は後で理研からの通知で知らされたとのことですが、若山研は、理研から山梨大への移転契約書は交わしていませんから、初めから持っていくつもりはなかったということであり、所有も占有もしていなかった以上、窃盗の被害者にはならないでしょう。
 Li氏は引っ越し時には既に帰国していましたから、所有も占有もしていなかったことは明らかです。
 
 石川氏は、理研内で、若山研から棟が離れた小保方研に冷凍庫のボックスが移っていたことを以て、小保方氏が盗んだかのように言っていますが、小保方研の施設・設備が物理的に整備されたのは、若山研の移転後、半年以上経った時点です。その間は、理研の管理担当が保管していたか、間借りしていた笹井研にあったかでしょう。ですから、物理的に移動していたとしても、所有者である理研管理部局の管理下におかれていたということで、窃盗云々の余地はありません。
 これがもし、小保方氏か誰かが理研外の自宅その他の場所に持ち出したということであれば、理研の所有・占有を侵したということで、窃盗が成り立つかもしれませんが、そんなことは物理的にできようはずがありません。
 そうやって、ボックスの所在と、所有・占有関係とをトレースしていけば、「窃盗」という被疑事実自体、成り立たないように思われますであれば、構成要件に該当しない「罪にならず」か、犯罪の成否の証拠がない「嫌疑なし」のいずれかではないかと思うのですが、検事は、どの類型で裁定書を書くのでしょうか?


 それは、もう間もなくわかるのではないかと思います。以前書いたように、もう捜査開始から1年が経過したということ以外に、検事の人事異動という事情もありますので、年度末までに決着させるということだろうと思います。今週中には不起訴処分が出るでしょうから、マスコミは、そこまでしっかりと取材して明らかにしてほしいと思います。
 被疑事実と被疑者が明らかであれば、処分は同じ「不起訴」であっても、具体的に「嫌疑なし」「嫌疑不十分」「起訴猶予」のいずれなのかによって、全く意味合いが異なってきますが、今回の場合、被疑者不詳どころか、犯罪を構成する被疑事実もなかったということではないのか?という感が強くあり、そもそもなぜ受理したのか?という点自体がよく理解しがたい案件でした。
 
 石川氏は、小保方氏を告発する直前に、山梨大の若山研を訪問し、そこで証拠を集めて告発状を大きく書き直して告発した、と述べています。それであれば、若山研でいかなる「証拠」となる材料を集め、それをどのように窃盗ありと根拠づけたのか、説明する義務があるのではないでしょうか?
 日テレでのインタビューでは、「残念ですが仕方がない」と述べていますが、そもそも、昨年3月時点で、小保方氏への告発は受理されず、「被疑者不詳」での告発に切り替えた時点で、自らが提出した「証拠」なるものが有効ではなかったわけですから、そのことについて釈明して然るべきでした。そして、今回、それらが窃盗を裏付ける「証拠」とは認められなかったということが確定するわけですから、その不明を恥じ、小保方氏に対して謝罪するのが筋というものでしょう。

 また、若山研も、石川氏がそのように、若山研へ訪問し話を聞いて証拠を集めたと公然と言っているのを知りながら、沈黙を保っているということは、石川氏の主張を暗黙のうちに是認していると受け止められます。石川氏と共犯のようなものでしょう。石川氏が虚偽告訴罪に相当するのであれば、若山研はその幇助罪(あるいは教唆罪?)のような構図になってしまいます。


 石川氏は、「小保方氏が、地位や名誉を得ることを目的に」云々と動機を述べたのですから、名誉棄損罪や侮辱罪に該当する行為です。ただ、既に半年の時効にかかっていますので、後は民事による損害賠償請求というのはあり得る選択肢ではあります。実際に小保方氏側が訴えるかどうかはわかりませんが、客観的にはそういう犯罪や不法行為に当たる悪質な行為だということを理解すべきでしょう。
 
■ さて、兵庫県警ですが、1年間に相当の捜査をしたのではないかと想像しています。告訴・告発案件は、しっかり捜査するように警察庁からの通達も出ていますし、世間からの注目度も高い案件です。和モガさんが、偽計業務妨害で告発状を出して、兵庫県警水上警察に赴いた時の様子が、そのブログ記事に書かれていますが、
 「付箋が貼りまくってあった」とあるほか、担当者の構図についての理解が極めて速い感があります。市井の一人が告発しても、これだけの対応をするわけです。


 警察は、一の事実を固めるのに、関連する数十のことを捜査すると言われますが、今回の事案では、捜査したことはおそらく多々あることでしょう。
 基本的事実関係として、冷凍庫及びES細胞の入ったボックスの置かれた場所と所有・占有の対応関係は、当然すぐに理研や若山研に聴取して把握したことでしょう。また、石川氏は、告発直前に山梨大の若山研を訪問して、窃盗の証拠を集めたと言っていますから、その裏付けも取っていることとでしょう。若山研の試料管理担当者は若山夫人でしょうか? 
 そして、NHKスペシャルに出ていたLi氏からも聴取をしているでしょうし、2Chでの「小保方の冷凍庫にES細胞が入ったボックスが見つかったことも公表しろよ」とか、「小保方〜、地獄の底はまだ深いぜ〜」という投稿についても、本件に密接な関係がありますから、IPアドレスから発信者の把握に努めたかもしれません。
 これらの捜査資料は、STAP細胞事件の真実を解明する上では、本当は貴重な材料なはずですが、公表されるわけではなく、そのまま埋もれてしまうでしょう。惜しいことです。
 
 なお、小保方氏の手記が出てから、小保方氏への聴取が報じられた際に、「手記の発刊について、兵庫県警が、舐めた真似をするなと怒って、参考人聴取した」という曲解の上に「逮捕間近」という希望的観測?による想像を逞しゅうして記事を書いているところがありましたが、馬鹿馬鹿しい話です。小保方氏の手記という新たな材料が出たこともあり、告発事案に関係のありそうな点も含めて、聴取したということに過ぎないと思います。
 
 今回の兵庫県警の捜査に基づく不起訴処分によって、影響してくると思われるのが、NHKスペシャルを審議しているBPO(放送倫理・番組向上機構)の審理です。
 
                                  続く

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