|
One Worldといえば、現在、世界の航空会社・10社で提携しているマイレージの共通や運航のトータルサービスのことばではあるが、オバマ大統領就任の歴史的瞬間をニュースで見れば、世界がより小さくなった実感が湧いてくる。
11月4日午後11時(日本時間5日・午前)、オバマの当選を米国メディアが一斉につたえた。
国内はニューイヤーが来たときのようなお祭り騒ぎとキャスターがつたえ、世界中の要人がオバマ就任の祝辞を述べた。それに引きかえ、CNNは10日の世論調査は米ブッシュ大統領の不支持率は76%と、ウォーターゲート事件で辞任したニクソン大統領の66%を抜いて、過去最悪を記録した(米国人1246人に対するの電話調査)とつたえる。イラク戦争の米国兵士の死亡者が激減したのと、サブプライム問題の株価急落で選挙の争点が国内経済へ移ったことがマケイン候補の敗北へつながった。ペイリン氏の失言もさることながら、共和党・ブッシュのイメージが悪かったようだ。
またもう一つ重要なことに、オバマ当選の原動力になったのが、若者が中心になった選挙支援の組織が全米で大きな運動を展開したことが勝因に結びついた。日本でも草の根運動で無名知事誕生というニュースを思い起こさせるが、当然日本の比ではない。若い世代の支持率が非常に高いのが特徴の一つである。
また彼の経歴が凄い。バラク・オバマ、1961年8月4日、ハワイ生まれ。ケニア人留学生と米国白人女性の間に生まれるがオバマ誕生の3年後に離婚。その後母がインドネシアの実業家と再婚し、インドネシアに渡る。当時、キリスト系とイスラム系の学校に通う。だがこの再婚もうまくいかず、1971年ホノルルに帰国。祖父母の下、小中高一貫の有名私立校へ入学。高校卒業後LAのオクシデンタル大学からコロンビア大学へ編入。政治学(国際関係論)を専攻。その後エリートコースを抜け、出版社から非営利団体で低所得者の住宅環境改善や職業訓練活動に従事。1988年ハーバード大学法科大学院へ入学。1990年シカゴにある法律事務所でインターンとなる。1991年、博士号習得。1996年、イリノイ州議会初当選。政治家となる。政治家の経歴は極めて浅かったが、民主党期待の星として、反ブッシュのリベラル派の強い支持を受け、クリントン候補への一騎打ちまで持ち込み、民主党大統領候補の座を射止める。そして2008年11月4日、アメリカ初のアフリカ系大統領誕生。翌日の地方紙は、歴史的瞬間をとらえた記事として、将来オークションで高値で売れることを期待して、売り切れが出たほどだった。またある黒人が語った。将来自分の子や孫にこの新聞を見せて、自分達の歴史を語り伝えたいと。
もう一つ彼の特徴として、彼の名演説は歴史に残るだろうと言われている。
「Yes we can」(そうだ、私たちはできる)
大統領勝利演説も見事であった。演説の名手であり、カリスマ性さえ見える。
但し、批判もある。彼は減税政策にしろ、銀行の救済政策にしろ財源をきちんと明示していない。
大風呂敷広げ過ぎたという批判であり、日本の民主党もその批判を受けている。
不足する財源をどう処理するだろうか?
ドルと米国債の乱発ではドルの暴落を招く危険性がある。底なしの米国経済。
これからオバマはブッシュのイラク戦争と米国発の金融危機という負の遺産を受け継ぐことになる。
クリック一つで世界中に資金を移動できるネット社会。広がる移民社会。世界は悪い方向で統一されていく。これから米国発の世界不況が世界を覆う。
これから大変な時代になる幕開けに、日本は取り残されるのだろうか。
昔の日本のブラックジョークに「アメリカの大統領選挙で落ちた候補者を日本の総理に!」というのがあったが、もう冗談では済まない時代がやって来た。
|