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海防法 船舶からの有害液体物質等の排出の規制

海防法第二章の二 船舶からの有害液体物質等の排出の規制等

第一節 船舶からの有害液体物質等の排出の規制

(船舶からの有害液体物質の排出の禁止)

第九条の二  何人も、海域において、船舶から有害液体物質を排出してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する有害液体物質の排出については、この限りでない。

一  船舶の安全を確保し、又は人命を救助するための有害液体物質の排出

二  船舶の損傷その他やむを得ない原因により有害液体物質が排出された場合において引き続く有害液体物質の排出を防止するための可能な一切の措置をとつたときの当該有害液体物質の排出

2  前項本文の規定は、国土交通省令で定める有害液体物質の輸送の用に供されていた貨物艙(水バラストの排出のための設備を含む。)であつて国土交通省令で定める浄化方法により洗浄されたものの水バラストの排出については、適用しない。

3  第一項本文の規定は、船舶からの有害液体物質の排出(前項の規定による水バラストの排出を除く。)であつて、事前処理の方法、排出海域及び排出方法に関し政令で定める基準に適合するものについては、適用しない。

4  前項の規定により有害液体物質を排出する場合において、その有害液体物質がその排出につき海洋環境の保全の見地から特に注意を払う必要があるものとして政令で定める有害液体物質であるときは、当該有害液体物質を船舶から排出しようとする者は、その実施する事前処理が同項の政令で定める基準に適合するものであることについて、海上保安庁長官又は第九条の七の規定により海上保安庁長官の登録を受けた者(以下「登録確認機関」という。)(当該事前処理が千九百七十三年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する千九百七十八年の議定書(以下「第一議定書」という。)の締約国である外国(以下「第一議定書締約国」という。)において行われる場合にあつては、当該第一議定書締約国の政府が任命し、又は指定した者)の確認を受けなければならない。ただし、第一議定書締約国以外の外国で事前処理を行う場合は、この限りでない。

5  前項の規定による確認は、同項の規定による確認を受けようとする者の申請に基づいて行う。

6  前二項に定めるもののほか、確認の申請書の様式、確認済証の交付その他確認に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

==(有害液体物質による海洋の汚染の防止のための設備等) ==
第九条の三  船舶所有者は、有害液体物質を輸送する国土交通省令で定める船舶に、有害液体物質の船舶内における貯蔵又は処理のための設備その他の有害液体物質の排出による海洋の汚染を防止するための設備(次項において「有害液体物質排出防止設備」という。)を設置しなければならない。

2  前項の規定による有害液体物質排出防止設備の設置に関する技術上の基準は、国土交通省令で定める。

3  国土交通省令で定める有害液体物質を輸送する船舶の貨物艙は、衝突、乗揚げその他の事由により船舶の損傷その他の事故が発生した場合において大量の有害液体物質が排出されることを防止するため、国土交通省令で定める技術上の基準に適合するように設置しなければならない。

(有害液体汚染防止管理者等)

第九条の四  船舶所有者は、有害液体物質を輸送する国土交通省令で定める船舶ごとに、当該船舶に乗り組む船舶職員のうちから、船長を補佐して船舶からの有害液体物質の不適正な排出の防止に関する業務の管理を行わせるため、有害液体汚染防止管理者を選任しなければならない。

2  船舶所有者は、有害液体物質を輸送する国土交通省令で定める船舶ごとに、国土交通省令で定めるところにより、有害液体物質の不適正な排出の防止に関する業務の管理に関する事項及び有害液体物質の取扱いに関する作業を行う者が遵守すべき事項その他有害液体物質の不適正な排出の防止に関する事項
(第六項に規定する事項を除く。)について、有害液体汚染防止規程を定め、これを当該船舶内に備え置き、又は掲示しておかなければならない。

3  船舶所有者は、第七条第一項の国土交通省令で定める船舶であり、かつ、前項の国土交通省令で定める船舶であるものについて、油濁防止規程及び同項の有害液体汚染防止規程の作成及び備置き又は掲示に代えて、国土交通省令で定めるところにより、同条第一項及び前項に規定する事項について、海洋汚染防止規程を定め、これを当該船舶内に備え置き、又は掲示しておくことができる。この場合における同条第二項の規定の適用については、同項中「前項の油濁防止規程(以下「油濁防止規程」という。)」とあるのは、「第九条の四第三項の海洋汚染防止規程(前項に規定する事項に係る部分に限る。)」とする。

4  第六条第二項及び第七条第二項の規定は、有害液体汚染防止管理者について準用する。この場合において、第七条第二項中「前項の油濁防止規程(以下「油濁防止規程」という。)」とあるのは、「第九条の四第二項の有害液体汚染防止規程(同条第三項の海洋汚染防止規程が定められた場合にあつては、海洋汚染防止規程(同条第二項に規定する事項に係る部分に限る。))」と読み替えるものとする。

5  前各項の規定は、外国船舶については、適用しない。

6  船舶所有者は、有害液体物質を輸送する国土交通省令で定める船舶ごとに、当該船舶から有害液体物質の不適正な排出があり、又は排出のおそれがある場合において当該船舶内にある者が直ちにとるべき措置に関する事項について、有害液体汚染防止緊急措置手引書を作成し、これを当該船舶内に備え置き、又は掲示しておかなければならない。

7  船舶所有者は、第七条の二第一項の国土交通省令で定める船舶であり、かつ、前項の国土交通省令で定める船舶であるものについて、油濁防止緊急措置手引書及び同項の有害液体汚染防止緊急措置手引書(以下この条及び第十九条の三十六において「有害液体汚染防止緊急措置手引書」という。)の作成及び備置き又は掲示に代えて、第七条の二第一項及び前項に規定する事項について、海洋汚染防止緊急措置手引書を作成し、これを当該船舶内に備え置き、又は掲示しておくことができる。この場合における同条第三項の規定の適用については、同項中「第一項の油濁防止緊急措置手引書(第九条の四第七項及び第十九条の三十六において「油濁防止緊急措置手引書」という。)」とあるのは、「第九条の四第七項の海洋汚染防止緊急措置手引書(第一項に規定する事項に係る部分に限る。)」とする。

8  有害液体汚染防止管理者(有害液体汚染防止管理者が選任されていない船舶にあつては、船長。以下同じ。)は、有害液体汚染防止緊急措置手引書(前項の海洋汚染防止緊急措置手引書(以下「海洋汚染防止緊急措置手引書」という。)が作成された場合にあつては、海洋汚染防止緊急措置手引書(第六項に規定する事項に係る部分に限る。))に定められた事項を、当該船舶の乗組員及び乗組員以外の者で当該船舶に係る業務を行う者のうち有害液体物質の取扱いに関する作業を行うものに周知させなければならない。

9  第七条の二第二項の規定は、有害液体汚染防止緊急措置手引書及び海洋汚染防止緊急措置手引書について準用する。

(有害液体物質記録簿)

第九条の五  有害液体物質を輸送する船舶の船長(引かれ船等にあつては、船舶所有者。次項及び第三項において同じ。)は、有害液体物質記録簿を船舶内(引かれ船等にあつては、当該船舶を管理する船舶所有者の事務所。第三項において同じ。)に備え付けなければならない。

2  有害液体汚染防止管理者は、当該船舶における有害液体物質の排出その他有害液体物質の取扱いに関する作業で国土交通省令で定めるものが行われたときは、その都度、国土交通省令で定めるところにより、有害液体物質記録簿への記載を行わなければならない。

3  船長は、有害液体物質記録簿をその最後の記載をした日から三年間船舶内に保存しなければならない。

4  前三項に定めるもののほか、有害液体物質記録簿の様式その他有害液体物質記録簿に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

(未査定液体物質)

第九条の六  第九条の二第一項の規定は、未査定液体物質について準用する。

2  船舶により未査定液体物質を輸送しようとする者は、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。

3  国土交通大臣は、前項の届出があつたときは、環境大臣にその旨を通知するものとし、環境大臣は、速やかに、当該届出に係る未査定液体物質が海洋環境の保全の見地から有害であるかどうかについて査定を行うものとする。

4  何人も、前項の規定による査定が行われた後でなければ、船舶により未査定液体物質を輸送してはならない。

5  未査定液体物質のうち、第一議定書締約国間において海洋環境の保全の見地から有害であると合意されて輸送される物質であつて、当該物質の輸送に関し政令で定める要件に該当するものについては、当該物質を有害液体物質とみなして、第九条の二から前条までの規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用し、前各項の規定は適用しない。

6  未査定液体物質のうち、第一議定書締約国間において海洋環境の保全の見地から有害でないと合意されて輸送される物質であつて、当該物質の輸送に関し政令で定める要件に該当するものについては、第一項から第四項までの規定は、適用しない。

転載元 転載元: ATCグリーンエコプラザ底質分科会

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