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石巻で昨年の3/11に津波に遭遇したAir-Kingは、内部のサビ取り・防錆加工の後、ケースが痩せて見えない程度にケースサイドの凹み跡を研磨して目立たなくし、ヒゲゼンマイ修正、オーバーホールを施し、画像のような状態に甦らせる事が出来ました。
肉眼で凝視すると、文字盤には湿気が混入したシミのような形跡が見えますが、シルバー文字盤という事もあり、パッと見は画像のように気にならないレベルにまで回復する事が出来ました。
それにしてもロレックス以外の時計だったら、あのケースサイドの打痕と防水機能が生きていたのに浸水した事からしますと、同じ状況下では再生不可能なものが圧倒的に多かったんでは無いかと思います。
その昔、ロレックスの広告で”ロレックス社への手紙”というものがあり、過酷な状況を耐え抜いた、もしくはそこから甦った様々な例を、そのお客様からの感謝の手紙で紹介するというものがありました。
スキー場で落としてしまった後、雪解けとともに発見され、振ると何事も無かったように時を刻み始めた、軍用機の緊急脱出シートで射出(瞬間的に非常に大きな衝撃/加速Gがかかる)され、パラシュート着地の際にパイロットは骨折したものの、装着していたロレックスは無傷だった等々、数々の伝説的な武勇伝が掲載されていましたが、このAir-Kingはそれらの逸話と比較しても、全く遜色ない状況であったと思います。
ロレックスさん!もしこのAir-Kingの詳細が知りたい場合はいつでもご連絡ください、喜んで情報提供させていただきます。(所有者の方にも、この災害の爪痕を時計修理の立場から伝えたいと申し出たところ、画像や一連のいきさつ等の掲載を快諾いただきました)
様々な意見や見解があるとは思いますが、何でも”無料”にするのは必ずしも最良の方法だとは思わないので、いくらかは修理代をいただく事にしましたが、お客様からは大変な感謝のお言葉をいただきました。
私も両親ともに4代前まで遡っても宮城県の人間ですから、ここでわずかでも儲けてはいけないと思い、いただいた修理代金は石巻漁協への義捐金にさせていただきました。
あと、石巻は敬愛する由利徹先生の出身地でもあります。(おしゃまんべ出身じゃないんですよ)
震災関連の用事ではありませんが、これより仙台へ向かいます。
明日3/11も仙台に滞在する予定ですので、”あれから1年”を直に肌で感じてくるつもりでおります。
P.S
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