関白と雖も生身の体―京都国立博物館の陽明文庫展を見学
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関白と雖も生身の体―京都国立博物館の陽明文庫展を見学
京都国立博物館に行って「陽明文庫展」を見学してきた。五摂家の筆頭・近衛家に伝わる宝物を収蔵したのが、「陽明文庫」である。
『御堂関白記』は藤原道長自筆の日記である。1,000年も前の、道長の自筆が見られること自体、何とも言えぬ気持にさせられる。
道長といえば、中学生でも知っているのが、
この世をばわが世とぞ思ふ望月のかけたることもなしと思へば
という歌である。小野宮(藤原)実資の日記、『小右記』に記載されている和歌である。
何とも傲慢そうに見える歌ではないか。
しかし、『御堂関白記』を読むと、子息・頼通や娘・彰子を案じる気持ちなど、庶民の親と何ら変わるところがない。また、神仏の対する報謝の心は、どこかひ弱ささえ感じる。
極めて人間的な匂いの感じられる日記である。
美術作品は、さすが日本文化をリードしてきた家柄であることを思わせられる。
日本文化といえば、水墨画とか、「わび」「さび」を連想する方が多いかも知れないが、それとはやや異なる「やわらかさ」「華やかさ」―いわゆる「雅」で一貫したのが、近衛家の「美」である。
これは言葉で解説できるものではあるまい。
京都国立博物館での展示は、昨日、5月27日(日)までであるが、別の機会があれば、ご覧になっていただきたい。
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