2012、5、27(日)
『論理トレーニング』 第2章「逆接の論理」の総まとめとして練習問題7問にとりかかる。
接続関係のまとめ
順接の接続関係
付加 A+B (「そして」、「さらに」、「また」、「むしろ」、「しかも」など)
解説 A=B (「つまり」、「すなわち」、「要するに」など)
論証 A→B A←B (「だから」、「したがって」、「なぜなら」など)
例示 A―例B (「たとえば」など)
逆接の接続関係
転換 A―転B (「しかし」「だが」など)
制限 A―制B (「ただし」)
譲歩 譲A―転B (「たしかに」「もちろん」「もっとも」など)
対比 A―比B (「一方で」「他方で」「…に対して」など)
問2 [ ]内から適切な語を選び、その接続構造を図示せよ。
①生きた会話と開いた心とは非常に大切な関係にある。(a)[そして/しかし/ただし]②開けっぱなしの馬鹿正直とか天衣無縫の人がひとりいたからとて、会話が活発になるとはかぎらない。③他の人々の心が閉じていたとすれば、会話は開放的な人のひとり合点に終るかもしれない。④ほかの人々は不愉快な思いで、さらに黙りがちとなるかもしれない。(b)[そして/しかし/ただし]⑤誰かもうひとりが少しでも心を開いて応じたら、その場の会話は生気の加わるものとなる。(c)[そして/しかし/ただし]⑥話がはずみはじめて他の人も連られて心を開くとなれば、その場の会話は思いがけぬ面白いものに転じるであろう。
問題文の出典 加島祥造 『会話を楽しむ』(岩波新書)をもとに改変
設問は『論理トレーニング』P・23より引用
以下の解答と解説は私の考えたものであり、出題者(野矢茂樹氏)によるものではありませんから、本当に正しいのかどうかはあてになりません。
(解答と解説)
(a)について
①と②の内容がどういう関係になっているかを考える。②は①の概略的な内容に制限を加えることで説明を補足していると解釈できる。単なる補足ではないし(だから「そして」ではない)、①を反対方向に転換しているわけではない(だから「しかし」ではない)。
解答 「ただし」 接続構造 ①―制②
(b)について
⑤は②〜④までの内容と正反対の状況である。④と⑤の間で転換が起きている。
解答 「しかし」 接続構造 (②〜④)―転⑤
(c)について
⑥は⑤の主張をそのまま引き受けていることは容易に見て取れる。当然、「順接」だが、「付加」「解説」のどちらだろうか。さらにもうひとりが会話に加われば、と言っているのだから同じ内容の「解説」ではない。
解答 「そして」 接続構造 ⑤+⑥
全体の文章構造を考慮すれば(a)の接続構造は①―制②ではなく、①―制(②〜⑥)となっていることがわかる。同様に(b)の接続構造は(②〜④)―転⑤ではなく、(②〜④)―転(⑤〜⑥)となるだろう。全体の構造は①―制〔(②〜④)―転(⑤+⑥)〕となる。このような複雑な構造があったとは設問を解かない限り気がつかない。まあ、気がつかなくとも文章の趣旨は理解できるのだが。
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