新聞コラムを題材に読解問題をつくる

引き続き論理トレーニングをしていきます。その間、新聞コラムの読解問題作成はしばらく休みます。

「編集手帳」読解

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論理トレーニング問73

2012、4、9(月)
 
 4章は「演繹の正しさ、推測の適切さ」である。前提からどのように結論を導出するかという論証の仕方には大きく分けると「演繹」と「推測」があります。本章ではそこに的を絞って設問を解いていきます。まず「演繹」から始めます。問65から問73までが「演繹」に関する設問で、問74から問78までが「推測」に関する設問です。
 
では、「演繹」についての設問に挑戦してみましょう。
今回のトピックは前提の省略ということです。あまりにわかりきった前提はしばしば省略されますが、次の設問はどうでしょうか。
 
問73 次の下線部(a)(b)に示された論証の隠れた前提を取り出せ。
 
 ソニーのアイボのような愛玩用ロボットが誕生するための素地は「たまごっち」やパソコンでの育成ゲームによって、ある文化的文脈では既にしっかりと存在していた。ただ、反応の仕方があまりに類型的だったためか、たまごっちはすぐに飽きられ、結局は企業に在庫抱えという損害を与えた。しかしアイボはあくまでも本格的な家庭用ロボットの起動的モデルにすぎないわけ(a)だから、自然進化をはるかに上回る速度で進化を遂げるはずだ。(b)だからいまのアイボは倉庫に眠るのではなく、博物館に陳列されることになるだろう。そして未来の人は、ちょうどわれわれが恐竜の骨格を見学して想像の世界に遊ぶように、アイボを見ながら、それを「愛玩」していた二十世紀人の心性がどのようなものだったのかをいぶかしみ、微笑するだろう。
設問は『論理トレーニング101題』(野矢茂樹著 産業図書)より引用
問題文の出典 金森修 『人間以外』 (井山弘幸・金森修 『現代科学論』、新曜社)
 
わからなかったので、本の模範解答をそのまま載せておく。
 
(a) 一般に、現代技術による進化は自然進化よりもはるかに早く為される。
(b) 一般に、進化の系列のより早い段階にあるものは、進化の先に位置する者たちによって博物館に展示するにふさわしいものとなる。

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気になっていた看板女性アナウンサー

2012、1、27(金)付 読売新聞「編集手帳」を読み解く
 
 
 読解力を鍛えるために読売新聞「編集手帳」を題材にして国語の設問を作りました。私たちは、新聞のコラムくらい一読すればわかると思っていますが、本当にわかっているのでしょうか?
 まずは27日(金)付の「編集手帳」をお読みください。著作権の関係でコラム本文を転載することはできませんので、新聞か以下のウェブサイトでお読みください。
   
 YOMIURI ONLINE(読売新聞) 1月27日(金)付「編集手帳」
 
 上の「ニュース速報 YOMIURI ONLINE」から27日(金)付の「編集手帳」を読むことができるのは本日から10日間です。

 この設問はできるかどうかを試すための“試験”ではなく、読解を深めるための設問です。設問をつくってそれに答える――意識的に問いを発してそれについて考える――ことによって読解と解釈を深めることができるのではないかと考えました。ではやってみましょう。
 
(問1) 「罪は国にありて…」とありますが、ここでいう「罪」とはどういうことでしょうか、具体的に説明しなさい。
 
(問2) この文章に題名を付けなさい。

設問の答え
 
(問1) 看板女性アナウンサーが姿を見せなくなれば身が案じられるし、無事だとわかればわかったで今度はあの威嚇的な語り口を耳にする羽目になる。どっちにしてもいい気分ではいられないのは独裁者が放送の喋り手に対してもまた好き勝手に振る舞っているだろうからである。ここでは独裁国家、独裁者が小過でも命を奪ってしまう罪、威嚇的な語りをさせている罪のことを言っている。
 
(問2)
  ● 「気になっていた看板女性アナウンサー」

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最後退船の責務

2012、1、21(土)付 読売新聞「編集手帳」を読み解く
 
 
 読解力を鍛えるために読売新聞「編集手帳」を題材にして国語の設問を作りました。私たちは、新聞のコラムくらい一読すればわかると思っていますが、本当にわかっているのでしょうか?
 まずは21日(土)付の「編集手帳」をお読みください。著作権の関係でコラム本文を転載することはできませんので、新聞か以下のウェブサイトでお読みください。
 
 YOMIURI ONLINE(読売新聞) 1月21日(土)付「編集手帳」
 
 上の「ニュース速報 YOMIURI ONLINE」から21日(土)付の「編集手帳」を読むことができるのは本日から10日間です。

 この設問はできるかどうかを試すための“試験”ではなく、読解を深めるための設問です。設問をつくってそれに答える――意識的に問いを発してそれについて考える――ことによって読解と解釈を深めることができるのではないかと考えました。ではやってみましょう。
 
(問1) 肩書きに「長」の字を持つ人には、何が「他山ならぬ“他海の石”」になると言っていますか。
 
(問2) 問1の答えを考慮すれば、「他山の石」(または“他海の石”)とはどういう意味ですか。説明しなさい。
 
(問3) この文章に題名を付けなさい。

設問の答え
 
(問1) イタリア沖で座礁した大型クルーズ船の船長が乗客を助ける前に自分が逃げたこと。
 
(問2) そうはなるまいと自分を戒める教訓とする。ここでは反面教師にするというほどの意味。
 
(解説) 「他山の石」は「対岸の火事」と違ってわかりにくい。国語辞典にはこうある。
【他山の石】〔よその山から出たい石であって初めて、玉(ギョク)をみがくのに役立つものだ、の意〕見てくれがよくなくとも、そのものの大成には欠くことのできない好材料。〔俗に、模範の意に解するのは誤り〕(新明解国語辞典 第5版)より。こんな船長を模範にしたら大変だが、この言い訳は世の長がつく人には「もって他山の石とすべし」かもしれない。
 
(問3)
  ● 「最後退船の責務」

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日本の離島

2012、1、16(月)付 読売新聞「編集手帳」を読み解く
 
 読解力を鍛えるために読売新聞「編集手帳」を題材にして国語の設問を作りました。私たちは、新聞のコラムくらい一読すればわかると思っていますが、本当にわかっているのでしょうか?
 まずは16日(月)付の「編集手帳」をお読みください。著作権の関係でコラム本文を転載することはできませんので、新聞か以下のウェブサイトでお読みください。
   
 YOMIURI ONLINE(読売新聞) 1月16日(月)付「編集手帳」
 
 上の「ニュース速報 YOMIURI ONLINE」から16日(月)付の「編集手帳」を読むことができるのは本日から10日間です。

 この設問はできるかどうかを試すための“試験”ではなく、読解を深めるための設問です。設問をつくってそれに答える――意識的に問いを発してそれについて考える――ことによって読解と解釈を深めることができるのではないかと考えました。ではやってみましょう。
 
(問1) 「政治は末端において充実していてこそ、真の政治といえる」を誤解の余地のないように言い換えなさい。
 
(問2) この文章に題名を付けなさい。

設問の答え
 
(問1) 政治は中央ばかりでなく末端においても充実してこそ、真の政治といえる」
 
(解説) 政治にとって中央と末端のどちらがより重要かという問題ではない、というのが宮本常一のいわんとするところだろう。オリジナルの表現では、末端(だけ)が充実していればいいのだという誤解の恐れがある。
 
(問2)
  ● 「日本の離島」

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歯を治療したからには

2012、1、14(土)付 読売新聞「編集手帳」を読み解く
 
 
 読解力を鍛えるために読売新聞「編集手帳」を題材にして国語の設問を作りました。私たちは、新聞のコラムくらい一読すればわかると思っていますが、本当にわかっているのでしょうか?
 まずは14日(土)付の「編集手帳」をお読みください。著作権の関係でコラム本文を転載することはできませんので、新聞か以下のウェブサイトでお読みください。
   
 YOMIURI ONLINE(読売新聞) 1月14日(土)付「編集手帳」
 
 上の「ニュース速報 YOMIURI ONLINE」から12日(木)付の「編集手帳」を読むことができるのは本日から10日間です。

 この設問はできるかどうかを試すための“試験”ではなく、読解を深めるための設問です。設問をつくってそれに答える――意識的に問いを発してそれについて考える――ことによって読解と解釈を深めることができるのではないかと考えました。ではやってみましょう。
 
(問1) 筆者は消費税増税に反対していますか、それとも賛成していますか。どちらかを答えその根拠を文中から書き出し説明しなさい。
(なお、文中の「消費税に照準を定めた…」の「消費税」は“消費税増税”と読み替えて読みなさい)。
 
(問2) この文章に題名を付けなさい。

設問の答え
 
(問1) 
消費税増税に賛成している。
根拠 
(ア)「国政の難題を噛み砕く“歯”となり、暮らしの隅々に栄養を行き渡らせるのが政治の役目だろう。先立つものは財源であり、『歯が為に金は要る』。
(イ)「無駄のカットで社会保障費が賄えるかのような、幻想の飴玉を弄するなかれ」
(ア)は筆者の考えを比喩で語っている箇所である。「歯が為に金は要る」は社会保障制度を維持していくためには財源が要るという意味である。(イ)は社会保障費を歳出カットでは確保できないと言っている。財源確保のためのもう一方の選択肢を幻想であると切り捨てている。となれば、消費税増税しか残されていないことになる。
 
(解説)
第2段落でいう「歯」と第3段落の「歯」では比喩されていることが異なっているので注意が必要である。第2段落での「歯」は交代、追加された閣僚のたとえであるが、第3段落では「歯」は国政の難題を噛み砕く政治の比喩になっている。「歯」を閣僚の意味のまま第3段落にある「歯が為に金は要る」を解釈するととんでもない読み違えになる。
 
(問2)
  ● 「歯を治療したからには」

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