御製拝読

御製とは天皇陛下が詠まれた御歌のことをいいます。
今上天皇御製   阪神・淡路大震災    平成七年

なゐをのがれ 戸外に過す 人々に
  雨降るさまを 見るは悲しき

三月十一日に起こりました東日本大震災は未曾有の大災害となりました。犠牲となられた方々の菩提増進を祈念致しますとともに、被災者の皆様にお見舞い申し上げます。

天皇陛下は、十六日ビデオ収録にて詔を下さりました。記者会見や行事以外で天皇陛下が国民に語りかけられるのは、昭和二十年の昭和天皇の終戦の玉音放送以来です。
天皇陛下は権力をお持ちではありませんので、国民に指示を与えるということはされません。しかし、折々に賜るお言葉の中に日本人は如何に考え行動するべきかという教えが込められています。

放送以前にも、関東地方で計画停電が実施されるという状況にあって、停電に伴うさまざまな困難を,停電が実施されている地域の人々と共に分かち合いたいと、天皇皇后両陛下は御所におかれてもしかるべき時間帯に電力使用を停止されるとのことです。

今回の地震に限らず大災害が起こるたびに「神も仏もないのか?」という疑問が湧きます。しかし、自然界の中に暮らしている限り、このような災いに遭遇することは避けられないことです。そこを乗り越える時に必ず必要なものが神や仏の教えであると思います。現代の日本人の多くは神も仏も意識しておりません。これは神国と信じた日本が戦争に負け、神仏を信ずることは愚かとする教育がされている影響でしょう。しかし、このような国難において、日本人は他国の方からみれば驚くべき助け合いの精神を発揮するようです。これは、ご先祖から受け継いだ神や仏の教えにもとづく宝であり、未来へ遺していかねばならない宝であります。

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今上天皇御製    遷都千三百年にあたり   平成二十二年

研究を 重ねかさねて 復原せし
大極殿いま 目の前に立つ

昨年の奈良県は平城遷都千三百年にあたり、様々な行事が催されました。天皇皇后両陛下も行啓幸いただき、奉祝の提灯行列の様子は以前に紹介いたしました。さて、これでしばらく奈良は静かになるかというと、来年は古事記が編纂されて千三百年、九年後には日本書紀成立千三百年でありまして、奈良県では「記紀万葉プロジェクト」を今年度からスタートさせると発表されました。その内容はといえば、県内には記紀編纂の舞台となった藤原宮跡や、万葉集に詠まれた「山の辺の道」など多くの歴史遺産が残る。また平城宮跡の大極殿や万葉衣装など、古代をしのばせるものも復元されている。県はこれらの情報をデータベース化。記紀、万葉集に描かれた場所を歩くモデルコースを設定し、民間事業者との提携で観光商品化を目指すとのこと。

田中智学先生の日本国体学は、古事記・日本書紀(以下記紀)を元にされ、日蓮聖人の教学との融合によって確立されました。記紀に描かれている神話は、乱れた世界を真の平和へと導く尊い物語であります。この物語を記念する行事の目的が「観光商品化」とは奈良県の志、如何にも低いと言わざるを得ません。

天皇陛下は平成十八年タイ・シンガポールご訪問に際し記者会見にて「先の大戦では日本人を含め多くの人々の命が失われました。そのことはかえすがえすも心の痛むことであります。私どもはこの歴史を決して忘れることなく,各国民が協力し合って争いの無い世界を築くために努力していかなければならないと思います。」と答えられました。このお答えは今上陛下のご聖徳によるだけでなく記紀に語られた神武天皇以来のわが皇室の伝統であることを忘れてはなりません。

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宗教法人国柱会近畿地方連合局機関紙・天業 平成23年2月掲載分

明治天皇御製   祝    明治三十七年
   
橿原の 宮のおきてに もとづきて
  わが日の本の 國をたもたむ

田中智学先生ご解説
この御製によれば神武天皇のお定めになった法則によって、永久に日本の国を持続って行かねばならないことになる。

神武天皇は建国の詔勅で六合一都・八紘一宇という世界の平和的統一を大目標に掲げられました。先生はさらに積慶・重暉・養正を建国の三大綱・日本建国精神の基本道徳と教えられています。この三つの言葉は、神武天皇が建国のために日向国より大和の地へ向かわれるまえ、お兄様たちと相談なられた時の詔に出てまいります。原文は漢文ですが大橋冨士子先生が非常に分かりやすく口語で書かれています。

「われらは未開の混迷の状況の中で、正しい心を養い、この西の偏地を治めてきました。皇祖天照大神をはじめ御父尊の神聖なるお心を奉じ、慶びを積み、暉を重ね、長い年月を経てきました。しかし他の国々は神様の恵みにうるおわず、村々がせめぎあっていて、平和ではありません。東に良い土地があると聞きました。私が思うに、その地なら必ず天照大神の天業をひろめ、天下を光り輝かすことが出来ます。おそらく国の中心でしょう。その地へ行って都をつくろうではありませんか」

「神武天皇のお定めになった法則によって、永久に日本の国を持続って行かねばならない」とは、現代はもちろん未来永久に政治・経済・教育などあらゆる所で、この基本道徳(積慶・重暉・養正)に基いた行動が必要であり、そうでなければ世界の絶対平和的統一(六合一都・八紘一宇)はありえないということでありましょう。

最後に、私たちをご教導いただき一月に帰寂されました大橋冨士子先生に心底より御礼申し上げるとともに菩提増進を心より祈念致します。
南無妙法蓮華経

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宗教法人国柱会近畿地方連合局機関紙・天業 平成23年1月掲載分

明治天皇御製   心    明治三十七年
   
ちかひたる おのが心を しをりにて
  まことの道を わけつくしてむ

『田中智学先生ご解説』
五箇条のご誓文を以て、維新の洪業(大きな事業)を創められた。それは至誠即ちまことの道といふものゝ出発点である。
誓なきものは竟に亡びる。誓は人生の力であり、又潤である。「志は気の帥なり」とある。志が立たんければ、いくら気力があっても何にもならぬ。今日の人はその志を喪っている。だから気力があっても、気力に標準がない。標準がない気力は感情的であるから、ひょろひょろしてしまう。
偶々志があるのは、食いたいとか、飲みたいとか、金が儲けたいとかいうような、そんな志だ。何の利権を獲得したいとか、議員になりたいとかいうような、そんな志だ。そんな志だから、そういう志がそういう濁った気を率いて行くから、そこで欲張りの衝突で畢ってしまう。利権の衝突で畢ってしまう。

 この田中智学先生のご解説は、昭和四年に発表されたものです。まるで先生が今もご存命で、現代の世相を語られたものではないかという錯覚に陥りそうです。昨年はNHKの「龍馬伝」が好評のようでした。特権階級の利権争いが今も感じられる世の中で「みんなが笑うて暮らせる世の中をつくるぜよ」という台詞に感動された視聴者も多いようです。

 ただ、坂本龍馬を扱う物語では竜馬の思想は西洋から学んだという描かれ方をされることが多いように感じます。「みんなが笑って暮らせる国」を創るということを六合一都・八紘一宇という言葉で表され、日本国を建てられたのは、神武天皇であります。ゆえに竜馬の発案とされる船中八策でも幕末の難局を乗り越える為、政権を朝廷に返還することを第一にされたことを忘れてはなりません。

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宗教法人国柱会近畿地方連合局機関紙・天業 平成22年12月掲載分

明治天皇御製   水  明治三十六年
    
器には したがひながら いはがねも
とほすは水の 力なりけり

田中智学先生ご解説
『水ハ方面ノ器ニ随フ』といって、円い器にの中に入れれば円くなる、四角な器の中に入れれば四角になる。それほど従順なものであるけれども、然しその有って居る力は岩をも徹して、竟に己の流れ行くべき方へ流れて行く、それが即ち國民の力である。

9月に起こった中華人民共和国(以下中共)の漁船による海上保安庁の巡視船への衝突事故から始まる我が国政府の国民には決して腑に落ちない対応に腹立たしい思いをお持ちの方は多いとおもいます。

マスコミも日本国内で起こっている数千単位の中共への抗議デモはほとんど伝えないのに、中共国内での百名単位の反日デモは詳細に伝えます。ビデオを流出させた海上保安官の処分についてはあれこれ書きますが、処分保留で釈放した中共漁船の船長への処罰については一切触れません。

おかしい!変だ!間違ってる!こう考えている国民の声が多いにもかかわらず、いかに民意で選ばれたと言え政府は耳を貸そうとも致しません。権力者に対する無力感をこれほど感じたことは私には初めてです。

しかし、滔滔と流れゆく大河も、元を正せば小さな水滴です。たとえ、ひとりひとりは無力でも正しい志を持つ人々が集まれば、かならず道は開かれます。私たちは微力ではあっても無力ではありません。

日本国は全世界の平和実現を目指す神の命令により建国されました。そして法華経はすべての人が成仏できるとされています。この二つの精神が融合してこそ世界の絶対平和は実現すると日蓮聖人は教えてくださっています。法華経と日本国体という大いなる天意に民意を近づけることを忘れてはなりません。

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