Tresor ~*トレゾア*~

花より男子の二次小説です。CPはつかつくです。

Marry Me? 〜30〜

私は道明寺に抱きしめられながら、彼の胸にしがみついて泣き続けた。
温かく大きな手が私の背中を優しく優しく撫でさすってくれている。
なんだろうこの気持ちは…

こんなにもドキドキするのに

こんなにもほっとする

ずっとこのままこの胸の中に居たい…


そう思ったら、もっとこうしていたくて…私も道明寺の腰に腕を回した。



俺が牧野の腰に片方の腕を回し、もう片方の腕で背中をさすってやっていると、牧野が俺の腰を抱きしめてきた。ギュッて締められるその感触に、ドキッとしてもっときつく抱き寄せた。



ほっせぇ腰だな。やわらかい感触も、シャンプーの香りも、程よく俺の鼻腔を擽ってくる。

俺は覚えている中では生まて初めて女の身体にドキドキと反応してる…

その証拠に、朝立ち以外で反応しちまった。

やべぇなぁ。こいつにもばれちまったらどうすっかな…。



35にもなって、これまでろくにっていうか、記憶を失ってから全く恋愛してこなかったせいで全然わかんねえ〜。


すると牧野が顔を上げた。

重なりあう視線と視線。

吸い込まれるような牧野の瞳は、俺に何か訴えかけているように見えた。


その瞬間俺は、ウジウジ悩むのを止めた。




気づいたらキスしてた。

小鳥が啄ばむようなフレンチなキス。

再び見つめあった俺たちは、もうお互い何がしたいのかわかってた。




おまえを抱きたい

あんたに抱かれたい






再び唇を重ね合わせ、何度も何度も角度を変えては深く深くお互いを求めあった。

もっと…もっと…知りたい…おまえの事が…


俺は牧野を抱き抱えると、寝室へ向かった。


ドアを足で開け、キングサイズのベッドに牧野をそっと寝かせると、俺は上から覆いかぶさり再びキスをし、舌を絡め牧野を求めた。


全身に愛撫を繰り返し、いやらしく喘ぐ女の牧野の姿に益々煽られながら、俺は牧野の服を一枚、また一枚と無我夢中で脱がせていき、俺たちは全てを脱ぎさり、お互いに一糸纏わぬ姿になって身体を求めあった。


服を着ていた時には気づかなかったが、脱いだ事で現れた首元のネックレス…

なんか懐かしいような…土星?

俺はちらりと自らの右手に視線を走らせた…


俺はそのネックレスを気にしながらも、初めて知る女の身体に悦びを覚え、牧野が処女だったと言うのも嬉しい誤算で、歯止めの聞かなくなった俺はまるで狂ったように何度も求めてしまった。



4度目の絶頂で、牧野は意識を飛ばさないまでも倒れこんだまま

「もう…無理」

と荒い息で縋る様に言ってきたので、ようやく俺は飛ばしすぎた事に気が付いた。



俺は起き上がりローブを羽織ると、グラスに水を注いで持ってきて喉がカラカラだろう牧野に飲ませてやった。


ゴクゴクゴク…

水を飲んで、少し生き返った気がする。

それにしても、やっぱり昔より大人な身体になったんだなあ。

あの頃も細く締まった体系だったけど、もっと筋肉もついちゃって…。

つくしが物思いに耽っていると、いつの間にか再び司がベッドに潜り込んできた。

私が横目で見ていると、私の頭の下に片腕を回し、天井を仰ぎ見た

どうやら又しよう?というのではなく、話がしたいようだ。














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Marry Me? 〜29〜

「で、おまえはどうなんだ?」

「え?わたし?」

道明寺は顎をしゃくって見せた。
つくしがその先を見ると、それはつくしの左手。

「指輪してねぇし、港で話してた男以来ずっといないのか?」

つくしは、指輪が不在の左手に視線を落とした。

港へ行く前に指輪を外していたのだ。
外したのは司と決別する儀式をする為。
司の事を今も愛している牧野つくしとして行きたかったから、他の人から贈られた指輪を嵌めて行きたくなかったのだ。

外している事で、どうやら司はつくしの事をフリーだと勘違いしている。だったらこのまま黙っておこう。
今夜だけ、今夜だけでいいからこのまま夢を見させて。



「あー、付き合った人は何人かいたけどね…」

いたのかよ…。俺はなぜか心が痛んだ。
そりゃ普通に考えたらいるだろ。って思うのに、なんなんだろな、この痛みは

「けどなんだ?」

「付き合ってはみたよ。その方が忘れられるかなとも思ったしね。」

「でも…ダメだった。どんだけあたしの心に住みつき続けんのよって感じ。あいつ、すっごい執念深い男だったんだけど、あたしも十分負けてないみたい…フフフウウゥゥグスンゥゥー」

私は隣に座りじっと私を見つめる道明寺の視線を感じながら、なぜか涙が溢れてきた。


「笑って、笑い話にしたいのに…おかしいなぁ…どうして涙が出ちゃうんだろ」

手の甲でハラハラと流れ落ちる涙を拭っていると、ギュッと道明寺に両手首を掴まれた。


「無理して笑うな。心がさ、泣きたいって言ってんだよ。素直に泣かせてやれよ?」

そう言われ、私の涙腺は決壊した。

私だけに見せてくれてた優しい眼差し、甘い声、昔の道明寺が戻ってきたみたい

もう何がなんだか

なぜこんなに涙が出るのか





俺は無意識にこいつの後頭部に右手を回すと、俺の胸に引き寄せて抱きしめていた。

なぜだろう。

こんな事初めてした。

女なんて媚ばっか売ってくる生き物だから、女の涙なんて見ても何とも思ったことなかったってのに、只こいつの泣き顔を見てられなかった。

俺の胸で泣き続けるこの女を俺は、このままこうして閉じ込めておきたい。






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Marry Me? 〜28〜

私は道明寺が立ち去った後、鏡の中の自分をじっと見つめながら少しでもかわいく見られたい。そう念じながらメイク直しをした。
どんどんと余所行きの顔になっていく自分の顔。
最後はお気に入りのDiorのピンクの口紅とグロスを塗ると完成した。

「よし。」

鏡の中の自分に向かって最上級のスマイルをしてみる。

綺麗って思ってくれるかな…




俺は酔った牧野の為にコーヒーを淹れている最中に、どうやら牧野は再びバルコニーへ向かったようだ。
俺は俺と牧野のコーヒーを持ってバルコニーへ向かうと、牧野の座るソファーの隣に腰をおろした。

「ほら、飲めよ。」

「え!?あんたが淹れてくれたの?」

「ああ。」

「フフッこんな事できるようになったんだね」

なった?まるで俺の昔を知ってるかのような物言いだな…

「おまえ、昔の俺を知ってるのか?」

ヤバッ!

「あ!…ほら!あんたみたいなお坊ちゃんはなんでもお手伝いさんがやってくれるんだろうなぁ。なんて?世間一般的なイメージよ!イメージ!!ね!」

なんか焦ってねぇか?
俺は牧野を見ながら首を傾げた。

「ん…まあな。邸に住んでた頃はそうだったな。でも今は一人暮らししてっから飲みたくなったら自分でやってるぞ。」

「あんたが一人暮らし!?食事は?掃除は?洗濯は?」

「そんなんするわけねえだろ?大体俺にそんなんする時間なんてねえよ。毎日使用人が通いで来てるし何かあったら秘書もいっから何とでもなんだよ。」

「そっかぁ…。」

そういいながら少し寂しそうな表情をした牧野。
俺が淹れてやったコーヒーに口をつけた。俺はその様子を見つめていた。

化粧直しをしたんだろうな。さっき剥げてた箇所が綺麗になってるし、唇も色白のこいつに良く合うピンク色になってる。
この唇が今俺が淹れたコーヒーを口に含んでいるのかぁ。


「おいしい…♡」

思わず出てしまった。でも、お世辞抜きにホントおいしい。きっと、ううん間違いなくいい豆使ってるんだろうな。

「光栄に思えよ!俺が淹れたコーヒーを飲んだのはおまえが初めてだ。」

なんだから誇らしげに自慢げな道明寺。でもどういうこと?

「え?初めて?」

「ああ。おまえが初めてだ。」

何言っちゃってんの?

「うそ、奥さんは?他にも付き合った彼女とか…」

さっきまであんな嬉しそうに飲んでたってのに、いきなり怒り出した。

「元嫁とは結婚初日に夫婦関係は破綻したからな…当然淹れてやるわけねえし、俺も淹れて貰ったことなんてねえな。
他には付き合った女なんていねえし、やっぱおまえが初めてだ。」

そっかぁ、なんか今サラッと爆弾ぶち込んでこなかった…?

「ちょ…ちょっと待って、今初日で破綻したって言った?」

「ああ、言ったな。」

道明寺はさらりと何食わぬ顔で言ってるけど、初日で破綻とかって一体何やらかしたのよ?

牧野はさっきから下を向いて眉間に皺を寄せながらぶつぶつ何かつぶやいてやがる。クックック…やっぱおもしれえな。



しばらく黙り込んでいたかと思ったら、急に顔を上げて俺を見つめると口を開いた。

「なにが…あったの?」

俺はこいつの真剣な表情に吸い込まれそうになった。

「何もなかったってのが原因かな…。」

道明寺はコーヒーを一口飲むと続けた。

「俺はこういう家に生まれたから、ガキの頃から政略結婚を義務付けられてたし結婚に夢も希望もなんもなかったから、財閥の為になる相手だったらまあ誰でもよかった。だからかな、丁度良い合併の話があって乗ったんだ。」

「仕事はうまくいったけどな、初夜ってやつで俺はあの女を抱けないどころか鳥肌もんで気持ち悪くなってゲロったんだよ。」

「あの女ゲロかけられて怒りまくってな、んで、そっから別居スタートってわけだわ。」

「そりゃ怒るでしょ…。」

もう、何も言葉がみつからない。
どんな大層な理由があるかと思いきや、鳥肌もんの気持ち悪さって…テレビで見たのはきれいな人だった気がするけど…

「で、あいつは男遊びにはまって妊娠してな、それで離婚した。」

「そっか。でも、元奥さん今はお子さんと楽しく暮らしてるのね?」

「いや、離婚が決まってすぐに流産した。」

「え!?」

まさか…

「誤解すんなよ?」

つくしは道明寺の瞳をじっと見た。

「いくら俺じゃない男のガキを宿したからってなんかするわけねえだろ!先天性異常ってやつで流産した。医者が言うには避けられない流産だったらしい。」

「そっか…。奥さん辛かったろうね。」

まさか何かするわけないと思ったけど、何かしないでも心労とかかと思った。そっか…そっか…。


「結局さ、今となっては浅はかな結婚しちまったなって反省してんだよ。」

つくしは司の隣でじっと司の話を聞いていた。
私を忘れ、他の女性と結婚した道明寺を見ないようにしていた17年間。

あんたは私が想像していたよりずっと、孤独で生きてきたのかもね。


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“最愛”のその後

先日から3話の短編で公開した“最愛”のあとがきを読んで頂き、続編のあらすじ3案のについて想像以上にたくさんのコメントを頂きありがとうございました。

コメント下さった方々には個別にお返事させて頂いていますが、ナイスを押して下さった方、ランキングにご協力下さった方にもこの場でお礼申し上げます。


さて、結果からいうと圧倒的に“屬了覆既に記憶を取り戻しているけど、誰にも言えずにいる。そしてテレビ越しに男泣きという設定を希望される方が多かったです。

理由もみなさんつかつくのハッピーエンドが見たい!というものでした。
きっと“屬一番穏やかな展開でハッピーエンドを迎えるのがあらすじで既に出ているからだと思います。


△任皚でもハッピーエンドの予定だったんですが、楓さんが登場する事でみなさん、ドロドロスキャンダラスな話をイメージされたみたいですね。

もっと詳しくあらすじを書いていたらみなさんのコメントもまた違ったのかもしれませんが、コメント一件一件読んでお返事を考えながら、頭の中がクリアになっていきました。ずっとどれにするか迷っていたのですが、“屬梁格圓鬚修里Δ曾颪たいなと決めました。


司の登場まで、しばしお待ちください。

その前に、他のお話更新しますね(^_^)/~




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最愛 〜あとがき〜

“最愛”を読んで下さりありがとうございました。

何人くらいの方が曲を聴いてくださったのかな?
聴きました。とコメントも何件か頂き、聴いた方々は聴いた事でつくしの心情がより伝わりました。というコメントを頂いているので、まだの方は是非聴いて頂きたいです!

さて、司は結局どうしたの?と疑問が残ったかと思います。

まずこのお話を書くに至った経緯を説明させて下さい。
このお話は、私が二次小説を書き始めた当初に思いついたお話です。
司の子供なら間違いなく美形!スカウトなんていっぱいされちゃうだろうし、オーディションに出たら間違いなくグランプリいけそうだよなぁ。て事で、そんな話を書きたかったのですが、続きをどうするか決めかねてしまい、そのうちにと思いながらも話が纏まらずにお蔵入りかなと考えていました。

そんな時、司の声をバリトンボイスとよくヒョウゲンされていますが、福山さんがバリトンボイスの有名人だと知りました。
その瞬間、福山さんの歌を歌うお話を書きたくなって、お蔵入り予定のこの二人の息子にオーディションで歌わせる事にしました。
当初は王道の“桜坂”を想定しましたが、“最愛”の歌詞の切なさが司とつくしの心情に寄り添ってくれているように感じられたので、この曲をイメージして“最愛 〜母の想い〜”を書き足す事で世にだしてしまいました。


問題は続きです。

お蔵入りの原因になっていたのはこの続きには3案あります。

①司は刺された事でつくしを忘れNYへ行き、ビジネスに没頭する日々を送っていたある日、再び暴漢
に襲われ記憶を取り戻す。
しかし、既にあまりにも年月が経ちすぎていて、現在のつくしの様子を知るのが怖くて誰にも思い出した事を言えぬまま過ごしている。
そんなある日、テレビに自分の若い頃に瓜二つの牧野という名字の青年が写っているのを目にした。
その瞬間、つくしが自分達の子供を産み育ててくれていたのだと直感した。
テレビ越しとはいえ、初めて目にする我が子に男泣きする司。


②司は刺された事でつくしを忘れNYへ行き、ずっと思い出す事なく過ごしている。
そんなある日、楓は日本のオーディションに司とそっくりな青年が出場しグランプリをとったと知る。
普段なら他人のそら似だろうと思うだろうが、今回はそうは想わなかった。なぜなら名字が牧野だったから。直感で司の息子であり、自分の孫だと確信する。
何としてもこの孫を手にいれたい。そう思うが肝心の司は記憶を失ったまま……。
どうしたらいいかと楓が画策する。


③司は刺されて出血多量で亡くなってしまった。
悲しみにくれるなか、妊娠の事実を知る。もう切れてしまったと思っていた司との縁が永遠に繋がったと思え嬉しかった。
日々大きくなる我が子の成長を見ながら、どんどん司に似てくる我が子を愛しくもせつなく思う。
そんなささやかながらも幸せな生活は、誠司がオーディションに出場した事で危惧していた道明寺家に知れてしまう事になる。
長男の司が亡くなり跡取り不在の中、椿の出産が待ち望まれたが病気を患い妊娠する事が出来ない身体になってしまっていた。
現総帥であり、司の父親に愛人を?はたまた代理出産?
なんて検討していたところで亡くなった息子の忘れ形見の存在を知り、椿、楓が接触を試みてくる。

父の面影のラスト『のちにこの少年が道明寺財閥直系の御曹司として知れ渡る』と書きましたが、なぜわざわざ“直系の”と入れたのかが、この3案目では司が亡くなっているからです。
司亡き後、後継者争いとして清永君やきっと他にもいるかもしれない親族が名乗りを上げているはずだからです。その人有する勢力と一悶着とかがあるのかな。






この3案、どれが続編でもいいように本来なら話の中で触れるだろう①司とどうして別れたのか?②司は今どうしているのか?は触れる事が出来ませんでした。

皆さんは読みながらでどの続編をイメージされましたか?


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