総合福祉センター基本計画(素案)
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総合福祉センター基本計画案
〜素案にしても雑に過ぎないか?〜
2月6日(金)の午前10時からほぼ2時間にわたって、市議会の全員協議会が開催されました。その目的は、(仮称)総合福祉センター(複合施設)基本計画(素案)について、藤本市長も列席のなかで、行政側からの議会への説明とこれについての質疑応答でした。
この案件については平成9年から検討が始まっていましたが、その後いろいろなプロセスを経て、当初想定していた旧市庁舎を利用する計画が、新所沢の旧生涯学習センターを取り壊して、ここに新たな複合施設を設けるというように変更されています。
この日明らかにされたこの施設の内容は、大きくは①福祉センター(子ども・若者・高齢者・障害者等が地域で自立した生活を送るための地域福祉活動拠点)、②子ども支援センター(子育て家庭への支援と子どもの発育支援)、③社会福祉協議会、④地域便益機能(多目的な集会スペース)の4つで構成され、これらについての⑤総合相談窓口を設けて利用者の便宜を図るとしています。この構成は、基本的には平成12年の「提言」を忠実に踏襲しています。
会場には資料として、センターの基本計画(素案・23頁)と平成12年の「提言」(17頁)、用語解説(合計特殊出生率、ニート、バリアフリー新法etc・3頁 )が貸し出されましたが、すべて会議終了時に回収されてしまいました。
当然のことながら議員さんからも沢山質問がありましたが、大きくは①コストに関する質問(建設費、取り壊し費用、発足後の維持費等、またこれまで22億とされてきた建設費が25億になっている理由)、②ハード面についての質問(駐車スペース、地階の検討の有無等)、③4つの複合機能の具体的なソフトの内容を問う質問(ex 医師や専門家の配備の有無、診療体制の有無、あるいは人材養成等)、④既存の組織あるいは機構(14か所の包括支援センター、各行政区のまちづくりセンター等)との相互連携、⑤この施設の見込み利用者数、ほぼこんなところであったように思います。
この日の説明と質疑を傍聴して感じたことを率直にいえば、所沢市の財政規模からして、one project 25億はかなりな額ですが、この計画(素案)なるものは、平成12年の「建設検討懇話会」(構成員は学識経験者、福祉関係団体、公募市民)からの「提言」以来10年をかけて検討してきたにしては、あまりに具体性に乏しく、到底“計画”とはいえない漠然とした“構想”レベルに過ぎないと思います。ともかく判断の拠りどころとなる定量的な基礎データが示されず、従って説得力ある具体的な説明もありませんでした。民間で若しこの程度の内容のものを“計画”として役員会に上程すれば、仮に“素案”であっても、責任者は即刻その職を解かれるでしょう。
議員さんの指摘事項に私見も交えて、この“素案”の問題点を以下に列記します。
① 各分野での様々な福祉ニーズが、この10年間でどのように推移してきているのか、その実状の分析に基くneedsやwantsの質と量を把握し、これへの必要な対応として何がどの程度必要なのかが明らかでない。一言でいえば、計画の妥当性の根拠となる基礎データが全く示されていない。
② 何故“総合化”なのか、その必然性についても具体的な説明が無い。従って、4つの分野が1つの建物にあることによる具体的な効果が分からない。
③ 各行政区の既存のいろいろな部署や組織(包括支援センターやまちづくりセンター等)との具体的な相互連携がどうなるのかが分からない。
④ 福祉の分野で大きなweightを占める社協との連携についても具体的には説明されていない。(特に災害時の機能、役割分担等)
⑤ 上記の諸点が曖昧なため、ランニングコストの概算値も把握できない。
⑥ 外部の機関(リハビリセンター等)との連携が分からない。
⑦ その結果、この複合施設の管理運営を担う「地域福祉推進室」の内容も明らかでない。
概ね以上のようなところですが、要するに、この施設ができることによって、他市との比較等も踏まえて、所沢の福祉がどのように改善され、どの程度の水準を満足するのか、の説明が無いということは“計画”としては致命的です。所沢市の病弊ともいうべきマーケティングマインドの“希薄さ ”がこのプロジェクトにも如実に現れていると思います。
このプロジェクトを長年待ち望んできた障害者の方たちも大勢いることは周知のことです。藤本市長も今回の全員協議会での説明と質疑の模様を終始その場で確認されていますから、役に立つ施設作りのために必ずや適切な指導が行われることを期待するところ大です。市長、よろしくお願いします。
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