得々読書会018
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得々読書会018を開催しました。
参加者:5名(これまでで最少人数…)*これまでの参加者延べ人数は最後に掲載
課題図書:「なぜ日本人は学ばなくなったのか」講談社現代新書、齋藤 孝/著
次回開催日:平成21年8月7日(金曜日)
次回課題図書:未定
当日のレジュメの内容はこちら。
本書の概要 本書は、現代日本に蔓延している教養の欠落と知識に対する尊敬の欠如を問題視する著者により、それに対する原因の追求と過去の日本にあった勤勉の気風から学ぶべき物事の考え方、そしてそこから人はいかに生きるべきかという大きなテーマにまで踏み込んで書かれている。著者の考える「教養を学ぶこと」の重要性が各章をまたいで書かれており、教養により人生の質の向上させることを訴える著者の熱意が伝わる一冊となっている。 各章の考察 序章 「リスペクトの精神」を失った日本人 ・知識に対するリスペクトの精神は失われ、知識は単なる情報の一端となってしまった。 →情報を消費するだけの「内面」「奥行き」のない人間が増えた。目には見えないが国家的損失。 第一章 「やさしさ思考の落とし穴」 ・サービス業化する教育機関により若者の知識への情熱が薄れる。 ・若者の向上心・向学心の低下が問題視。 →日本の基礎教育の見直しが必要。ゆとり教育の結果は学びに対する格差を生んだだけ。そのことは必然的に経済的な格差にも繋がる。 ・学ぶことによって困難に立ち向かう心の強さを鍛えるという教育の機能。 第二章 学びを奪った「アメリカ化」 ・歴史的、封建的な文化へのカウンタカルチャーとして起こったアメリカ文化。 →日本ではアメリカ文化を養ったアメリカの気風は受け継がれず、上辺だけの「楽な部分(快楽)」だけが取り入れられた。人の評価も「中身」より「見た目」が重要に。 ・「宗教」や「愛国心」を国家の基礎を有するアメリカ。 →戦後それらを否定してしまった日本には精神的なよりどころが失われてしまい、金銭至上の価値観や宗教や占いに傾倒する現状を生んだ。 第三章 「書生」の勉強熱はどこへ消えた? ・日本には師を自ら選びその師のもとで深く知識を学び取るという書生の気風があった。 ・他人と深く交わることで生まれる「学ぶ意欲」。 →よい先生や仲間に恵まれて過ごすことは、今も昔も人生の醍醐味。 第四章 教養を身につけるということ ・昔は社会全体に教養に対するあこがれがあった。 →現代の社会では教養は要求されず、企業でも仕事に直結する知識を重要視。 ・マルクス主義の隆盛と没落。 →マルクス主義の理念・思想抜きに、それが持つ悪いイメージが社会に定着。 ・倫理観(日本型の倫理)の形成の必要性。 →自己形成のための読書力を養うことが大切。 第五章 「思想の背骨」再構築に向けて ・「自分の選択に責任を持つ。人のせいにしない。」(P186) ・経済的な貧しさ、知識の貧しさ、精神的基礎の弱さに苦しむ若い世代。 →質の良い本を読み、質の良い大人と交わることで、日々の選択の元となる精神のあり方を見出せる。 あとがき ・あこがれを目指して飛ぶ矢のような人生、世代から世代へのあこがれの連鎖。 ・「学びの構え」の技化。「技」が心身の一部となって自らを信頼できるようになる。 全体的な感想 いつの時代も人は易きに流れてしまうものであり、社会が、また周囲の人間が「それではいけない」とはっきりと言わなければならない。「教養」を持つことでその言葉に裏付けができる。楽な方へ楽な方へ流れがちな人間に向上心を抱かせるには「あこがれ」を懐かせることが重要であり、そのあこがれは世代から世代へ連鎖していかなければならない。そのために世代間でのコミュニケーションを図り、若い世代の自己形成の手助けをしていくことが大人に求められる責任である。
今回は、最初に書いたとおり、これまでで最も少ない参加者数でした。
しかし!その分、中身の濃い話しができました。
議論の中身に入る前に…
参加者の一人からレジュメの「て・に・を・は」に対する教育的指導が… 後輩への期待の大きさが言わせた有り難い言葉だと思います。
※このブログでは敢えて、原文のまま掲載しています。
私自身、今後とも基本を大切にしようと肝に銘じるとともに、
同様の言葉を発せられる先輩になりたいと思ったので、触れさせていただきました。
さて、では本題へ。
なぜ学ばなくなったのか?
出てきた意見は…
・学びと実利が乖離(かいり)しているのではないか。
・大人の話がつまらない。→ 建設的な話しが無い。
・大人に向けて書かれているはずが、実は学生(特に大学生)に向けて書かれている。
・「リスペクト」の多用にうんざりした。→日本語を大事にする著者だからこそ、残念に思った。
・「ロックが良くない」との言葉には納得いかないし、本当にそうなのか?疑問に思う。
・男性の視点で書かれている点が多いことは疑問を感じた。
・学ばなくても生きていける社会、考えなくても生きていける社会だから、
学ばなくなったのではないかと考えた。
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さらに参加者からの 『「情報はタダ」との言葉について、どう思うか。』との提議に対して…
・情報に対して気軽さ感があるのではないか。
・情報の取捨選択が求められている。
『教育とは…』の提議もあり、
・量が質を凌駕する。→だからこそ、多くの本を読むように心がけている。
・言葉を大事にする教育が必要である。
などの意見が出ましたが、
『教育とは…』については、時間切れもあり、 今後の課題として、さらに深く話し合いたいと思いました。 --- ということで、今回のまとめとしては、
・大人が楽しく勉強、読書を行う姿を見せ、子供たちへの連鎖(好影響)を生むことが大事である。
・勉強する人、読書する人が評価される雰囲気づくりが大切である。
という意見で締めたいと思います。
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*これまでの参加者延べ人数:156人 (最多は第14回(2009.03.16)の15人、最少は第18回(2009.07.03)の5人)
(かねやん)
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