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今年のナイアガラの新しいものと言えば、ワールプールと滝近くのホテルにウォーターパークが出来たことだが、ここに住むものとしてはホテル宿泊者だけ利用できるとあってあんまり価値のある出来事ではなかった。
そしてようやく地元の人達でもうれしいものが今月からスタートした。サーカスだ。
サーカスの名は「シルク・ナイアガラ」。しかしシルク・ドゥ・ソレイユとは無関係だ。
このパフォーマンスには「アヴァイア」というタイトルがついている。サンスクリット語とラテン語で歓喜の源、祝賀の意味。パフォーマー達の多くはロシアとウクライナの出身。
滝から少しだけ上流にいった所にあるラピットビュー・パークに赤白地のテントが建てられた。それほど大規模ではないが、円形劇場で、一般的なサーカスのテントと同じ。そして彼らは馬を使ったショウを見せる。
クリエーターはMairbek Kantemirov。彼の家系は1世紀以上に渡ってロシアでサーカスのパフォーマンスを見せてきた。彼らは馬とアクロバットを歴史上最初にコンバインさせた一座でもある。
パフォーマンスを見せる19頭の馬は世界の中でも珍しい種を使い、なかでも青い目を持つアルビノ・スタリオン(白子種馬)などの稀種がいる。
アート・ディレクターのOleg Kantemirovは25年間パフォーマーとしてロシアのサーカスのほかにシルク・ドゥ・ソレイユの「サルティンバンコ」や「アレグリア」などに在籍経験を持つ。現在はトロントのサーカス学校の経営者だ。
使用される音楽はロシアで録音。
カンテミロフ一家は50以上の映画で馬のスタントをこなしてもいる。
出演するパフォーマーの数は総勢55人。
私達はプレビューが始まった2日目に観に行くことにした。
TVでもかなり宣伝をしていたけど、初日2日目でどのくらいの来場者がいるのか気になったが、半分は埋まるくらいではあった。
パフォ−マンスの内容としてはバランスのアクロバット、ジャグリング、トランポリン、空中アクロバット、道化など。一番の見世物が馬を使ったコサック・ライディング。ボリショイサーカスでいうジギトだ。アクロバットはみな良く見せていた。
サーカス名をあえて「シルク」にしたのはどうしてかはわからない。彼らのパフォ−マンスはシルクよりはボリショイに近い。ただ出演する動物が馬だけ。
また始まったばかりだし、あまり否定的なことは書きたくはないが、あえて直して欲しいという希望をこめて言えば、まずは観客席。ボックス席以外は座る部分が物凄い細い横長の椅子。まだ野球場にある椅子のほうが座り心地がいいほどだ。2時間のショウタイムに15分の休憩が入るのだが、この休憩が有難くなるほど恐ろしく座り心地は悪い。
そしてもう一つは道化だ。彼らはパフォーマンスの合い間に登場するのだが、ステージのセットの入れ替えで観客を飽きさせないように、その間盛り上がりを保てるようにしなくてはならないのだが、彼らのパフォーマンスはそれが不十分。地元紙にも書かれていたが、ドルのマークのついたものを釣り糸につけて、最前列にいる女性を「釣る」というものがあった。アイディアとしては面白いかもしれないが、笑えない。笑いの要素がいまいち足りないのだ。
それから他のパフォーマンス中に馬が円形ステージをぐるぐる走り回るだけのために登場するのはあまり意味を感じない。むしろ馬を紹介するアナウンスと見せ場などがあるともっと馬に関して感心が得られるような気がする。
パフォーマンス全体としてはもう少し見せ場に工夫を入れれば出来としては最高だ。
「サーカス」ではなく「シルク」なので、どうしてもあのシルクと比較してしまいがち。経営側のインタビューでは比較されるだけでも光栄だ、と話していたが、比較対象が違うように思う。ボリショイの半分以上を人間によるパフォーマンスに代えたようなもののように感じた。
このショウは5月20日〜10月8日まで行われている。ショウは一日2回。チケットは 公式サイトか電話1-877-247783-1で。
場所がマリンランドの前なので、閉園後に来場する人で夏はごったがえすかもしれない。
ナイアガラのホテルからならタクシーの方が便利。
これから期待したい地元のサーカスである。
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