超高速機動戦闘試験機『ヤタガラス』(1)

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■時はガルーダの開発時点にまで遡る。
空戦ドロイドの飛行原理には浮上装置の位置により3つの形式がある。 上半身や肩部に浮上装置のある吊り下げ型――エアロブレイカー・エアロダイバー 全身各部に浮上装置のある均等配分型――ストリームクルーザー 脚部に浮上装置がある持ち上げ型――ガルーダ系となる。 それぞれに特徴があるのだが、ガルーダの初期試験飛行を行ったさいに分かったことは、持ち上げ型は小回りがきき高い機動性を持ち、近接戦闘においては非常に有利だと言う事。しかし安定性において不利であり長距離の高速移動には劣ると言う事実であった。 しかし、当初は実戦においてはそれらがさしたる不利とは考えられなかった。それが問題視されるのはガルーダのバリエーション機が作られ模擬戦闘が重ねられてからである。 長距離の高速移動に劣るため一撃離脱の戦術において不利であり、単機の戦闘ではエアロブレイカーの方が有利な場合があることがわかったのだ。 このため、上半身部の重力効果機を強化し長距離の高速移動と至近距離の高機動戦闘とで使用する重力効果機を切り替え、より高速戦闘に特化した機体を作る事が考えられた。それがこのヤタガラスである。 一目してわかるのがその上半身各部に設けられた独自の重力効果装置である。背面部はもとより、両肩部、胸部上面など、様々な箇所に新たに開発された重力効果装置が設けられている。これらを駆使することでエアロブレイカーを超えるほどの高機動戦闘を展開する事が可能となるのである。 それに加え、大腿部側面部には攻撃にも使用可能な多機能効果装置が設けられ攻撃力の増強にも一躍買っている。 開発スタッフには『超高速機動戦闘を極めれば遠距離攻撃手段は不要である』との理論があり長距離レンジの兵装はもうけられていない。近距離主体の兵装がほとんどであり、まさに一撃離脱に特化した得意な機体である。 その戦闘スタイルは同じ黒軍の側からも異端視されるほどであったと言う。しかし、その超高機動戦闘理論の正しさを実証するには十分であり、後継機種の開発が指示されたのであった。 【前方より】 ■サイズはガルーダ系の機体と大差ない。特に上半身にエアロダイナミクス制御のための整流パネルが目立っている。機首左右にはガルーダ系ゆずりの重光子仮想実体砲が備わる。 【左側面より】 ■左腕に備わるのは手首部には短レンジ重光子レーザー二連の他に、機体の二倍の長さを誇る重光子フォールディングブレードが備わっている。 ■いずれも近距離〜〜中距離を範囲としており超高速機動戦闘を極めれば遠距離攻撃手段は不要であるとの判断に基づいているのである。 【右側面より】 ■右腕にはガルーダ系ゆずりの兵装である重爆ナックルの他、新規に設けられた敵機体内突入型兵器『ストマックブレイカー』が新設されている。 【斜め後方より】 ■大腿部側面には超高速機動補助用のサポートユニットであるマルチディメンジョンアクティベーター≪MDA≫が備わっている。高速機動時の補助ブースターの他、大口径仮想実体弾砲×2、二連装重光子高速パルスビームユニットが、ワンセットになり多面的に用いれる物である。 【背面より】 ■背面部に目立つのが逆三角形のシルエットを持つ“デルタブースター”である。デルタブースターの左右にも超高速戦闘時の機動力補助のための効果機が備わっている。機能バランス面でよいとは言えないが開発目標を果たすための試行錯誤の一端とも言えるだろう。 |




