漂流ブログ

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米民主党の副大統領候補にジョー・バイデン氏

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が指名されたという、あんまり興味を持つ人も多くないだろう話題について。
4つの写真は、いずれも民主党の大統領候補選挙でオバマさんやクリントンさんと争ってきた人たち。上から、ジョー・バイデン。ジョン・エドワーズ。クリス・ドッド。いずれも上院議員。それからデニス・クシニッチ。この人だけ下院議員。
副大統領候補に指名されたバイデンさんは、日本では「ジョセフ・バイデン」と紹介されてるようだけど、アメリカのサイトではもっぱら「Joe Biden」で通っているので、そのうち「ジョー・バイデン」になるかも。

このバイデンさんについては、こないだまで、日本語のサイトではほとんど情報がゼロに近かった。wikipediaだってこないだまでバイデンさんは載せてなかった。
でも僕は、たぶん今年のはじめぐらいから、繰り返し繰り返し見ている動画のサイトがあった。http://www.nytimes.com/interactive/2007/11/15/us/politics/20071115_DEBATE_GRAPHIC.html#video
これはニューヨーク・タイムズの中の動画で、去年の11月15日に行われた民主党の大統領候補者たちの討論会。これはある日本のサイトで、「アメリカのサイトはここまですすんでいる!」と言って紹介されていたもの。見てみると、すごい、と思った。約2時間におよぶ討論会のすべての発言を文字に起こして、動画と一緒に見せている。僕は、もしこの文字がなかったら彼らの討論をすべて理解することはとうていできなかったろうけど、このおかげで詳しく話の内容がわかって、とても楽しかった。

僕は長年、耳に心地よいものを求めてきた。クラシックも聞いた。ロックもブルースも聞いた。一時期は志ん生の落語に凝っていた。でも、政治家の討論というのは、実はとても耳に心地よいことを発見した。内容は分らなくても、喋っている人は政治生命を賭けて真剣そのものだ。そういう声に触れることで、こちらはエネルギーをもらえる。
で、今回、英語の政治の討論を聞いて、僕はすっかり夢中になって、もうこの討論会を何十回聞いたことか。
ニューヨークタイムズのサイトには、他にも共和党の候補者の討論会など、いくつも動画があるけど、僕が見た中では、これがいちばん楽しかった。会場がラスベガスということもあるんだろうけど、客のノリがやたらよくて、ワー!ワー!ヒュー!ヒュー!という感じで盛り上がっている。

つい最近まで、民主党の副大統領候補は、エドワーズさんかドッドさんが有力視されていたと思う。当初から最有力候補はごぞんじオバマさんとクリントンさんだったけど、エドワーズさんは、クリントンさんを最も厳しく批判してきて、彼が候補戦から降りた時はすぐにオバマ支持をした。でもたしか8月のはじめぐらいだろうか、従来からあった不倫疑惑が事実だったことを認め、その時点で副大統領候補の望みは消えた。
僕がなぜか一番はまったのは、ドッドさん。見た目は、アフリカにいる足の速い鳥類みたいな感じで、暑苦しい感じだ。喋り方も機関銃を撃っているようなドドドドドドドド!みたいな、やけに音節のハッキリしたハイテンションの喋りだ。あんまり冗談も言わないけど、いつも笑顔だけは作っていて、時折みせるしぐさも面白くて、なんか憎めない、と思っていた。この人は副大統領にならなかったことで、たぶん上院院内総務(民主党の上院でのリーダー)になるんじゃないかな。超ベテランで安定感がある。オバマさんの、チェンジ、というスローガンには合わないって言われてたけど、逆に彼の経験不足を補うことができるかもしれない人だった。
それから、クシニッチという小さくてパッとしない風貌の人もいた。でも言うことが一言ピリッとした皮肉っぽいジョークが多くて、そのたびに客席からヒュー!ヒュー!なんて拍手をもらっていたりして、討論会を盛り上げていた。

副大統領候補に選ばれたジョー・バイデンさんも、ドッドさんと同じく民主党の超大物で大ベテラン。パキスタンのムシャラフ大統領など、外国の首脳とも直接交渉を行うことが多い外交通。このラスベガスの討論会みたいにノリのいい会場でも盛り上げ役だけど、東部のフィラデルフィアの、固くていまいち盛り上がらないしーんとした会場でも、一人でけっこう強引な冗談を言って会場をわかせたりしていた。日本で言えば麻生太郎に似ていると思う。せっかく話すなら、必ず一度や二度は人を笑わすことを言わずには気がすまない、みたいなタイプだ。つまり、大物に似合わず、いたずらっぽいところがあって、それがわざわいして、問題発言になっちゃうことが多いらしく、そういうところも麻生と似ている。
この討論会では、7人の候補のうちいちばん左端にいて、あんまり他の候補とは絡まずに、淡々と自分の言いたいことを言ってる、みたいなクールなスタンスを崩さない。それでもさりげなく横を向きながらも気を使っているのは分るけど、俺は一匹狼だぞ、という雰囲気がにじみ出ている。だから副大統領候補に選ばれたのがドッドさんじゃなくてバイデンさんだったことに僕は意外な感じがした。

バイデンさんのジョークは皮肉がたっぷりきいている感じのもので、彼はアイルランド系のカトリックということだけど、バーナード・ショウや「ガリバー旅行記」のスウィフトなど、アイリッシュといえば皮肉屋さん、みたいなステレオタイプのイメージがあり、また実際にそういう人も、僕の数少ない経験でも、会ったことあるけど、二言目には皮肉っぽいジョークみたいなタイプ。バイデンさんも、そういうエスニックの血を受け継いでいるのかな。
討論を聞いてても、知識があって、それまでに他の候補者たちが発言していたものがみんな色あせてみえちゃう、っていうぐらい質の高い発言も何度もしていたように思う。やっぱりドッドさんと同じく、経験が服を着て歩いているようなところがあってオバマさんの経験不足をバイデン副大統領が補完する、というイメージがほしかったんだろうなぁ。

日米関係ということを考えた場合、一般論として、共和党の大統領のほうがいいのだ、ということがある。たとえば、小泉さんは、ロン・ヤス時代以来の良好な日米関係を築いたというけど、レーガンもブッシュも共和党だ。対して、民主党のクリントン時代は日米関係は冷えていた。だから僕も、共和党の大統領のほうがいいのかな、という感じはする。でも、討論会を聞いていたら、共和党の討論会はなんだか葬儀でもやってるのか、みたいな感じがあった。民主党の討論会は、オバマさんはあんまり冗談を言わないけど、バイデンさんとかクシニッチさんとかがちょくちょく何かしょうもないことを言って笑わせるので、おもちゃ箱をひっくり返したような面白い討論会になっていたので、僕はなんだか憎めなくなった。

これまで米国大統領選挙は、民主党の候補がオバマかクリントンかどっちになるかな、という興味が主だったけど、最近は、グルジア問題があって、共和党のマケインがついに支持率でオバマと並んだという。でも、たぶん一時的なことだと思う。グルジア問題一つが、このまま数ヶ月間もつとも思えない。他にもイラクやイランの問題もあることだし。僕はもともと共和党の大統領がいいな、というタイプだけど、今回はオバマさんが大統領がいいな、と思っている。

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初コメントさせて頂きます。
耳に心地良い政治家の討論会と言う視点(聴点)に惹かれました。
個人的には共和党の方が日米関係にとっては良さそうですね。アメリカの視点は中国でしたが、オリンピックも終わり、ロシアのグルジア問題を含めると民主党でも日本に力を入れる様な気も最近してきました。
僕もオバマ氏が大統領になったら何か変わりそうな期待を持ってるのですが。
アメリカも興味がありますが、ウチらの政治の行方が気になります

2008/8/26(火) 午後 0:01 [ harajuku ]

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harajuku様。音楽をしていらっしゃるんですね。僕は寝る時に何か聴きながら寝る習慣があります。寝入る時に流れていて吸い込まれそうに心地いいのは、ロバート・ジョンソンと古今亭志ん生です。しかし政治家の討論もいいですよ。彼らはただ主張しているだけで、音を作っているという意識がないので、作り物っぽさがないですし。

2008/8/26(火) 午後 7:30 top*t*ho

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