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今回は会陰ヘルニアについてお話しします。
会陰ヘルニアとは直腸(肛門を入ってすぐの部分)を支える筋肉群が萎縮してしまい、
その筋肉と筋肉の間からから骨盤の中の臓器や組織が皮膚の下に脱出してしまう状態で、
中年以降の♂のワンコに多いのです。
脱出してしまうことが多いのは脂肪、膀胱、♂の場合は前立腺などです。
このため、外から見ると肛門の周囲がぼこっと盛り上がった感じになります。
会陰ヘルニアは肛門の両側にできる場合も、片側だけの場合もあります。
片側だけの場合は右側にできることが多いようです。
また、直腸を支える筋肉群が弱くなってしまうため、その部分の直腸が広がってしまい、
そこに便がたまってしまうために排便困難となります。
この広がった部分を直腸憩室といいます。
家では難しいでしょうが、肛門から指を入れて触るとよくわかります。
萎縮した筋肉の間にできた穴をヘルニア孔と言うんですが、
ヘルニア孔から膀胱が脱出してしまうと排尿困難になったり、
場合によっては全く排尿できなくなることもあります。
ですから、
ウンチが出にくい
オシッコが出にくい
肛門の周りが腫れている
などの症状から気づくことが多いのです。
会陰ヘルニアの原因はまだはっきりとはわかっていませんが、
去勢していないの中年以降の♂のワンコで発生が多いことから男性ホルモンの関与が疑われています。
しかし、♀のワンコや去勢したワンコ、ニャンコでも発生が見られることから、
原因はそれだけではないようです。
ボストンテリア、ボクサー、コーギー、ペキニーズなどの犬種で多いと言われています。
診断は肛門周囲や直腸内の触診やレントゲンなどで行います。
膀胱が脱出している可能性がある場合は造影を行う場合もあります。
造影というのは、レントゲンにはっきりと映る造影剤を注入してレントゲンを撮るのです。
造影剤としてよく知られているのはバリウムですね。
この場合は尿道の先から造影剤を注入して撮ります。
そうすると膀胱がはっきりと映ってくるので、その位置がよくわかります。
治療については次回に続きます。
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