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昇仙狭からさらに8キロほど奥に登った甲府市の最北端に黒平町にヴィラ黒平とがある。先般地元で働いている友人と甲府の食べ物の話から、「田舎味噌作りの会」というのがあって、参加希望者は、毎年12月に味噌を自分たちで作り1年後に引き取るというイベントがある。機会があったら是非一度行ってみたらどうかと勧められた。
昇仙狭からちょっと入ったところとのニュアンスであったがどうもバス等の便はないらしい。止むを得ず電話をしてみる。「昇仙狭から車でどのくらいかかりますか」と聞くと「20分ぐらいかな」「タクシー代はどのくらいでしょう」「分からねーな。みんな自分の車で来っから。何しに来るんだ」に、一瞬答えに詰まるが、友人に一度行って見ろと言われたと言うと納得した様子。まあせっかく勧められたので行ってみることにする。昼食にほうとうか何か食べられるか聞くとあると言う。
バスが滝上に着くとちょうど客待ちのタクシーが一台停まっている。料金は距離でも時間でもいいし、待ち時間はカウントしないでいいという。彼にとっては、よっぽどいい客らしい。彼らは市内から登ってきて帰りはほとんど空で戻ることになるので必死である。
黒平に向かう道はほぼ同じ距離の道が二本あるがメインの方が崖崩れで一年あまり不通になっているという。舗装されているが一車線の道が曲がりくねっている。落葉樹がこんもりと覆いかぶさっている。秋は紅葉が見事らしい。道の左側は切り立っていて崖崩れが起こるというのも分かる、途中に「天然記念物燕岩」がある。車を停めて見ると、岩脈が、百万年程前に作れた折に出来た柱状節理と言う特殊な岩の状態が露出しており、燕が良く巣を作ることから「燕岩」となったと説明がついている。途中行き交う車もほとんどない。
程なく、古い山小屋風の管理塔と点在するコッテージのある目的地に着く。入り口から入ると誰もいないので、食堂に入って声をかけると女性が二人。年上の女性の方が電話の主である。食事は何が出来るかと聞くと、ほうとうとそばだと言う。すると若い方の女性が今日は10人の地元の人の予約があるのでそばにしてくれと言う。椅子に座ると自家製のキュウリの浅漬けと瑞々しくきょろきょろするこんにゃくの刺身をサービスしてくれる。きれいな空気と相俟って旨い。山盛りのそばに野菜の天ぷら(人参とタマネギのかき揚げ、インゲン、キノコ(名前を聞くのを忘れた))が出てくる。天ぷらはサービスだ。汁もさっぱり目であるがとてもいい味でさっぱりしたそばと合う。そばは、ここで打つのではなく近くの人が打ったものを届けるらしい。
食後に、味噌作りのイベントの話を聞くと毎年12月40人ぐらいの参加者があり賑やかだそうだ。次の年に参加したときに前年作ったものを持って帰る仕組みである。本当は、3年熟成させた味噌が一番だそうである。一年半ほどたった味噌を味見させてくれる。すっきりした味である。1キロほど分けてもらう。
帰ろうとすると、年長の女性が一昨日ようやく昇仙狭への道が開通したという。タクシーの運転手も知らない情報である。帰りは、渓流を眺め荒川ダムを見ながら下る。ほとんどが2車線で、途中には地元の蕎麦好きには知られた「大黒屋」「轟屋」等の店が点在する。簡単なつまみが大変旨いというのが運転手の説明である。甲府の人は蕎麦の話をすると止まらない。同時にうまいもの情報がたくさん入ってくる。
バスの時間まで少しあるので駐車場の側にある、「さわらび」で特製のコーヒーをお代わり。この店はいろいろ商品に工夫が見られ客の合間に主人に話を聞くとなかなか意欲的である。地元にある牧場の牛乳から作った生キャラメルが最高と勧められるが持って帰れないのであきらめる。この店は、山梨県主催の「山梨おもてなしの食の逸品百選」選ばれたという。この店のほうとうは最高と主人がいうので次の機会にはトライしなければと思う。
入り口でレーズンの量り売りがある。1000円の袋の量に目の前で5割り増し程も加えて500円でいいという。種なしの巨峰の大きくて柔らかい粒である。
夕食に湯村の近くでうまい店があるかと聞くと「花月」を勧めてくれる。
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