五十歳にして発つ

投資にかかるエッセイや旅行記などで構成します

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<1997 オーストラリア> 僕らはケアンズ探検隊パート1

 
  スカイレールは、グレートバリアリーフの海をバックに僕たちを徐々に熱帯雨林の山の頂上へと運んだ。そのピークを通り過ぎた瞬間、前方には厚い雲海を頭にかぶったうっそうとしたジャングルが広がった。それは、僕たちとスカイレールを除いて、何万年もの太古の世界から、ずっと変わらない姿でい続けているのだろう。ロストワールドが静かに僕らを待っている。やがてスカイレールの不釣り合いで人工的な持続音の合間を縫って、鳥達のけたたましい叫び声が聞こえてきた・・・・・・。(写真=鬱蒼としたジャングルと最新鋭のスカイレール)
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  97年の夏休みはオーストラリアのケアンズに行った。たった1週間の、しかもパック旅行。英語力も乏しければ旅行経験も豊富じゃない。決してテレビの「探検王国(注 このころ、素人ファミリーの海外旅行を追ったこんな番組があった)」のようにはいかないけれど、ファミリー旅行のささやかな冒険だ。

 ケアンズ、まずは96年夏に行ったハワイと比較しよう。ケアンズとハワイは南緯と北緯の差こそあれ、赤道を挟んでほぼ同緯度だ。大抵のツアーが夜に日本を発ち早朝もしくは朝、現地に着く。飛行時間も近い。同じ英語圏だし海や自然を観光のウリにしている点も同じ。ただ洗練された都会ホノルルと小さな田舎町ケアンズでは勝負にならない。ホノルルに対抗するには、シドニーやゴールドコーストをセットにした2都市、3都市周遊でなければ比較できない。他方、ケアンズはハワイのネーバーアイランド(近隣諸島)に匹敵する豊富な自然を持った偉大な田舎町である。

 ケアンズ観光の最大の目玉は、やはりグレートバリアリーフだ。世界遺産にも登録される世界最大の珊瑚礁。キャッチフレーズはすごいのだが、世界最大であることは泳ぐ時に実感は出来ない。ただ帰国時の飛行機から見るそれは、とてもビューティフル(ルー大柴風?)だし、「もういい、わかったよ、とてもグレート(ルー大柴風??)だね」と言ってもなかなか通過させてもらえないくらい本当に大きい。くれぐれもビデオ撮影は短めに。後で見る気にならないから。(写真=飛行機からみたグレートバリアリーフ)
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 自らのテリトリーを避けて、かつて何度も南海の環礁で行われた核実験。核爆発瞬間のキノコ雲の輪は環礁のそれとよく似ている。昔、ネビル・シュートという作家の「渚にて」という小説を読んだ事がある。グレゴリー・ペッグという往年の俳優が主演し映画化もされた。東西緊張が高まり、とうとう核戦争に至り地球はオーストラリアを除いて死の灰を浴びる。残ったこの地にもやがて死の恐怖が訪れる。今では、東西緊張は時代がかっているが、死を前にした人々を見事に描いた秀作で印象深い。舞台はシドニーなのだが、その中で北半球から死の灰がオーストラリア北部にどの程度忍び寄っているかを調べに潜水艦で北上するシーンがある。ケアンズ、ポート・モレスビー(現ニューギニア)、ダーウィンを調査する。グレートバリアリーフの広がる海を通り潜水艦が到着した頃、この地球の大切な遺産付近の陸地はすでに見えない灰で犯されていた。物語の中で行われた核戦争は、自らのテリトリーで行われたものの、結果はやはり南半球まで巻き添えにして終わる。

 ケアンズに近い珊瑚礁の島、グリーン島の1日ツアーに参加した。ケアンズの日本の旅行業者を通じたオプショナル・ツアー価格は現地業者価格とそう大きな隔たりはない。ハワイのような極端な二重価格構造にはなっていない。ただ帰国前日に気がついたのだが、町の片隅にある現地ツアー(日本語が通じない)業者をまめに回れば安めのツアーに出会えそうだ。

 さて、そのグリーン島。プールのような透き通った砂地の浅瀬で泳ぐもよし、お魚さんがたくさんいらっしゃる珊瑚礁でシュノーケリングもいい。島は1周30分でまわれるくらいこじんまりしているものの、豊富な鳥や小動物を観察しながらのトレッキングも出来る。なかなか盛りだくさんな島だ。ただツアーにセッティングされている昼食があまりにお粗末だった。帰りの船の出航時刻も2時30分と少し物足りない。次に来る時は島内で一泊したいところだ。(写真=プールのような海で戯れる)
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 宿泊場所は、ケアンズ市内のホテルではなく2〜30分車を走らせた郊外のリゾート地、パームコーブだ。きれいなビーチがすぐそばに広がる良い場所だが、ケアンズを起点にどこかへ行く場合、無駄な往復を繰り返さなくてはいけない。いやあ、失敗、失敗。ここはゆっくりと本当のリゾートを味わう人のための地であって、一般的な日本人には向いてないようだ。それは四日目の朝、スカイレールの始発駅までタクシーを飛ばした時も例外ではなかった。だが高原の町キュランダを目指すスカイレールの旅は、ちっぽけな時間の浪費などどこかへ忘れさせてしまった。

 ・・・・・・・・ジャングルを覆っていた雲海は、まるでスカイレールと鬼ごっこをするかのように先へ先へと逃げていき、やがてタイムスリップするかのようにどこかへ消えてしまう。まさに僕たちは神々が長い長い月日、たっぷりの水をやり続けて造り上げた大庭園の真ん中に浮遊していた。生い茂るヤシの木やシダ植物が時の流れを止める。だがスカイレールだけは現実の時を確実に刻んでいる。その証拠に僕らを乗せたそれは、やがてレッドピークと言う名の駅に止まった。スカイレールでは途中2カ所の駅にとまって熱帯雨林ジャングルを散策出来るのだ。(写真=スカイレールからバロン川を見る)
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 熱帯雨林の空中浮揚の旅と打って変わり、高原の町はさわやかでおしゃれ、少しにぎやかな雰囲気もかもし出していた。バードワールド、アポリジニのショー、ショッピング・ストリート、そして市場。特設のバンジー・ジャンプでは、勇敢な日本の若者が何人も飛び降りるのをオージー達が「オー、カミカゼ」と言いながら喜んで眺めていた。

 ケアンズに帰ってレンタカーを借りた。日本から適当な日を選んで予約していたが行動が縛られてしまい失敗だった。オーストラリアはハワイや米国と違って、車は左側通行、左側運転席。つまり日本と同じだから、ロータリーのルールさえ守れば他に心配はあまりない。郊外は信号機が無駄だからほとんどがロータリーになっている。これもすぐ慣れる。オーストラリアには自動車教習所らしきものがないらしく自己流で運転するようになる人が多いそうだ。勝手に運転する若者が多いので危ない、という話を聞いた。

 真っ赤なパルサーに乗って、再び無駄な往復が始まった。ワイルド・ワールドはコアラと記念撮影が出来る。娘の目が「きらり」とひかる。そしてその時間。記念撮影タイムになると長い長い行列が出来た。大半が日本人の女性。その中に、まさにたまたまおじさんも混じっていた。女性達の熱き思いを一身に受けながら、縫いぐるみのようなコアラ君はひたすら夢心地だった。
 
第1日目 8月 7日(木) JL777便で関西空港を出発
第2日目 8月 8日(金) ケアンズ市内散策
第3日目 8月 9日(土) グリーン島ツアー
第4日目 8月10日(日) スカイレール〜キュランダ〜ワイルドワールド

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検索からです^^
TBさせてくださいね

2010/5/18(火) 午後 1:45 ANZU

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ハワイとはまた異なり、大自然が迎え入れてくれるような、そんな印象がもてますね!!
しかしオーストラリア…ちょっと憧れを抱いてしまいますね☆
素晴らしい旅行記!傑作押しデス!!

2010/5/18(火) 午後 9:29 あるど

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オーストラリアいいな〜〜♪行ったことないのでいってみたいです!!
コアラの抱っこに目が光るの分かります!!!興味津々♪
やっぱりそんなに人が並んでると流れ作業のように抱っこして
写真撮って終了なのでしょうか??ちょっとコアラと触れ合えたり
するのかな?
ルー大柴風おもしろいです(=´m`)クスクス♪ルーさん風にコメ書きたかった
けど思い浮かばず・・・オーーマイガー!!!

2010/5/19(水) 午前 11:59 ゆか

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あんずさん、TBありがとうございます。あとで見させていただきますね。

2010/5/19(水) 午後 5:13 [ つうくん ]

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あるどさん、北部のオーストラリアはとってもワイルドでいいですよ。ポチっ、ありがとうございます。

2010/5/19(水) 午後 5:14 [ つうくん ]

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ゆかさんもコアラの抱っこに、キラッですか?この旅行で一番の人ごみだったというか、唯一の長蛇の列というか。
ルー大柴風エッセイは、ミス・フロワー(床〜ゆか=失礼)にとって、ハッピイだったかな。後半のトラベルもトゥギャザーしようぜ、ベイビー(ここは忌野清志郎か?)!!

2010/5/19(水) 午後 5:34 [ つうくん ]

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