鶏の皮

 以前、横浜野毛で鶏皮焼き串を食べさせる居酒屋があった(今はもうない)。
店側としては特別なメニューという意識は全くなかったと思うが、その丁寧な仕立てから当時鳥皮があまり好きではなかった私でも非常に美味しく食べる事ができた。というか、その店に行くとまず初めに頼むのがこの鶏皮焼き串と鰯の刺身だった。

 串に刺した鶏皮は予めきれいに蒸され、脂と臭みを殆ど抜いた状態で塩を打ち、炭で表面だけがカリッとなるように焼かれていた。普通の焼鳥屋にありがちなイヤラシい粘りやしつこい脂風味が全くなく、全然別次元の品のある仕上がりには、そうと知らない人が目隠しで食べたとしたら、これが極フツーの鶏皮から出来ているとは思わないだろう。

 一般的に鶏皮は、脂っぽいとか高カロリーだとかで敬遠される傾向がある。胸肉にしても腿肉にしても皮を剥がして調理する人は多いし、初めから皮を除いた肉をパック詰めにしているスーパーもあるぐらいだ。しかし、本当に除くべきは本体の脂肪なのだから、皮以外の黄色いムニムニの塊を丁寧に包丁で削げばいいわけだ。腿肉の場合は筋肉組織の内部にも脂肪の葉脈のような連なりがあるので、小降りのナイフを使って端から丁寧に辿っていけばキレイに取れる。まぁちょっとは面倒だけれど(笑)。

鶏腿肉と豆腐のサラダ・中華風ドレッシング仕立て
・鶏の皮に強めに塩をすり込み、フライパンで焼く(皮から出る油だけで焼く)。
・途中でニンニクや生姜を放り込み、油に香りを移しつつ皮目をカリッと焼き上げる。
・皮を通じ肉に七割程火が通ったところで反転し、暫く頃合いをみてからペーパータオルに。
・千切りキャベツを敷き詰めた皿の上に水切りした豆腐、スライスした鶏腿肉を乗せる。
・ドレッシングは好みだが、醤油ベースのスッキリした感じに仕立てるとバランス的にマル。
・食べる時は全体を穏やかに混ぜ合わせること。大口開けて豪快に喰らおう!

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これは長年お世話になった神楽坂の居酒屋・駒忠の「鳥サラダ」をヒントにして生まれました。
どうもありがとう駒忠!m(_ _)m。…と、ここまで書いていて神奈川東部深度4の地震発生。はぁ…

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フリマ&昼呑み

 昨日の横浜は快晴、気温高し、湿度低し、風極めて爽やかで…つまり絶好の散歩日和。
横浜港の一郭に退役した帆船「日本丸」が一年中緊縛されている(笑)「日本丸メモリアルパーク」で催されるフリーマーケットに出向いた。そこはツレとブラブラ歩いて一時間程のところに。
 毎月催されているのだそうだが、フリマフリークの私達としては恥ずかしながらこれまで全くノーマークだったが、ざっとみて300ブースぐらいはあっただろうか。

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 小規模に催される地元のフリマは、地域生活の実態がそのまま反映されるので、住民の暮らしぶりや生活価値観を知る上では興味深い。世間では何となく先端的でリッチだと思われがちな「みなとみらい21地区」とはいえ、フリマを巡ってみる限りでは極フツーの庶民的生活感覚が窺える

 バブル絶頂期の頃のフリマでは、高価なだけで使い道に困る贈答品(本格銅製鍋チーズフォンデュセットとかバカラグラスのフルーツポンチセットとか絶対に似合わないよこれ誰が着るのよシャネルスーツ)など、今ではえ〜っなんで?と面白過ぎるモノが沢山出品されていたが、このご時世にもなるとまぁ実生活に密着した本来のリサイクリーな物品ばかりになってきた感がある。多くのモノが程よくヨレていて「お願いワタシを捨てないで」と健気な呟きが聞こえてくるようで、それはそれで正しくて実に嬉しい限りだ(^_^)。

 午後も二時頃を迎えた。カンカン照りの下で歩きっぱなしでは喉は乾くし腹も減る。結局これといった戦利品も得られず私たちは現場離脱し、野毛の中華屋「萬福」へ一直線に目指すことに。私的には表情には出さないが脳の中は萬福の超絶生ビールのイメージで一杯に満たされ、交差点の信号の青も赤もよく判別できないほどにテンパっていたのだ(笑)。ヘロヘロの体で萬福に飛び込み餃子と炒飯を肴に生ビールを一気に…。前にも書いたが、この萬福の炒飯はいっぱしの酒の肴になるという、ちょいと変わったキャラが光る\(^_^)/。

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 家に帰ってからはシャワーを浴び、一息ついてミミガーを肴に再びビールを飲みつつTVでダービー中継を観る。ディープインパクトの子供は凄い走りっぷりで頑張った。本命ハズした野毛の連中の「スッた」「スッたぁ」「スッたよ馬鹿野郎」「うひょひょ、スッカラカンだ」等の魂の叫びを遠くに感じながら、再び昼呑みモードを続行しつつ…(^_^)。本当に平穏で幸せな日曜日でしたわん。

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黄色いカレー

 タイトルの「黄色いカレー」にピピッと反応した人は、概ね昭和生まれの人でしょう(笑)。
母が仕立ててくれた黄色いカレーの、具の豚の脂身の臭いは幼い私にとっては大の苦手だった。18歳で上京して初めて食べた黄色いカレーはJR品川駅山手線外回りのホーム端のカレースタンド。乗り換え電車待ち時間の三分で完食できるヌルさが絶妙だった。学食で供されていた刻みキャベツ添え生卵のっけ黄色いカレーはちょっとした衝撃だった。「東京の人はこんな喰い方もするのか〜!」

 今になっては懐かしい思い出のカレー達だが、しみじみ美味しいなぁとココロ震わせながら食べた記憶は全くない。私にとってアイツらはどういう存在だったのか。毎日が一所懸命の連続で、気持ちがイッパイイッパイで食べ物をちゃんと味わうゆとりすらなかったのか、それとも本当に美味しくなくて、それでも仕方がなく「安くて早い」という理由だけで食べていたのだろうか…今となってはハッキリしないが、きっとその両方だったんじゃないかとも思う。

 今でもスーパーには黄色いカレーの元祖「オリエンタルカレー」は売られているし、「ハウスカレー復刻版」なんてのもあるらしい。酔狂で昔風のカレーを仕立ててみようかと思うこともあるが、何度も思い立つも未だずっと実行できないでいる。たぶん今後もそれは変わらないように思う。

 昔の微かな記憶が、頑張っていた当時の自分の残像が、べつに大切な思い出でもないし、そっとしておくものでもないのに、今この世界に生きている自分が大した考えもなく酔狂で仕立てた黄色いカレーなんかによって過去のそれらの全てが「上書き」されそうなのだ。いや、間違いなく「旨いんだか不味いんだか分らないまま喰らっていた黄色いカレー」の記憶なぞ、真新しい酔狂により簡単に消し飛ぶだろう。ハードディスクに見せかけだけ上書きするどころではなく、完全に電磁的ワイプ処理をするのと同じに

 そんな些末な事に迷うというのも、大ナタぶん回し過去を打捨てて断捨離を実行した身なのに、黄色いカレーもど〜でもいい記憶や思い出に過ぎないのに、おかしな話だ。

黄色くないカレー・昭和風コンポジション
色こそ黄色くはないが、具については昭和のカレーのコンポジションを再現してみた。
最近はカレーにドミグラス風味を加えて、よりリッチ(?)な風合いを持たせるのが流行らしいが、この流れにはイマイチ馴染めない。

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傘の持ち方

 梅雨のシーズンもそろそろかなぁ…といった感じの今日この頃。大勢の人で賑わう商店街で、オバさんが持っていた傘の先端が、直ぐ後ろを歩いていた子供の顔に当たる事故に遭遇した。オイオイまたかといった感じだが、幸い眼球直撃は避けられた。しかしもし大怪我を負わせたら、いいオトナがうっかり不注意でしたじゃすまないだろう。

 傘を持つ腕が前後に振れるのは仕方がないとしても、道を歩いているのは自分だけではない。先端を後ろに突き出して振り上げたらどんだけ危ないか、ちょっと考えれば分るだろうに…と思う。が、そういう傘の持ち方をする人は実に多い。駅の昇りの階段なんかでやられると、後ろを歩くオトナの顔にだって先端が迫ってくるのだ。
 
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 残念ながらこういう手合は口で幾ら注意したって直らない。
「自分だけは大丈夫だから」と根拠の浅い意味不明な言い逃れで自らの振る舞いを正当化し、他者の為に少しでも譲歩しようという姿勢を「取りたがらない」。そういう点では商店街に連れ込んだ犬が、何気に店頭に陳列された籠にオシッコかけても、知らんぷりする飼い主とよく似ている(←この人も実在した)。
 信じ難いが常に自分を中心に世界が回っていると本気で思っているフシもある。常人には理解出来ない特性の持ち主だが、そういう人はいつの時代も一定の割合で存在することも致し方のないことか…。まぁ、そんな彼らを見かけたら、少し距離をおくしか防衛策はないだろう。

持ち手を手首に掛けて垂直に下げて歩く…とまでは難しくても、傘の先端が常に自分の視界に入る位置で持つようにすれば事故は防げる。それからJの字の持ち手の曲がった先は自分の体側に寄せる。自転車に乗った子供が擦れ違いざまコイツに引っ掛かって両者転倒なんてこともあった。皆さんも気をつけましょうネ。

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食文化とウナギ

 ウナギの価格高騰が止まらない
稚魚のシラスウナギの圧倒的不漁と、それにつられて天然ウナギの価格高騰、当然養殖ウナギの価格も上昇の一途を辿り、当分は落ち着く気配もない。とうとうウチの近所の大衆的なテイクアウト・ウナギ屋さえも「やむなく値上げさせて頂きます」という事態を迎えてしまった。只でさえウナギは高価な食材だからして、カツカツの個人経営の店はどんだけ大変か…まぁ、高価なウナギなどにはそもそも疎遠な私などには想像できるものではないが。

 しかし、中国の人々がマグロの旨さに目覚め、彼らによる乱獲が始まりマグロ価格が高騰したとき「日本の大切な食文化を荒らされた」との憤りの論調が日本中に溢れかえった。今期のウナギでは「これは日本の食文化の危機だ。由々しき事だ!」という論調などが。またぞろ出た「食文化」だ。ニッポン人はホントに「食文化」という概念を持ち出すのが好きだ。て言うか、その意味ちゃんと解って言ってんのかなーと、突っ込みたくなるわい。

 多くの場合、彼らの主張の根幹を成すものは単に「自分たちの好物が食べられなくなるのは困る」という事情だけであって、基本脂っこいものが好きで、その延長上で焼き肉とかも食べるしウナギも食べる。マクドナルドも好きだ。減反政策なんてどこの国の話なの?てな感じだし、そもそもウチは朝はパンだし、夜はコンビニのお惣菜が美味しいのよオホホホ〜、今どきは宅配もしてくれるし便利よね〜。海鞘も中国に買い占められていたの、あらそう知らなかったわ。でも海鞘なんて臭いからワタシはキライよあんなもん。鯨?あんなに固い肉なんて今どき誰も欲しがらないわよホホホ。シーシェパード頑張れグリンピ負けるなドンドン! あ、タッちゃん、かっぱ巻きなんて貧乏臭いお皿取っちゃダメよ。恥ずかしいでしょコラ。ほらほら、今日は食べ放題なんだからシャリなんて隅に捨てちゃいなさい!

 こんな人達がなぜ事あるごとに「日本の食文化」云々を持ち出すのか、私には全く理解できない。

ウナギde和風スパゲッティ・浅蜊バター酒蒸し風味(笑)
 スーパーで売れ残って半額にまでなった中国産のウナギの長焼きハーフをサルベージ。
昨夜食べた浅蜊の酒蒸しの、皿に少し残った汁を丁寧にとっておいてコレに活用した。
ニンニクと唐辛子を効かせレモン汁少々で全体を融和させると、コクと爽やかさがイイ感じ。

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