降りしきる雨と澄みわたる空

しばらく間をおいてから再開したかったのですが、もう書けそうもありません。今までありがとう。

セラピー

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全22ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]

突き落とさないで

電話が鳴る。


ケビンの学校の友だちからだ。

私は、呼び出し音に怯えたのと、
思ってもみない相手からだったことに驚きを隠せない。

心を落ち着け耳を済ませることだけに集中して
相手の名前だけを聞き取る。

そして、10分後にまた電話をかけてくれるように言って
電話を切る。

ケビンはバスルームにいたからだ。


こちらからかけなおすのが礼儀だとしても
私には無理。

相手の電話番号を聞き取れない。

数字を聞き取れない病気(障害?)だから。


ケビンと私は、この10分を待つことが難しい。

友だちから電話なんて、どのくらいぶりだろうね?

きっと何か誘われるんだよね。

私とケビンは何もしないで、
電話の前に二人そろって立っている。


電話が鳴って、ケビンが相手の話を聞く。

最後にケビンが、「No!」とだけ言って、
電話は切られた。

「No!」???

ケビンは顔色一つ変えないで、話の内容を教えてくれる。


「明日、エマのバースディ・パーティーがあるんだけど、
車は別の用事で使うから、困ってる。
ケビンの家の車で、そこまで送ってくれない?」


話を最後まで聞き終わらないうちに
私の身体は凍りついていく。


ケビンは、黙って寝室へ向かう。

枕に顔を押し付けたまま動かない。

閉じる コメント(6)

閉じる トラックバック(2)

忙しいの!(2)

電話をかける。


「Busy!(忙しっ!)」

電話に出るなりこれだけ言って、
瞬時に電話を切られることがある。

英語話者の間では、珍しいことではない、
と思う。


慣れる前は驚いたが、今はこれが痛快に感じられる。

私も同じことをやっていい、ということだから。


またまたいつものように、
私が考え込んでいるとき、

というより、陶酔しきってしまっているとき、

電話の呼び出し音が、突然鳴り響くと
心臓が止まるかと思うほど驚いてしまう。

たいがい電話は、
予想外にかかってくるものだから、
「突然」が普通だから、
いつもこの極限の恐怖の状態になる。


こんな状態で、まともに話を聞いて
対応できるはずがない。


そのときは、電話に出るなり
「Busy!」と、ひと声で済ませ、
瞬時に電話を切る。

必要なら、かけなおせばいいのだから。


ああ、自分の中に急に侵入してこられないって、ラク。


まだ、心臓の速い鼓動はおさまってないけど。

閉じる コメント(1)

閉じる トラックバック(0)

忙しいの!(1)

一日のうちで、よく使う言葉。


それはなんだろうかと考える。

そんなこと考えてどうするのか?
ってことまで考える。


「I’m busy,now!(いま忙しいの!)」

朝起きてから、寝るまでの時間に
一番多く叫んでいる言葉といえば、
これなんじゃないか。


仕事するときも、
子どもたちといるときも、
一人っきりでいるときも、

こればっかり。

一人でいるときは、さすがに声には出さないけど
頭の中では叫んでる。


何が忙しいって、・・・たぶん考えること以外は、なにも。

考えると言ったって、
哲学的なことでもないし、
何かを発明するような大それたことでもない。

でも、それを止められるのは非常に苦しい。


それで、また「I’m busy,now!」。


目の前に映る事柄や、
匂いや空気、耳に入ってくる音から
過去に起きたことを
思い出す。

それにこれからの予定と重ね合わせて
前へ行ったり、後ろへ行ったり。


脳は休んでくれない。

閉じる コメント(8)

閉じる トラックバック(0)

死者の祭り

10月31日。 ハロウィン。


学校に子ども送っていくと
教室の前では、お母さんたちが激論中。

話に火がついて、かなり炎上していると
遠くからでもわかる。

自分に関係ないことだったらいいのに。


今日はハロウィンなので、
予定していなかったハロウィンパーティーを
やっぱりやろうか、と話は始まった。


ハロウィンのパレード(ただ勝手に、その辺をねり歩くだけ)
のコースに、本格的にやるならば、
キリスト教徒の墓地を通ろうという案が出る。

ヒンドゥー教徒のお母さんが、
「死体の間を歩くほど気味悪いことはない」と
血相を変えて反対する。

子どもたちが通っているのは、クリスチャンスクールだか、
評判が良いことから、他教徒も通っているから
話はややこしくなる。

ここに、イスラム教徒のお母さんが、
火葬するほど残酷な埋葬の手段はないと
言い始めるから、
目に見えるように、炎はその場の空気を燃やしていく。


私は終始、無言。

目の前の、いや実際には存在しない
炎が迫ってくるのを感じる。


話の炎と、
火葬の炎が重なって
焼け焦がれそうな熱い空気に包まれる。

閉じる コメント(1)

閉じる トラックバック(0)

片付けはいいの

小学生の息子ケビンは、学校の友だちが大好き。

あちらが友だちと思ってくれているかは
知らないけど。


「ママ、友だちを家に呼んでもいい?」

友だち関係がうまくいくのを望んでいるのだから
大賛成。

でも、この1年半くらい、
誰も家には来ていない。


ケビンの部屋、というより
ハリーとネイザンの3人で遊ぶ部屋は、汚い!

散らかっているという表現では表しきれない。


散らかりも一線を越えてしまうと
気にならないのか。

もう少しだけキレイなときのほうが
ママどうしよう?って、頼ったような声を出す。


勝手に片付けてしまうと、
天と地がひっくり返ったような大パニックになるから
それを考えると怖くて
私は手を出さない。


「この部屋を見られてもいいの?」

友だちの反応が怖くないの?と聞いてみる。


???

「どうして見られたらいけないの?」

ああ、ケビン、全然わかってないんだな。

どうして1年半も、友だちが遊びに来ないのかってことを。

閉じる コメント(0)

閉じる トラックバック(0)

全22ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]


.

tuesday09
人気度

ヘルプ

Yahoo Image

ケータイで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

URLをケータイに送信
(Yahoo! JAPAN IDでのログインが必要です)

1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

標準グループ

登録されていません

過去の記事一覧

  今日 全体
訪問者 0 1664
ブログリンク 0 3
コメント 0 54
トラックバック 0 2

開設日: 2008/9/9(火)


プライバシーポリシー -  利用規約 -  ガイドライン -  順守事項 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2012 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.