鬼門の門真地区に進出
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昭和8年(幸之助さん38歳)、松下電器は大阪の東北にあたる門真地区に本店を建設し、同時にいくつかの工場も建設しました。
この門真に本店と工場を建設することを発表したとき、まわりから言われたことがありました。
「門真地区は大阪の鬼門にあたる。そんなところに松下電器が進出するのはよくない」ということでした。
この、鬼門だという話については、幸之助さん自身も内心では、それもそうだろうなと思っていました。
しかし、鬼門だからといって、門真進出をアッサリとあきらめてしまうこともできません。
この門真はもともと松下電器が買っていた土地で、この広い土地があれば将来の発展ということを考えても、手放すことはおしいものでした。
なんとかしてこの門真進出は果たしたい、しかし、鬼門ということがやはりひっかかる、どうしたいいか幸之助さんは考えに考えました。
すると幸之助さんはフッと考えつきました。
「東北にあたるのが鬼門であれば、日本の地形はどこに行っても鬼門ばかりではないか」
北海道から本州、四国、九州と日本の国土は、東北から南東にのびている。
だから、東北が鬼門というなら、どの地方もみんな鬼門にあたることにもなり、日本国民はぜんぶ日本の国土から出ていかなければならなくなるのではないか。
門真はたしかに大阪の鬼門だが、鬼門であること自体を気にする必要はない。
そう考えると幸之助さんの心はスッと楽になり、門真に進出することを改めて決断しました。
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