日本の精神
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昭和25年(幸之助さん55歳)、終戦から3ヶ月あまり経ってから、大阪の全社員を集め、幸之助さんは復興に向けての臨時の経営方針を発表しました。
その中で、日本精神について語っています。
「われわれは常に日本精神を保持していると大げさに言ってきたが、過去数十年間は、はたして真の日本精神を体得していたであろうか。
残念ながら失っていたように思う。
そこに敗戦の最大の原因がある。
しからば真の日本精神とは何かというと、”至誠”の一語に尽きると考える。」
”至誠”とは文字通り、誠実なこと。
日本人が持っている日本精神とは誠実な心だと幸之助さんは言います。
「日本精神を3千年間の歴史を通して見ると、一貫して流れるものは”至誠”であり、至誠を磨き上げていく姿である。
この至誠の心は、天照大神の大御心(おおみこころ)であって、日本精神のみなもともまた、実にここに存在するのである。
大神は世の森羅万象すべてのものに対して、”誠”をもってむかわせられ、あまねくご仁愛を注がせたもうたのである。
この大御心を伝え伝えして3千年間琢磨し、培われてきったのが真の日本精神である。」
この至誠の日本精神において、政治も外交も経済もしていれば、戦争も起こらなかったし、敗戦もしなかっただろうと言います。
「真の日本精神に立てば、”至誠”は神に通じ、神通力を生ずるから、すべてが過ちなく運ばれるのである。」
”至誠天に通ず”という言葉がありますが、至誠の姿が神通力によって、戦争も避けてくれたのだと言います。
「神通力とは、ものの道理や理非が分かることであって、いかなる難事も、とらわれることなく避けてくれる。
事の成ると成らざるとがよく分かり、決してあやまりがないのである。」
では、どうすれば日本精神を体得できるのか、幸之助さんはこう語ります。
「日本精神の体得には謙虚の心がなければならない。
自己を反省し、おごることのなきよう心がけねばならない。」
特に、上の地位に立つもの、一国の首相や、社長に立つものほど謙虚で頭が低くなければいけないと言います。
この日本精神をもう一度思い返し、日本の復興にあたっていこうと幸之助さんは全社員に向けて語りました。
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