2010年を迎えて今308を語る
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昨年1年間フルに308と過ごしながら“上の中古車”を目指して手をかけてきたが、昨年8月に引っ越して以来は夜に朝に、平日でも常に生活の空間の中に共に暮らした。わずか5ヶ月ではあっても、視界の中に入っていた時間はかなりのものになるだろう。ソファでくつろいでいる時でも意識しているかどうかに関わらずそれは目の中に飛び込んでくる。時にはソファがわりにもなったし十分な時間を持って観察してきた。前置きが長くなったが時間とともに気づいたことも多くある。一言で言えばこの車、デザインにすきがない。見れば見るほど細部まで手を抜かなかったデザイナーのこだわりを感じる。写真で見ると、特にDinoなどと比較して直線的、平面的に見られがちだが決してそうではない。あらゆる異なる曲面が複雑に、しかしみごとに自然につながっている。限られた曲率の範囲ではあってもそれは妥協なくデザインされている。 フロントフェンダーからつながるドアの前端はふくよかに、きれいな弧を描いている。フェンダーの峰の盛り上がりからの線もドアでは完全に弧の中に溶け込む。 ところがドアの後端にくるとほぼ完全な直線(平面)になる。単にエアインレットを切り欠いただけではない。ドアは弧の局面(前)から平面(後ろ)にきれいにつながっている。 フロントフェンダーはタイヤハウスの上でぐんと盛り上がり前へ横へとスラントする複雑な面構成。ボンネット中央にもゆるやかなふくらみがあり限られた曲率ではあるが、それぞれの面のつながりがとにかくすごい。 リアフェンダーもそうとう膨らんでいる。ただの膨らみではなく局面ははりがありとても美しい。 特徴的なリトラクタブルライトとエアアウトレットスリット。ここにもしっかりデザインのこだわりがる。面と線のつながり、光と影の演出である。 好みの分かれるところかもしれないクラシックなセンターコンソール上のスイッチ群。後方を下げているが、シートの座面のスラントと調和している。使い勝手など考えず完全にデザイン優先。 Fのアイデンティティーであるシフトゲートはそのままに、直立で長めのシフトレバーがそそりたつ。 クロモドラのホイールはあまりにも見慣れたデザインだが、それも見れば見るほどその彫の深さとバランスのとれた美しさに気づく。 2009年の最後にステアリングを交換した。オフセットの大きめなセミディープコーンのものを探していたがたまたまPersonal(Nardiとピッチが同じ)のものを入手した。オフセットが調度良い感じだ。ところでこのステアリング、裏にロット番号が刻印されていたが、なんと1981年12月製。このGTSiが1981年11月製だから完全に同世代。デザイン以上に気に入った。 あらゆるパーツとその配置がすべてデザインされている。 一昨年の年末にアメリカのショップに発注したフロアマット。お気に入りである。 自分で補修、塗り替えをした内張りのクロス。オリジナルはオフホワイト。 交換したステアリングはナルディのものよりオフセットが大きい。(ナルディーのラリーよりは浅い) リアウインドーの逆アールもとても見ごたえがあるデザイン部分。 フェンダーの頂上から一気に前に向かってスラント。同時にボンネット中央へもスラント。 ある程度はきれいにしたエンジンルーム。ここはまだまだである。90年代以降のエンジンルーム内のデザインほどではないが、逆に自然なすごみを感じる。キャブ時代のシンプルさはないがメカニカルな印象は強い。 大好きなデルタ部分。ふくよかな面の構成の中にきれいな線が存在しみごとなつながりを見せる。 やはりこの車を美しく見せるには光と影が重要。デザイナー自身が今も所有する308がシルバーメタリックであるのも、その理由がデザインの陰影を最も良く表すからというのもうなずける。赤であろうと磨きたおすしかない。 仕事の関係上、今しばらくは大きな補修や頻繁なブログの更新は難しいだろう。
エンジン温度が上がってからのエンジンルーム内の煙?や、ひどくなっているオイル漏れ等の修理も春まで待たねばならないかもしれない。とはいえ朝に夜にともに暮らす日々は続く。定期的な部屋の掃除の一部に308の磨きはちゃんと組み込まれている。 |

