ナノ試乗記、こんなんでいいの?
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「ナノ」です。多分、普通の日本人にはほとんど関心のない車でしょう。あえて言えば「インドで無茶苦茶安い車が出るらしい」程度は聞いたことあるって感じでしょうか? この車は、インドのタタという財閥の自動車会社であるタタモータースが作った車で、日本円にして22万円ほどの超低価格車として世界的に有名になった車です。 これがナノです。 数年前から「もうすぐ出します」と言いながら、なかなか出てきませんでしたが、どうやら今年から本当に売ることになったようです。ちなみに、タタはジャガーとランドローバーを買収した会社としても有名です。 まず、当分の間日本で売られることはないであろうこの車ですが、この車の試乗記を読んで「これ書いた人、プロなの?」と思ってしまいました。 その試乗記を書いたのは日本人です。一応、モータージャーナリストですから、素人の感想文とは違うはずだと思うのですが。 わざわざインドまで行って、乗った感想が「安っぽい」なのです。メインメッセージがこれでした。その程度の感想?そもそも日本語が正確じゃないような気がします。 安っぽいというのは、普通の値段がついてるのに、その値段に比べて中身が安物のような場合に使う言葉だと思うのですが。 でも、これは安いのです。そう、正しく言えば「安物」なのです。安物が安っぽくで何がいけないのか、よくわかりません。高級感があったら、大ニュースでしょうけど。 後ろから見ても・・・そりゃあ、安っぽいでしょう。 ナノの後姿。 とまあ、こんな揚げ足をとってもしょうがないのですが、こういうプロの方には、その時代背景や文化的要素なども考えて伝えてほしいと思いました。 私の家での最初の車は三菱のミニカという軽自動車でした。昭和の高度成長期真っ最中だったでしょう。父親は「自分が子供の頃は、自分が自分の車を買えるなんて夢にも思ったことはなかった。」と何度も言ってました。 まだ小学生だった私も家族会議でどの車にしようか?と話しているのを聞いて、とても興奮した覚えがあります。カタログも隅から隅までチェックしました。 確か、この型が我が家の最初のミニカだったと思います。後姿がちゃんと「セダン」してます。 ですが、この最初の車は実は父親用ではなく、母親の車でした。我が家では、一番最初に免許を取ったのは母親だったのです。 その後、父親も免許を取り、続いて兄が取り、私も大学生になった年に免許を取り、田舎では当然のように全員がそれぞれ車を持つようになりました。ですが、やはりこの最初のミニカが一番嬉しかったです。 さて、そのミニカですが、今これを見たらびっくりでしょうね。 全長、全幅、全高は、2995mm、1295mm、1345mm、エンジンは360cc です。一方、今話題のナノは、 それぞれ、3100mm、1500mm、1600mm、エンジンは620cc と一回りどころか二回りも三回りも大きいです。 ミニカをはじめ、スズキ、ダイハツ、スバルなどが競って新しい軽自動車を世に出していた時代です。それらが数十年後に世界中へ進出して、パジェロとかスイフト、あるいはレガシーなどの人気車を生み出してきたのです。 これは、母親の二代目ミニカの型だったと記憶しています。4灯ライトが斬新でした。 当時のアメリカから見たら、一体ミニカとかスバル360なんてどんな風に見えたのでしょう?というか、極東の後進国の小さい車なんて、興味もなかったでしょう。 当時のアメリカはフルサイズカーブームでしたから、それこそ当時の軽自動車なんて安っぽいし、小さいおもちゃみたいで、安全性も低いし、アメリカ人ジャーナリストが見たら、ひどいコメント言うでしょう。「こんなに小さくて、安っぽい車は、後進国でしか売れない」とかね。 でも、当時の日本には高速道路はほとんどなく、スピードを出す環境にはありませんでしたから、今ほど衝突安全性は問題にはなってなかったでしょうし、何よりも低価格であることが、私たち庶民にとっては最大の魅力でした。 ハイウエイが完備されて、裕福な中産階級が多くいる先進国の価値基準とは全く異なるニーズがあったのです。 そして数十年後、そういう国から現代のような競争力のある車が生まれてきているわけです。 車の専門家なら、そういう視点を少しでも入れながら、このナノが、安物車で終わるのか、または将来の自動車先進国へ入る第一歩なのか、その辺の洞察力を交えた試乗記がほしいですね。 単純に、今の日本車と比べて、安っぽいとか安全性がどうこうではなく(こんなの当たり前ですから)、インドの自動車産業のベクトルがとこを向いているのか、その中でのナノの位置づけは歴史的に意味あるのか、とかね。 でも、車のジャーナリストは、徳大寺さん以外は、文化とか歴史とか全然知らないもんなー。仕方ないですかね、こんなレベルの試乗記でも。 素人の私の方がまだましな文章書けると思いました。 |



