徒然散文記

経営戦略・M&Aから民族、クルマ、蕎麦までいろんなテーマで感じたことを書いています。

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2009年4月11日

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レガシィもアコード化?

スバルのレガシィが今年モデルチェンジするそうです。

初代レガシィが生まれたのが、バブルの絶頂期である1989年ですから、今年でちょうど20年ということになります。

ですが、レガシィは突然生まれたのではく、その前にあったレオーネの後継車として生まれました。私にとってのレオーネのイメージは「友達に乗って欲しい車ナンバーワン」という感じでした。

私は学生時代スキーをやっていたので、よく冬山に行ってました。当時も今も雪に強いのはスバルです。特に、レオーネのワゴン(バン?)は荷物も積めて、スキー場では人気ありました。しかも中古車は安かった!

ですが、大きな欠点がありました。それは「格好悪い」ということです。ですから、自分ではなく友達が持っていてくれると一番嬉しい、一緒に冬山へ行くのに一番いい車だったというわけです。

スバルもその辺の事情はわかっていたのか、名前も姿も大きく変えて登場したのがレガシィでした。

その後の大人気はご存知の通りです。他社のヒット商品が出ると、必ず対抗馬を出して潰そうとするのがトヨタの常套手段ですが、そのトヨタをしても「カルディナ」をぶつけたものの、2代続けて惨敗となりました。

結局あのトヨタをして、この4WDミドルサイズワゴン市場から撤退することになってしまいました。その後は、ライバルらしいライバルもなく市場を独走してきました。

レガシィは、先代までは5ナンバーサイズを守ってきましたが、今のレガシーは5ナンバーサイズを30mmほど大きくした3ナンバーサイズです。国内重視できただけに、3ナンバー化も遠慮がちに、ほんのちょっとの拡幅でした。

現行型は当初は人気も高かったのですが、ミニバンの大幅な伸長で、レガシィのいる市場そのものがここ数年ずっと縮小してきましたため、このセグメントでのシェアは相変わらず高いですが、絶対台数はどんどん減ってきました。

そんな中での新型レガシィです。

ある意味、今回のレガシィのモデルチェンジは大いに注目されていました。一つ目は、このサイズです。そしてもう一つは、今後もトヨタの大きな干渉を受けることなく独立して車を開発できるかどうかの試金石、という観点です。

サイズについては、現行の遠慮がちな3ナンバーではなく、全幅1820mm(米国仕様)と堂々とした3ナンバーになります。

新型のクラウンですら1795mmとできるだけ全幅の拡大を抑えようとしています。更には、事実上トヨタブランドの最高級車となるマジェスタの1810mmをも超えています。

つまり、次期レガシィは最初から国内市場のサイズに関する意識を捨ててしまっているということが言えるでしょう。

グローバル市場と言えば聞こえはいいですが、要はアメリカ市場です。ここをターゲットにするとどうしてもどんどんでかくなって、日本市場での人気がどんどん下がっていくのです。

一番の典型は、アコード&カムリでしょう。特にアコードは、大型化する以前は日本市場でもホンダの看板車種として人気を博していましたが、今では見る影もなく、日本で最も売れないセダンの一つに成り下がってしまいました。カムリも同じような状況です。

ですが、ホンダやトヨタはいいです。ターゲット市場であるアメリカでベストセラーとなるほどの人気車で、常にアコードとカムリがセダンの販売台数1位を争っているほどです。

そして、国内では、トヨタは言うに及ばず、ホンダもフィットやフリード、ステップワゴンなどの5ナンバー車が売れているので、アコードの不振は大きな問題にはなりません。

ですが、レガシィはスバルの国内販売での屋台骨です。台数を稼いでいた軽自動車も今後は生産を中止し、ダイハツからのOEMに切り替わりますから、売れ行きは減少していくでしょう。

レガシィがこけたらそれを補える車はないのです。インプレッサは、相変わらず一部マニアには人気がありますが、台数は期待できません。国内向けの「遅れてきたミニバン」であるエクシーガも台数的には全然駄目です。


見た目も、なんだかレガシィらしさが薄まり、無国籍化というか、スバルマークをはずせば「韓国車?」と言われても、わからないような気がします。

イメージ 1

大きくなったのに、逆に塊感が減少したような気がします。



モデルチェンジで、個性がなくなり平凡になって行き、遂には破綻を迎えた元航空機メーカーの車と言えば・・・そう、サーブです。

なんだか、下手すればサーブの歩んだ道に近くなっていくような気がします。もちろん、今はトヨタがいるので、破綻はないでしょうけど。


イメージ 2

後ろ姿も、BMWの真似っ子?みたいです。スバルの主張というより、市場のトレンドでデザインしたって感じです。


さて、そのトヨタです。スバルをどうしたいのでしょうか?きれいごとで言えば、独自性を維持したまま、成長し、利益も出してくれれば大きな干渉はしないと思います。

このレガシィの開発に関しては、さすがのトヨタも一切干渉してないことでしょう。つまり、良いも悪いも、全ては現スバルの経営陣の責任ということです。

ですが、当然ですが、このレガシィに失敗して業績が低迷すれば、そんなことは言ってられません。

もしかして、今回の新型レガシィが本当にトヨタの指揮下に完全に入ってしまうかどうかの試金石となるのではないか、と思っています。

日本では不人気となっても、それ以上にアメリカで大人気となればもちろん、この決断は正しかったということになりますが、今のアメリカ市場の冷え込みからして、多くは望めないような気がします。

となると、トヨタから見れば「いつまでも独自性だけに拘ってないで、トヨタとの部品の共有化でコストダウンをはかり、トヨタやダイハツと同じ構造の車にして開発しやすくすべし。」となってしまう可能性は十分にあります。

これは、サーブは拒み続けていたけど、結局はオペルのベクトラの焼きなおし車になってしまい、人気低下に拍車をかけたのと似て見えてしまいます。

多分、こんな議論はスバルの経営陣の間で散々したことでしょう。そして、アコード化するととしても、アメリカでの成功の方に賭けたということでしょう。その賭けは、負ければ、独自性・独立性を薄める道が待っているということなのでしょう。

個人的には、もう長年何台もレガシィを乗り続けている私の兄が、次もこの大きなレガシィを選ぶのかどうかは、大変興味があります。「スバリスト」離れが起こったら、レガシィは国内では間違いなく死に体になっていくでしょう、アコードのように。





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田崎正巳
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