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『20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人達へ』
〜20世紀の半分以下の時間と費用で学ぶ最新最短英語学習法〜
Hiroyuki Hal Shibata


著者であり Twitter 友達である @HAL_J さんから書評を書くという約束で献本していただきました。

20、20と数字がならぶタイトルとサブタイトルがいい感じですね。 @HAL_J さんのセンスを感じさせます。

と持ち上げておいて、いきなりケチをつけてしまいましょう。

作中で Tom Cruise は、利益ばかりを優先して顧客をないがしろにする会社に対して「このままの利益主義ではいけない! もっと個別の顧客に向き合おう!」と、自身の立場の全てをかけて書き上げた Mission Statement を会社に提出します。(中略)この Mission Statement という言葉が、字幕ではなんと「提案書」と書かれていたのです。私は愕然としました。 Mission Statement と Proposal (提案書)ではまったく意味が違います。「提案書」では Tom Cruise が人生を賭けて伝えようとした自分の想いを表現することができないではないですか! あんまりな翻訳に私は絶句しました。たとえば私なら、直訳風にすれば「使命宣言書」、意訳すると「自分の人生を賭けてやるべきこと」というようにします。(本書22ページ)

@HAL_J さん、 Mission Statement の意訳のインパクトが弱過ぎますよ。ここはばしっと、

「檄文」 または 「行動宣言書」

といきましょう。これは、できれば次刷からは改めていただきたい。

なぜならば、この本自体が「使える英語をマスターしたいと考える」日本人全員に向けた「檄文」「行動宣言書」にほかならないからです。

国際社会の最前線で戦う日本人の一人として、この著書に書いてある内容は、私の経験と実感と照らし合わせても妥当なものであり、また丁寧に解説されているために、全く本の通りでなくても自分自身の環境や制約に合わせて自在に応用が効くものだと思います。

唯一の難点はすらすら読め過ぎて、それだけで英語が出来るようになった気がしてしまうこと。たゆまぬ実践あるのみですが、よくいわれる「騙されたと思って」がこれほど当てはまらない本も珍しいと思います。それだけ説得力のある本です。

ただし、この本による「最短」の方法であっても、「本書に書かれている内容を最初から全てをやりとげる場合は1500時間は投資する準備」(本書33ページ)が必要で、それでも「帰国子女でもない日本人が Native English Speaker のように完璧な英語、完璧な発音と豊かな語彙を使いこなすことはほぼ不可能」(本書14ページ)なのです。覚悟はよろしいですか?

この本で目指すのは、あくまで見せびらかすためでも、試験で点を取る為でもなく、あくまで英語圏で実際に通じる「第2言語としての英語」です。多くの英語圏の国々の移民向けの英会話プログラムもこの English as Second Language (ESL) または English for Speakers of Other Languages (ESOL) として行われています。この日本ではあまり意識されない「第2言語としての英語」に焦点を当てたところが、この本のもうひとつの大きな特徴だと思います。

この @HAL_J さんの渾身の 「檄文」「行動宣言書」を読んだ人が、一人でも多くその内容を実践し、英語を使いこなせるようになって国際社会で活躍することを祈ります。

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閉じる コメント(2)

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字幕翻訳もちょっとだけやったことありますが、特に映画の文字数縛りは悪夢そのものです。原文の2割くらいしか意味伝達出来ません。

2010/9/23(木) 午前 0:55 [ 加藤晃生 ] 返信する

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> 特に映画の文字数縛りは悪夢そのものです。
そうですね。字数を考慮に入れないと意味がないですよね。意訳ならなおさら。

2010/9/29(水) 午前 2:59 Wagon the 3rd 返信する

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