シーメンス、事業を売却・買収
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ドイツの総合電機大手シーメンスが経営資源の選択と集中を推し進める。
7月25日、自動車部品部門VDOオートモーティブをタイヤ・自動車部品大手のコンチネンタルに売却する一方、米診断薬・機器大手デイドベーリングを買収すると発表した。 収益性の高い事業に注力する姿勢が一段と浮き彫りになっている。 シーメンスは1月に、VDOを分離上場する計画を表明した。25%以上の株式を市場に放出し、過半数株は維持する方向だった。 だが、コンチネンタルのほか、米投資会社ブラックストーン・グループが出資する米自動車部品大手TRWオートモーティブ・ホールディングスがVDOの買収を打診した。 シーメンスは新規株式公開(IPO)と売却の両にらみで準備を進めてきた。 コンチネンタルへの売却額は114億ユーロ(1兆8800万円)で、120億ユーロを超えるとの見通しは下回った。 なお、取引には自動車大手ダイムラー・クライスラーなど両社の主要顧客も賛意を示しているという。 シーメンスは2001年に、英携帯電話大手ボーダフォン・グループ(当時はボーダフォン・エアタッチ)に買収されたマンネスマンの自動車部品事業を取得した。 既存事業と統合し、VDOを発足させた。VDOはエンジン制御システムや吸気システムのほか、カーオーディオ、ナビゲーションシステム、エアバッグ、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)などを手掛け、フォルクスワーゲン(VW)を最大の取引先とする。 コンチネンタルはVDO取得で年商を250億ユーロ前後に拡大した。世界の自動車部品市場でトップ5入りを果たし、業界最大手のロバート・ボッシュを射程にとらえる。 一方、デイドベーリングの買収総額はおよそ70億ドル(8400億円)に上る。1株当たり77ドルを現金で支払う取り決めで、前日終値に38%のプレミアムを上乗せした格好だ。関係当局などからの承認を経て、2008年3月末までの取引完了を見込む。 デイドベーリングの従業員数はおよそ6400人だ。2006年度の売上高は17億ドルで、EBIT(利払い・税引き前利益)は2億100万ドルだった。 シーメンスは製薬・化学大手バイエルから診断薬・機器事業を買収するなど、このところ医療機器部門の強化に動いている。今回の取引で診断薬・機器市場での世界シェアは約23%に達し、業界トップに躍り出る。ちなみに2位に後退するのはスイスの製薬大手ロシュ(約18%)だ。 シーメンスはこの日に、第3四半期(4〜6月)の連結決算も公表した。最終利益は20億6500万ユーロとなり、前年同期比54%増加した。 売上高は8%増の201億7600万ユーロだ。新規受注高は221億4700万ユーロと13%伸びている。 本業のもうけを示す営業利益は22%増え、15億400万ユーロとなった。4月にフィンランド・ノキアと立ち上げた通信機器の合弁事業ノキア・シーメンス・ネットワークス(NSN)が3億7100万ユーロの損失をもたらしたものの、他の事業が好調でカバーした。 |




