空色パンデミック3 [本田 誠]
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ファミ通文庫発行 空色パンデミック3 著/本田 誠 イラスト/庭 空想病という迷宮を彷徨い、辿り着いた「真実」とは!? 本当の空想病患者は誰なのか。漠とした疑問を胸に、僕は不確かな日常を過ごしていた。そんなある日、僕の感染事例に興味をもつ米国研究所長が来日した。面会すると……え? この少女が所長?一方、数日後に控えたクリスマスの準備中、結衣さんに1冊の本を渡された。"空想病"を題材にしたその小説に、僕はなぜか違和感を覚える。思い返すと、その時からだったんだ、僕の世界が崩壊を始めたのは──。狂騒と純真の「ボーイ、ミーツ、空想少女」第3巻。三度君を守るために立ち上がる―――。 序盤は何てことない平和な日常生活、あの教会との大戦後のエピソードから始まる今巻は晴や今井さんを始めとする何気ないやり取りに何が起こるのかまったく予想ができない導入部でしたが、この後に待ち受ける壮絶な空想劇につながるサインがしれっとまぎれていたりと、今回もミスリードは当たり前、設定改竄、なんでもありなセカイ系空想劇に常識もお約束も通じない色んな意味で冒険であり型破りな作品でした。 中盤からの展開は神がかってました。 この『空色パンデミック』自体を作中作と言う位置づけで設定し、そこから始まる真実と虚構の螺旋が表裏一体で重なり合う世界を構築していき、コレまでの出会いや冒険は本物なのか?偽物なのか?読み手を一気に混乱に陥れてくれる何とも複雑怪奇であり、仰天させられる展開に最後まで楽しませてもらいましたよ。特に今回はこれまでの構成とは違い、プロローグにあからさまなフリがなかった分、この展開は絶対に読めない。 蓋を開けてみるとメアリーの壮絶な嫌がらせに次ぐ嫌がらが発端の事件でしたが、現実と空想がごちゃごちゃになっていく今回の劇場劇は本当に読み手を混乱させまくってくれました。いつの間にか第2巻の教会との大戦の続きなのかもと錯覚させられ、エピローグが何重にも必要になってしまうくらい思惑が絡み合い、そして景が飲み込まれノッてしまった今巻は頭の中が???になりながらも読み応えがありました。 それにしても晴の態度がどんどん小悪魔的な仕草や思わせぶりになってきて景じゃなくてもドキッとさせられるシーンが多かったです。頭ではわかっていても晴の言動は可愛すぎてホントに心臓に悪いです^^ コレまでの空想劇を通してしっかりと結衣と景の気持ちがつながっている分、晴の女の子の部分が持っている景への気持ちがどんな影響を及ぼすのか彼ら彼女らの関係も含めてまた次巻を楽しみにしています。 |


