人間にはおよそ60兆個の細胞がある。ミトコンドリアはそのすべてにの細胞の中に数百個存在する。オッソロシク微細な器官であるのだが、生命維持に必要なエネルギーを生み出している重要な器官である。エネルギーを生み出すミトコンドリアは、糖や脂肪を原料にアデノシン三リン酸というエネルギーを作り出している。そのエネルギーが筋肉を動かし、体内の化学反応に必要な熱を生み出している。また細胞分裂の為のエネルギーも創り出している。ATPを作るときに重要な働きをしているのが、今話題のコエンザイムQ10、αリポ酸、L-カルニチンという物質。コエンザイムQ10はATPを作るために必要な酵素を運ぶ。αリポ酸は糖を分解しATPの元になるアセチルCoAを作る働きをしている。L-カルニチンは、ミトコンドリア内膜に存在し、血中の脂肪からATPの元になるアセチルCoAを作る働きをしている。これらコエンザイムQ10、αリポ酸、L-カルニチンは、加齢とともに減少していく事から現在ではミトコンドリアが老化に関わっていると考えられている。
このように生命維持に重要な役割を担っているミトコンドリアなのだが・・・相反する働きとしてミトコンドリアは細胞を自滅させている。このような働きをアポトーシス(細胞の自滅)と呼んでいる。
ガンの発症メカニズムは明らかではないもののほぼ確定的な概念としてDNAの中の遺伝子が細胞分裂を繰り返していくうちに間違ってコピーされたり、活性酸素によって傷つけられたりして異常な細胞が増殖しガン細胞になるとされており、異常を起こす誘因としてタバコなどの有害な生活習慣が挙げられている。ミトコンドリアは、アポトーシスによりこのように発生したガンなどの異常な細胞を死滅させ、排除する機能を持っているのである。昆布などのヌルヌル成分に含まれるフコイダンには、ガン細胞のアポトーシスを促進させる効果があると考えられているが昆布を多く食したからといってガンにならないというものでもない。医学の発達によって人類の長寿化が進んだ結果として同一分裂細胞に繰り返される悪習慣により細胞が変異してしまうのは致し方無いのかもしれない。
ミトコンドリアには変った性質がある。細胞核内の染色体にあるDNAは通常両親から遺伝子を受け継ぐが、ミトコンドリア内にあるDNAは母親のみから受け継ぐ。先祖をさかのぼると核内のDNAは先祖の遺伝子が掛け合わさったものであるが、ミトコンドリアDNAは母親のからしか受け継がないのでいくら遡っても最終的に一人の女性に行き着く。つまりはミトコンドリアDNAを調べると先祖のルーツを容易にたどることができるのりである。結果として現在判っている限りでは、アフリカの女性にすべての人のミトコンドリアDNAの共通点が見出された・・・このアフリカ女性の先祖が全人類の祖先であると考えられている。この全人類の祖先は、ミトコンドリア・イブと呼ばれているのであります。
ホイ。