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テインセイン大統領がインタビューに応じる



ミャンマーの歴史の中では初めてとなる米大手メディアのワシントンポストとテインセイン大統領の直接インタビューの内容が出ていたので、要約してみた。

原文は英語であり、これをVOICE誌がミャンマー語に訳したものをさらに日本語に翻訳したので、最初のニュアンスとは微妙に異なっている部分もあるかと思われる。

原文はwashingtonpost.comに掲載されている。

Q:ワシントンポストの編集主幹Lally Weymouth氏(女性)
A:テインセイン大統領

1月21日発行のVOICE誌より
 
A:私たちはネイピードーから(貴新聞社を)歓迎します。貴新聞社はアメリカ国内において大変有力なメディアであることはよく知っています。
今回のように外国メディアのインタビューに応じるのは新政権になってから初めてのことになります。


Q:大統領はアウンサンスチーさんとの会談、政治犯の釈放など様々な変革を行なっていますが、これを後押ししたものは何でしょうか。
A:後押ししたものは国民の応援や力が大きいと思います。このような変革を行なわせたものは、国内の平定、平和、治安の維持、経済の発展を実現したいという国民の声に他なりません。


Q:これからどのような変革を行なっていく予定がありますか。
A:私たちの希望をあなたがたに知ってほしいと思います。私たちの目標は国内の平和と経済の発展です。この目標に従ってさらに実行していく必要があります。


Q:大統領は米国との外交関係を正常に戻しました。また政治犯の釈放に踏み切りました。少数民族の反乱軍と戦闘を停止するために停戦協定を結びました。
大統領として、今後特に行なおうとする事業がありますか。
A:選挙委員会に関する法律を国会で改正しましたからアウンサンスチーさんは4月1日に行われる予定の補欠選挙に参加できます。今はNLDも政党として登録されました。
この補欠選挙にはアウンサンスチーさん自身も選挙に立候補しています。
もし、国民が彼女を支持すれば、彼女は当選し国会の議員となるでしょう。
国会も彼女を暖かく歓迎するであろうことを信じます。
もう一つ、特に強調したいことは、私たちの国の中にある少数民族の反乱軍のことです。まず第一に私たち双方の間で信頼関係を築くことが必要です。
重要な事項についてはお互いに同意を得ています。
後は双方が署名することが必要になっています。その後、所持している武器を捨て、法律の枠内に入ることと思います。


Q:少数民族との停戦をすることに努力されたことを知っています。
A:現在、私たちの国には少数民族の武装組織が11あります。武装組織それぞれと協議を行ない、一部の武装組織とはすでに同意がなされています。しかし、これはまだ完了していません。協議中です。


Q:もしアウンサンスチーさんが次の補欠選挙で当選したら、彼女を政府内の大臣として任命する考えはありますか。
A:それはまず選挙民が彼女に投票するかどうかにかかっています。もし当選すれば国会の議員になります。現在の政府の大臣は全員、選挙で選ばれた人物ばかりです。
もし国会内で同意があればアウンサンスチーさんを大臣として任命することも検討しなければならないでしょう。


Q:これから将来の米国とミャンマーとの関係について、大統領の意見を聞かせてください。何を期待しているのでしょうか。
A:米国との関係を述べさせてもらうとすれば、以下の3点があります。
まず第一に我々は米国の代表者とすでに協議をしています。クリントン国務長官もミャンマーを訪問しました。それに今日もミッチェル政策調整官もミャンマーを訪問しています。
第二に米国は我々の国に正式な大使を置いていません。大使レベルに外交関係を引き上げることを期待しています。
第三に米国やEUが我々に対して課している経済制裁についてです。この経済制裁は20年以上続いています。これらを緩和して最終的には全面的に解除されることを望んでいます。


Q:先日ヒラリークリントン国務長官がミャンマーとの外交関係を正常化すると述べましたが。。。。
A:そうです。しかし、今日まで米国から大使を任命するという連絡は入っていません。
米国やEUは我々に対して要求していたことが3点ありました。
1つは、政治犯の釈放、2つ目は総選挙の実施、3つ目はアウンサンスチーさんや全ての勢力との協調と政治参加、の3点でした。
我々はこれらの全てを実施したと確信しています。
ですから、今度は彼ら(米国やEU)がやるべきことをやる番です。


Q:今、述べられた3つのことは、経済制裁の効果が大きく影響したからではありませんか
A:経済制裁というのは私たち政府に対して向けられたものです。しかし実際は国民に対して一番痛手を与えたのです。前政権には何も影響はありませんでした。
前政権が確固とした民主化への道のりを定めたことが今の民主化につながっているのです。


Q:2004年に発表された民主化へのロードマップ7段階のことを指しているのですね。
A:はい、前政権が民主化へのロードマップ7段階を定めました。前政権が民主化への必要なステップを一つひとつ積み重ねてきたのです。


Q:そうすると、民主化への具体的な移行方法を前政権が定めたというわけですね。
A:はい、そのとおりです。

Q:民主化や変革を今になって急に始めたことについて皆が驚いていますが、それはずっと以前から計画されていたということですね。
A:制度を急に変えるというのは1日や2日でできるものではありません。
ですから私たちは7つのステップを作成したのです。今の政府は国民から選ばれた者から構成されていることはあなたが見ての通りです。

Q:しかし政府の中に現役の軍人が25%占めているのではありませんか?
(注:正しくは「国会議員の25%が現役の軍人」)
そして大統領を含め、政府の大臣のほとんどが元軍人ではありませんか。
私の理解では、民主制というのは軍の上に権力があると思うのですが。
A:今の政府には国軍はまったく参加していません。国会の中に軍人枠として4分の1の定員を与えているだけです。私たちは国軍を全く無視することはできません。
なぜなら、国の発展のためには国軍の意見が必要であるからです。


Q:アメリカ人の考えは軍は強固でなければなりません。しかしシビリアンコントロールも必要です。アメリカの大統領は米軍の総司令官より力があるのですよ。
私たちの民主制というのはそういうものです。そこで(テインセイン)大統領はどこまで民主化を進めるおつもりですか。
A:私たちの新憲法をよく読んでください。私たちの国でも国軍の総司令官は大統領が任命するのですよ。


Q:ミャンマーと北朝鮮との関係をお聞きします。北朝鮮との関係を米国は懸念しています。北朝鮮の協力で核開発をしているのではないかと、このことについて大統領はどのようにコメントしますか。
A:私たちは北朝鮮と外交関係があります。しかし北朝鮮から軍事協力を受けたり、核開発を行なっているという事実はありません。それは単なる非難でしかありません。
ミャンマー国は国際社会において核拡散をする国ではないことは明らかです。
私たちはいつも国連の決議事項に従っています。核開発のための予算もありません。

Q:米国の読者に対して言っておきたいことがありますか。
A:私が特に言いたいのは、我々は民主化への正しい道に乗っているということです。
それは前進するのみで後戻りするつもりは全くありません。私たちの政府は発足してからまだ9ヶ月です。一方、民主主義の歴史が100年以上続いてる米国と比較することはできません。
ミャンマーが本当の民主主義を実現するには2つのことが必要です。
まず第一に国内の平和と安定です。そして第二が経済の発展です。
経済の発展については我々は必要なことを行なっています。そうして初めて国民の生活水準を引き上げることができます。現在、300万人のミャンマー国民が海外に出稼ぎに行っています。貧困率は26%もあります。こうなっている原因の第一は20年以上続いている経済制裁にあります。経済制裁は国民の経済的利益を損ねています。経済制裁のせいで国民の就職の機会が奪われているのです。
ミャンマーで確固とした民主化の実現を望んでいるのであれば、ミャンマーに対して課している経済制裁を解いてミャンマーの民主化を後押しすべきであると考えます。

(要約終わり)

ワシントンポストという一流のメディアにしてはいい加減なインタビュアーを選んだものだと思った。

「政府内に現役の軍人が25%いる」とか、国軍の総司令官を大統領が任命していることを知らないとか、インタビューの前にミャンマーの新憲法をよく読んでおけよ!と言いたくなった。
(参考:旧ブログ「ミャンマー日本語学校ブログ」に新憲法の全訳があります。)

米国の一流マスメディアといえど、こういう無知がミャンマーに対する間違った情報を広めていたとすれば本当に不幸なことである。
(北朝鮮との核開発のデタラメもしかり)

こんなインタビュアーが編集主幹をしているのかと思うと情けなくなる。


自分がもしテインセイン大統領だったら、以下の3点を逆に質問していただろう。

●あなたの国は世界中で戦争しまくって、罪のない人々を何万人と殺戮していますが、ミャンマーに対して人権とか平和とか言える資格があると思いますか。

●複数政党制も民主化も全然実現していない一党独裁の国、人権侵害の国、中国になぜ経済制裁をしないのですか。中国とミャンマーとどちらが民主化が進んでいると思いますか。

●あなたの国はイランに対して核を持つなと言っているが、あなた自身が何万発もの核兵器を持っている。
持っている人が他の人に持つなというのは理屈が通らないのではありませんか。

インタビューにもあるように、ボールはすでに米国に投げられている。

あるニュースによると、米国議会内の都合で今年中に経済制裁の解除は難しいということが書かれてあった。
なぜなら、議会は共和党が過半数を占めていて、ミャンマー経済制裁法の解除を議決するのが難しいからだという。

冗談じゃない!
他人にはあれこれと内政干渉して自分の都合を押し付けるくせに、いざ自分がやる番になると自分の都合がどうのこうのと言い訳する。

今度は米国が世界中から非難される番である。

日本政府は米国に対して、ミャンマー経済制裁を早期に解除すべきとしっかり要求するべきである。
(アセアン諸国はすでに要求しているが、日本は何も行動していない。)



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先生の意見には賛成です!
また、ミャンマーでのスチーさんの人気はすごいですが、大臣になると世界の目は変わりますね。
激動の時に現場にいらしゃるのはうらやましい!! 削除

2012/1/24(火) 午前 11:04 [ yonn ]

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この段階でなお経済制裁を解かないのはもうイジメですね。
かたやEU諸国の方は徐々に制裁解除を進めているのに対し
自らを棚上げして他国にあれこれ上から物申すアメリカの
厚かましさは旗から見てても滑稽です。
これが中国に対する干渉だったらキャンキャン噛み付かれて
いたでしょう。

ミャンマーがいつかアメリカに上から物言えるくらい
発展することを願います。


この一連の民主化の流れを見ていたらミャンマーはいずれ
世界でも存在感のある素晴らしい国に化けるのではという
予感がしています。

2012/1/25(水) 午前 0:12 [ imp*im*ra ]

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imp_impraさんへ
本当にガキ大将による気の弱い子へのイジメと同じですね。アメリカのほうがおかしいということを世界のマスコミが言わないのもおかしいですね。
マスコミもアメリカの支配下にあるということでしょうか。

2012/1/25(水) 午前 9:16 [ win1789 ]

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