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未知との遭遇 〜 7inch EPに録音された ジャズの 批評と研究

Cal Collins(g) & (b) & (ds)   Rec.1968
■1933年インディアナ州生まれのギタリストCal Collinsのファーストリーダー作。彼は20代初頭頃からBluegrass〜Country music に関心を持ちマンドリン奏者として活動を始める。その後、軍への入隊をきっかけにオハイオ州に移住、ジャズに影響を受けギタリストとして名実共に認知度を高めていく。そして 1976年 ベニーグッドマンとの共演により一気にメジャーな世界に躍り出ることになり Concord Recordsからの諸作により彼のバップ〜スイング等 多様なスタイルをクローズアップしファンを獲得した。この作品ではCountry調のテイストを交えながら難関なフレーズ弾きまくるバッパーCal Collinsの非凡な片鱗を聴き取れる貴重な1枚である。彼のルーツを彷彿とする旋律から高速でソロを弾きまくる圧巻の「MOUNTAIN CHOPS」、「C C RIDER」は一転ブルージーなムードを漂わせてCollins(g)がソロを綴っていくモダン・ジャズ。ギターの良く歌うトーンが気持ち良い。
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Alain Bernard(g) Pierre-Gilles Bessot(b) G. Vialle(ds)Rec.1960's
■フレンチ・ギタリストAlain Bernard がDjango Reinhardtからの拘束から解き放たれ王道ジャズ・ギターを聴かせる1枚。ジプシー・ギターと言われるカテゴリーには属さないトリオ編成でのスリリングでスインギーな演奏はマイナーな存在ながら聴く価値は十分にある。side-AにはAlain Bernard (g)自身のオリジナル3曲を収録している。ドラムの叩くリズムに乗ってひたすらアドリブを聴かせる「FEU VERT」と「BALIVERNES」は個別の曲であるが延長線にあるように聞こえる。「LES "TROP BELLES"」も明確なテーマは明示も暗示もされないままBernard (g) が何かに取り付かれた様にソロを展開する。聴きどころは やはりside-Bだろう。モンクの「WELL YOU NEED'NT」ではお馴染みのテーマに続いてBernard (g)が持ち前のテクニックを駆使して力強いソロを綴っていく。Blue Note (4123)のタイトルにもなっているケニーバレルの名曲「MIDNIGHT BLUE」はオリジナルではコンガが加わっていたが、Alain Bernard (g) はトリオ編成で自身のソロを思う存分に展開している。バレルの演奏にあるグルーヴ感はないが都会的で洗練されたクールな演奏はオーソドックスなフレンチモダンジャズとしても評価したい。
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Mari Norleen(vocal) and orchestra Rec. 1960's
■1946年から毎年開催されているIllinois State Fairの1962年の出演者としてクレジットされている女性シンガーMari Norleenの唯一のリーダー作。一聴個性的で華のある歌声であるがエモーショナルな表現も魅力的でジャジーなアプローチも記憶に残る。お馴染みのバラード「Time After Time」で聴かせる甘酸っぱい歌声と愛くるしい表現は何度となく聴きたくなる1曲である。寄り添うトランペットのオブリガードも雰囲気を盛り上げる。一転明るくスインギーな「I'm Sorry 」はキュートでコケティッシュな彼女の魅力を楽しめる。アメリカン・マイナーボーカルの深みを実感できる作品。
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Mexican JAZZ BOSSA Group. Rec.1968
 Magazine "novelas de amor" 's Novelty only.
■メキシコの雑誌<Novelas de Amor :愛の小説>にノベルティとして付いていた7inch EP。内容は全曲フルートがメインソリストとして素晴らしいソロを展開するJAZZ BOSSAで残念ながらミュージシャン等詳しい情報の記載はない。Salvatore Adamoの名曲「Mi Gran Noche」は魅惑の旋律からフルートが自由奔放に奏でるソロが素晴らしい。Burt Bacharach の「Una Oracion por Ti(I Say a Little Prayer)」も誰もが耳にしたことがあるだろうお馴染みの哀愁を帯びたメロディを見事にジャズ・ボッサに仕上げている。Teddy Randazzoによる「Perdiendo la Cabeza(Losing your head)」とMenescal y Boscoliの名曲「Barquito De Papel(Little Boat)」は、まさしく鳥がさえずるがごとくのフルートによる爽やかなソロがボッサのリズムに乗ってスイングする。
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Barbara Ann Alllen(vocal)  with Ike Monroe orch  Rec.1960's?
■彼女の経歴については情報は皆無。ポップス〜ジャズ系のテイストで少々コケテッシュでキュートな歌声を聴けば思わず微笑んでしまう。正直 歌唱力については語るにたらないが、ボッサ・ライクなリズムにストリングスが絡み魅力的なテーマをBarbara Ann Alllenが歌い綴る「Forever Never Ends」は繰り返し聴きたくなる曲である。「Angel」は、コーラスをバックにまるでティーンズのような歌声で爽やかに歌っている。2曲が収録されており、いずれもSharon Thenoなる人物が作曲し自身のレーベルからリリースしたノベルティー的な作品である。鮮烈なピンクのラベルも内容とリンクし印象深い。
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Nicolas Noel(p,synthe)  Charles Maletras (g)  Marc Basone(ac-b)
Georges Lecler(ds) J.P O'Digger(vib)  Rec.1986
■1990年頃からはフランスのロック・フュージョングループでもキーボード、オルガン奏者、アレンジャーとして活躍していたNoel(p) が短期間アコースティックジャズを演奏していた時期の珍しい1枚。伝統的で従来のアレンジを踏襲するのではなく、新主流派的なサムシングを模索していた彼の前向きな姿勢を感じる内容である。超マイナーレーベルからのリリースながら録音も申し分のない。お馴染み「IN A GREEN DOLPHIN STRETT」は粒立ちの良いNicolas Noelのピアノと Charles Maletras(g)の乗りの良いスインギーなプレイが身体を揺さぶる。「GINGER BRED BOY」はJ.P O'Digger(vib)をクローズアップしたテーマからそのままソロに移行し クールな音色で素晴らしいソロをMaletras (g)が展開しNoel(p)へと継なぐ。2曲共Noel(p)はアコースティック・ピアノを弾きながら随所にSyntheでのプレイやスモークを漂わせるがうまく溶け込んでいるため気にはならない。
何といってもこの作品での白眉はCharles Maletras (g)のプレイだろう。
Nicolas Noel(p)のモダン・ジャズにアプローチした作品では他にMichel Gaudry(b)とのDuoで録音した7inch EPが素晴らしかった。
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Eddie Mitchell(p) Clifton Simmon(b) Alfred Smith(ds) Rec.1960's
■7inch EP に集中的に関心を持っていると未知のマイナーピアニストに出会うことは珍しくない。しかしながらR&B〜SOUL/FUNK系のキーボード奏者も含めてpianistと記載されていることもあり「入手して聴いてみないとわからない」という時間の無駄の繰り返しで地道に発掘していくという醍醐味があって良作にたどり着く。ここで紹介するMOVIN' RECORDS の Eddie Mitchell TRIOも未知な存在であったが幸いにもトリオ編成であることがレーベルに記載されていたので(el.p)でないことを願うのみで入手した1枚。彼のピアノはどちらかといえばイースト系のバップを基調にしたご機嫌なスタイルでモダン・ピアノトリオとして十分に楽しめる。強いタッチで孤独感溢れるゆったりとしたブルースフィーリングが魅力的な「YOU'RE THE ONE BLUES」、冒頭ベースのソロにドラムスが絡み期待を高める「RAY'S MESS」はテーマに続くスインギーで躍動感溢れる展開に思わず耳を奪われる。
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Cosetta Greco(vocal) & Ezio Leoni Trio Rec.1960's
■1930年イタリア トレント生まれで映画・TVで活躍した人気女優Grecoのボーカル作品。彼女がジャズにアプローチした代表作といえば1958年の" Modern Jazz Quintet "Di Pupo De Luca(ds) Glauco Masetti (as) Eraldo Volonte (ts), Fausto Papetti (bs) Ernesto Villa(b) をバックにスタンダードを歌った7inch EPでタイトルも<JAZZ Singer>が記憶に残っている。彼女の魅力は何といってもハスキーで囁くように歌うスタイルだろう。特にバラードにおける表現はセンチメンタルであり時にドリーミーである。また 彼女の魅力的なルックスも飾り気の一切ない このジャケットを見れば目を合わせずにいられない。この作品ではイタリアでComposer, Arranger, Record Producerとして手腕を振るった Ezio Leoni がピアノを弾くトリオがバックを務めている。全4曲が収録されており、ジャジーにスイングする曲は無いものの どの曲も聴けばハスキーな歌声でしっとりとしたノスタルジックな世界に引き込まれていく。「Non Cosi」「Vogliamoci Tango Bene」「Zitto Zitto」「Na Voce Na Chitarra E O Poco E Luna」を収録。彼女のリーダー作の中では最も素晴らしいコーティングされたジャケットが蒐集欲を刺激する。
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Johnny Walker(p) & (b) & (ds)  Rec.1980's??
■アメリカではソウル〜ファンク系のピアニストとして紹介されているが、この作品ではゴスペルライクなテイストが魅力のモダンジャズを演奏している。冒頭 展開に期待が高まるベースソロに耳奪われ 随所にキースの演奏を彷彿とするマイ・バック・ページズの雰囲気が漂う「Magnificent Seven 」、鳴り出した途端にアブストラクトなスイングしない中途半端な演奏かとスルー仕掛けるがワルツ調のテーマが暗示され、後半印象に残る美旋律が連続するThe Purple Jellybean」、もちろんこの7inch EPのみでリリースされた好盤である。
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Hilario y Micky(vocal)  Hilario Sanchez (tp,p)  & (b) & (ds) 
 Rec.1965
■Hilario y Micky 彼女の本名はMicheline Chantinフランス生まれでメキシコ等で活躍し透明感のある魅力的な歌声とルックスで人気を得ていたようだ。この作品は彼女が残した非常に珍しいリーダー作でメキシコのトランペット、ピアノ奏者でコンポーザーHilario Sanchezと共演した1枚。この作品をきっかけに二人の共演は2000年初頭まで続く。特に1967年のメキシコ モダンジャズの名手Tommy Rodriguez(ts)等を加えたグループをバックに歌った<JAZZTECA(12inch)>は名作であった。お馴染み「Bluesette」は彼女の歌声とルイス・ヴァン・ダイクを思わせるピアノとの絡みが魅力的である。本作のベストテイクは「Softly, as in a Morning Sunrise」だろう。ジャジーな表現でシリアスに歌う彼女も然ることながらHilario Sanchez (tp,p)のソロも味わい深い。先が読めないアブストラクトな旋律から一気にスイングする「Pigalle」は異色の名唱だろう。「Apoyate en mi Alma」はムーディーに歌い上げるバラードで彼女の歌唱力の素晴らしさを認識できる。
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