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観光庁において、第18回<通訳案内士制度のあり方に関する検討会>が、9月28日に開催され、通訳案内士制度の見直し方針について、中間取りまとめ(案)が提示されました。
当日、観光庁事務方から配布された資料の重要部分を下記にまとめましたので、ご紹介させていただきます。
※本資料は、観光庁と癒着関係にあるJTBグループのJTB総合研究所にて作成されたものと思われます。

●なお、配布資料の本体は、下記にてご覧ください。

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第18回<通訳案内士制度のあり方に関する検討会>の配布資料
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●通訳案内士制度の見直し方針について
中間取りまとめ(案)

平成28年9月
通訳案内士制度のあり方に関する検討会

●目次

・はじめに

1.基本的な考え方
(1)新たな資格の位置づけ
(2)試験制度のあり方

2.有資格者の質の維持・向上
(1)研修制度の導入
(2)有資格者の行為規制
(3)美術館、博物館等における優遇的な対応

3.試験制度の見直し
(1)試験の免除基準の緩和
(2)その他

4.業務独占規制廃止後の非有資格者対策

5.地域ガイド制度の取扱い

6.登録情報の整備

7.通訳案内士の各団体を代表する連合体の創設

・おわりに

●本文

・はじめに

通訳案内士制度は、訪日外国人旅行者の「言語の壁」を解消するとともに、快適かつ有意義な滞在を支援することにより、訪日外国人旅行者に対する満足度の高い旅行の提供に貢献してきたところである。
一方、同制度は、創設以来60年以上が経過し、訪日外国人旅行者の増加及び、ニーズの多様化に伴い、様々な課題が指摘されるとともに、改善に対する期待も寄せられている。
このため、平成26年12月から、「通訳案内士制度のあり方に関する検討会(以下、「本検討会jという。)」を立ち上げ、制度の見直しに関する検討を開始した。
現在、通訳案内士制度は、訪日外国人旅行者の急増に伴い、絶対数が不足している
ことに加え、大都市部への偏在、英語への偏りがあり、多様化するニーズに対応できていない状況にある。

政府は、今年3月、「明日の日本を支える観光ビジョンを策定し、訪日外国人旅行者を2020年に4,000万人、2030年に6,000万人へ増加させ、質の高い観光交流を加速させることを目標として打ち出した。
その中では、全国津々浦々その土地ごとに、日常的に外国人旅行者をもてなし、我が国を舞台とした活発な異文化交流が育まれる、真に世界へ聞かれた国を目指すこととされている。
また、政府の規制改革会議の中でも通訳案内士制度のあり方について審議が行われ、「規制改革実施計画」(平成28年6月2日閣議決定)においては、「訪日外国人旅行者の増加とニーズの多様化に対応するため、通訳案内士の業務独占規制を廃止し、名称独占のみ存続するjこととされ、「平成28年度中に法案提出」することとされた。
これらを踏まえ、本検討会において、今後の通訳案内士制度のあり方について精力的に検討を行った。
その中で共有された方針は、外国人に対し、有償で、外国語による旅行に関する案内を行うことが独占的に認められている通訳案内士の業務を開放し、様々な主体が参画して多様なニーズに臨機応変かつ的確に対応できるようにし、観光先進国として質の高い観光交流を実現するために必要な環境を整備すべきであるということである。

具体的には、「通訳案内士」については、

・我が国の歴史や文化に関する正確な知識を有し、かつ、外国人旅行者に満足度の高い案内を行うことができる者として、憧れの職業となるよう位置づけを整理し直す、
・現場感覚を取り入れた試験を課し、定期的な研修を義務付けるなどの見直しを行うべきであるとの意見が出され、意見の一致を得た。

以下、本検討会の17回に及ぶ議論を踏まえ、本検討会としての制度設計の具体的な方針について、以下のとおり中間的に取りまとめを行う。
国に対しては、この内容を踏まえた法改正の検討を期待したい。また、その方向性が固まった時点で、本検討会として最終的な取りまとめを行うこととする。

1.基本的な考え方

(1)新たな資格の位置づけ
(現状・課題)
訪日外国人旅行者数が急増し、今後、さらに訪日外国人旅行者数が増えていくことを踏まえると、現行の通訳案内士制度のままでは、通訳ガイドの量的・質的な確保は、事実上不可能である。
このような状況も踏まえ、規制改革実施計画(平成28年6月閣議決定)においては、前述のとおり、業務独占規制を廃止し、名称独占のみ存続する旨の方針が決定された。

(今後の対応)
上記閣議決定を踏まえ、通訳案内士の業務独占を廃止し、名称独占のみ存続することとし、通訳案内の業務については、これまでの通訳案内士以外の主体も参画して、多様なニーズに臨機応変かつ的確に対応できるようにすべきである。
その中で、通訳案内士については、我が国の歴史や文化に関する正確な知識を有し、かつ、外国人旅行者に満足度の高い案内を行い、我が国へのリピーターの増加や地方への誘導を行う役割を果たす者として、憧れの職業となるよう位置づけを明確化する。
このため、訪日外国人旅行者が真に必要とする通訳案内士とは何か、という観点から制度を見直すべきである。具体的には、旅程管理等、現場感覚を取り入れた試験を課すとともに4定期的な研修を義務付けるなどの見直しを行うこととし、名称については、それ以外の通訳案内を行う者との相違が分かるよう、(国家)認定通訳案内士等の名称とし、現場で通訳案内業務を行っている際に、通訳案内土として客観的に確認ができる指標等を導入すべきである。
その際、外国語での名称を含め、独占対象となる名称の範囲((国家)認定通訳案内士+「(国家)認定通訳ガイド」「(国家)認定ツアガイド」等)を明確化すべきである。
また、今回の制度改正については、国及び関係機関等の関係者が連携して、訪日旅行を行う際には通訳案内士を活用するよう、様々な機会を捉えて広く周知すべきである。
なお、現在、通訳案内士として登録されている者は、法改正後の新たな制度における通訳案内士試験に合格、登録したものとする経過措置を設けるべきである。
ただし、これらの者についても、定期的な研修を義務付けることにより、新しい試験制度における資格取得者との質の整合性を保つこととする。

(2)誤験制度のあり方
(現状・課題)
通訳案内士試験における獄験項目は、法律で規定されている4項目以外にも、実際の通訳案内業務で必要となる内容を追加するべきである。
現行の筆記試験は、1.外国語、2.日本地理、3.日本歴史、4.産業、経済、政治及び文化に関する一般常識jの4項目が通訳案内士法第6条で規定されているが、実際の通訳案内士の業務においては、これら以外にも、旅程の管理や外国人ごとの生活文化への対応、災害発生時等における適切な対応など、幅広い知識が求められている。
これまでも法定項目の範囲内で試験内容の見直しを行ってきているところであるが、現在でも、必ずしも現場の実態に合っておらず、外国人観光客の関心の高いテーマについて基礎的な知識を問う項目となっていないとの意見がある。
また、内容も、難問奇問が多いだけでなく、出題形式も揚げ足取りのような出題(誤りを指摘させるなど)が多いとの指摘を受けている。

(今後の対応)
通訳案内士の質の維持・向上の観点から、通訳案内士の現場で求められる知識等を問う方向で試験自体を見直すべきである(例:訪日外国人旅行者の生活習慣や価値観、ニーズ、旅程管理、災害時対応等)。
特に、2.で記述した研修と試験内容との聞の整合を図り、試験範囲の明確化を進めるほか、対面で行う2次試験については、できる限り通訳案内士としての適性を確認する観点からの出題を検討すべきである。
また、既存科目の問題内容、出題形式についても抜本的に見直すべきであることから、法案改正を待たず、早急に有識者、通訳案内士団体等からなる検討会を立ち上げ、本検討会の取りまとめを踏まえて検討を進め、可能な限り来年度の試験から検討結果を反映させるべきである。

2.有資格者の質の維持・向上

(1)研修制度の導入

①定期的な研修受講の義務付け
(現状・課題)
通訳案内士には、資格取得後、知識・能力を維持・向上させる法律上の仕組がなく、すべて、通訳案内士団体や個人の努力により質の担保が図られている一方で、訪日外国人旅行者の旅行の安全を確保する観点からは、関連する制度(旅行業法、道路運送法や貸切バスの安全対策、宿泊施設に係る法制度など)の見直し、旅程の的確な管理等については、一定期間ごとに最新の知識を身につける必要がある。

(今後の対応)
登録された通訳案内士に対して、定期的(3〜5年毎等)に国の登録を受けた機関の研修を受けることを義務付け、通訳案内士の質の維持・向上を担保する。
このため、現在、通訳案内士法に基づく届出を行っている団体を中心に、質の高い研修を実施できるよう、体制を整備すべきである。
また、研修の受講がない場合には登録抹消等の措置を行えるようにして、質の維持に資する制度とするべきである。
さらに、義務的な研修以外にも、通訳案内士は、必要に応じて各通訳案内団体が実施する研修等を受け、さらなる質の向上を図るようにすべきである。

(2)有資格者の行為規制
(現状・課題)
現行法上、通訳案内士は、登録証の提示義務やキックバックの要求禁止など、業務上の行為規制が課せられている。

(今後の対応)
通訳案内士への信頼性確保の観点から、現行の行為規制は引き続き存置すべきである。その際、登録証の提示義務に加えて、法律事項ではないものの、他制度を参考とし、バッジ等の着用についても検討を行っていくべきである。

(3)美術館、博物館等における優遇的な対応
(現状・課題)
通訳案内士が業務で訪日外国人旅行者に同行して美術館・博物館等に入場する際、以前は、入場料を免除する美術館・博物館等が多かったが、近年、通訳案内士にも入場料を課す場合が増えているとの意見がある。

(今後の対応)
通訳案内士の美術館・博物館への入場は、我が国の文化や歴史などについて質の高い紹介を実現する観点から極めて有効であることに鑑み、美術館,博物館等の関係機関に対し、園、自治体等から入場料の減免等の優遇的な対応を働きかけることも検討するべきである。

3.試験制度の見直し

(1)試験の免除基準の緩和
(現状・課題)
本試験の合格(科目別)の有効期間は1年(次回の試験まで)しか認められていないが、他の資格制度を活用した試験免除の有効期間は定められておらず、公平性に欠けるとして改善を求める意見がある。
また、英語試験の試験免除基準が低いとの意見もある。

(今後の対応)
本誌験の科目別合格の有効期間を一定程度の期間延長するとともに、他の資格制度を活用した試験免除についても有効期間を設定すべきである。
また、各言語試験の難易度を確認しつつ、試験免除基準の見直し及び免除対象資格の拡大の検討も併せて進めるべきである。

(2)その他
①言語面の偏在の是正
(現状・課題)
訪日外国人の2/3は東アジア(中国語・韓国語圏)である一方、登録された通訳案内士の大半は英語の資格者となっており、需給ギャップが生じている。
また、通訳案内士制度で設定されている東南アジア諸国の言語はタイ語のみであり、合格者も極めて数が少なく(現在26名)、需給ギャップが著しい状況となっている。

(今後の対応)
英語以外の資格取得者数が増加するよう、他の語学資格等を活用した筆記試験の一部免除制度を拡充するとともに、訪日外国人旅行者数の動向を踏まえつつ、タイ語以外の東南アジア諸国の言語等を試験対象言語へ追加することについて検討を進めるべきである。

②外国人材の活用
(現状・課題)海外在住のネイティブガイドの確保に向けて外国においても試験を実施しているものの、受験者数が減少している状況にある。

(今後の対応)
海外在住のネイティブガイドの確保に向け、訪日旅行を取り扱う旅行業者等に対し、積極的に受験を呼び掛けるとともに、本邦内の国際大学や専門学校等に通う外国人留学生にも積極的に受験を呼び掛けるべきである。
これに加え、数多く受験が見込まれる大学等において試験会場を設定するなど、受験環境改善に向けた措置も検討すべきである。
また、これらの者に対する試験は外国語筆記試験を免除し、代わりに日本語コミュニケーション力を重視した内容とするなど、可能な限り柔軟な措置を検討すべきである。

4.業務独占規制廃止後の非有資格者対策

(現状・課題)
実態として、旅行者の母国からそのまま入国し、添乗業務に加えて通訳案内業務も行う無資格ガイドが存在し、一部では、キックバックを受けるために土産物店等に連れ回し、旅行者に不当に高額な商品等を買わせるなどの行為が行われているとの指摘があり、福岡市においては、このような無資格ガイドが多額のキックバックを受けた事例が発覚している。
これらの状況を踏まえ、上述の規制改革実施計画においては、「(通訳案内士の)業務独占規制の廃止に伴い団体旅行の質が低下することのないよう、訪日旅行商品の企画・手配を行っているランドオペレータ等の業務の適正化を図る制度を導入すると決定されたところである。

(今後の対応)
上記閣議決定に伴い、団体旅行の質が低下することのないよう、旅行業者の依頼を受けて通訳案内土やホテル、パス等を手配するランドオペレータに対し、登録制等により適切な指導・監督ができる制度を導入するとともに、ランドオペレータに対し、登録された通訳案内士をできる限り手配するようガイドライン等で指導するようにすべきである。
また、旅行業者が取り扱う訪日旅行商品において、通訳案内士が対応するものか否かを明確にするよう制度的な対応を図るとともに、災害が発生した時の通訳案内のあり方等訪日外国人旅行者の安全確保に関する事項については、非有資格者においても通訳案内士が受ける研修と同様の研修を受講すること等により、質の向上を図るようにすべきである。
さらに、今回の制度改正により原則として誰でも有償で通訳案内業務ができるようになることを踏まえ、固として、訪日外国人旅行者の安全の確保や旅行の質の維持・向上の観点から、規制緩和後の状況をよく把握し、必要に応じて適切に対応を講じるとともに、諸外国で制度化されている「観光警察jについて、その機能や権限等について調査を行い、その調査結果に基づき、我が国における対応について、関係機関とも連携しながら、苦情相談窓口のあり方等に関し検討を行うべきである。

5.地域ガイド制度の取扱い

(現状・課題)
地域における通訳案内士については、現在、以下の制度が存在する。これらの制度は、現行の通訳案内土制度が業務独占を前提としていることを踏まえて特例的に設けられているものであるが、今般の見直しにより、その位置づけを整理しなおす必要がある。

①外国人観光旅客の旅行の容易化等の促進による国際観光の振興に関する法律に基づ、く地域限定通訳案内士
同法では、外客来訪促進計画を策定した場合に、通訳案内に係る業務独占及び名称独占の特例が認められ、試験に合格した者は地域限定通訳案内士として業務を行うことができる。
全47都道府県において外客来訪促進計画が策定されているが、現在、誌験を行っているのは沖縄県のみ(沖縄県の登録者数:190名)であり、当初試験を実施していた6道県のうち5道県は、試験実施の負担等から試験を中断している状況にある。

②構造改革特区法等の各特例法等に基づく特例ガイド
同法では、構造改革特別区域計画等を策定した場合に通訳案内に係る業務独占及び名称独占の特例が認められ、研修を修了した者は地域限定特例通訳案内士として業務を行うことができる。
地方部における通訳ガイドの不足を補完する制度として徐々に地域に浸透しつつあり、今年6月には、特区法に基づき新たに4地域が認定(陸前高田市、佐渡市、金沢市、東京都)され、現在10地域が認定を受けている。
これらの剣度により地域ガイド制度を運用している各地方公共団体からは、制度の見直しにより業務独占が廃止された場合にあっても、国として、地方公共団体による取組に対して何らかの認定をしてほしいとの要望が上がっている。
また、地方創生の観点からも、今後、より一層全国津々浦々に訪日外国人旅行者を誘導して行くことが求められており、地方における質の高いガイドの確保は、今後、ますますそのニズが高まることが想定されている。

(今後の対応)
現行の地域限定通訳案内士制度及び特例ガイド制度については、通訳案内士の業務独占規制を前提とした特例的な規定であることを踏まえ、今回の抜本的な制度の見直しに伴い、各法令により整備された特例制度を整理すべきである。
また、名称については、(国家)認定通訳案内士との混同を避けるよう、「(○○地域)通訳案内士などとするとともに、バッジ等の表示で差異がわかるようにし、国家認定の資格と同様に、類似の名称を使用できないようにすべきである。
具体的には、各地方公共団体が行う試験や研修を修了すれば、その地域限定の通訳案内士の資格を取得出来ることとする方向で、各特例法所管部局、関係地方公共団体との調整を行うべきであり、国は、各地方公共団体が行う試験・研修について、ガイドライン等を作成して質の確保を図るようにするとともに、できる限り愛称等を活用するようにし、地域の独自性が出るようにしていくべきである。
なお、現行制度により、地域ガイドとして認められた者については、法改正後もその地位を確保する旨の経過措置を設けるようにすべきである。

6.登録情報の整備

(現状・課題)
現行は、通訳案内士試験合格後、都道府県が備える登録簿へ登録を行っているが、各地方公共団体で管理方法がバラバラであり、情報の公開も進んでいない。

(今後の対応)
登録事務は引き続き都道府県で行うこととし、国が登録簿のデータベース化、インターネットへの情報公開方法等についてガイドラインを作成し、指導を行うことで、より一層の情報公開を進めるべきである。
その際、当該ガイドラインにおいては、情報公開したデータベースを元に、民間企業が外国の旅行業者やランドオペレータ・旅行者と通訳案内士との聞で適切なマッチングサービスが行われるなど、質の高い通訳案内士が市場の中でより高く評価され、全体として通訳案内士のさらなる活用が図られるように、今回の制度改正により義務付けされる研修の受講状況等公開される情報の項目、情報提供方法、個人情報保護等について配慮すべきである。

7.通訳案内士の各団体を代表する連合体の創設

(現状・課題)
現在、通訳案内士法では、通訳案内士の品位の保持及び資質の向上、業務の進歩改善を図ることを目的として通訳案内士に対する研修を行う団体について観光庁長官に届け出る制度があり、現在、19団体が届出を行っている。
しかしながら、現時点では、全団体を代表する組織はなく、一致団結して通訳案内士に共通する様々な課題に対応する連合体の創設が必要であるとの意見が出され、通訳案内士団体からも、その必要性についての認識が示された。

(今後の対応)
通訳案肉士に共通する諸課題に対し、通訳案内士として一致団結して対応できるよう、通訳案内士の各団体を代表する連合体の創設に向けて、法改正の動向にかかわらず、関係者間での調整を進めていくべきである。
また、国、県、試験を実施する国際観光振興機構及び通訳案内士の各団体は、これら団体になるべく加盟して研修等を受講し、通訳案内の質の向上を図るよう、登録された通訳案内士に対して連携して働きかけを行っていくべきである。

◎おわりに
上述の規制改革実施計画においては、通訳案内士法の改正、ランドオペレタに関する規制の導入については、平成28年度中に法案を提出すると閣議決定されたところである。
この中間取りまとめを受けて、国として、早急に制度設計に取り組み、関係する法案の改正作業を進めるとともに、試験の抜本的な見直しや美術館・博物館の入場料減免の働きかけ、各団体を代表する組織の創設など、必ずしも法案改正作業に関わらないものについては、できる限り早く実現するよう、関係者の取り組みを進めることが必要不可欠である。
本検討会においては、法案の制定作業が進展し、新制度の内容が明確化してきた時点において、各関係者の取組状況も踏まえて、最終的な取りまとめを行うこととする。

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通訳案内士制度の見直し方針 中間とりまとめ案(9月29日開催)
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●これまでの検討会等で明らかにされた現状・課題
〇訪日外国人旅行者数の急増を踏まえると、現在の通訳案内士制度では、通訳ガイドの量的・質的な確保は事実上不可能。
〇試験が必ずしも現場のニズに対応しておらず、内容も難問奇問等が多い。
〇資格取得後、知識・能力を維持・向上させる法的仕組みがない。更新制もなく、登録されている情報が実態と乖離。
〇無資格ガイドが存在し、一部ではキックパック前提の土産物店への連れ回し、高額な商品購入の勧誘等の実態がある。
〇地域限定通訳案内士試験を行ってし1るのは沖高島県のみで、ある一方、構造改革特区等の各特例法に基づく特例ガイドは増加。
〇通訳案内士団体を代表する絶織がなく、通訳案内士に共通する課題等に対し一致団結して対応できる連合体の創設が必要との意見あり。

●規制改革実施計画(平成28年6月2日閣議決定)
訪日外国人旅行者の増加と二一ズの多様化に対応するため、通訳案内士の業務独占規制を廃止し、名称独占のみ存続する。

●見直しの方針(中間とりまとめ)
1.基本的な考え方・試験制度の抜本見直し
・名称を『(国家)認定通訳案内士』(仮称)ヘ。「通訳ガイドJなどの名称は、通訳案内士以外使用不可と明確化。
・現場で求められる知識を問う試験に見直し。
・言語面の偏在を是正すペく、ネイティブガイド等も確保。

2.質の維持・向上
・定期的(3〜5年)な研修受講を義務化。登録証に加えてバッジ等の着用も検討。
−美術館、博物館等における優遇的対応等を関係者に要望。

3;非有資格者対策
・ランドオペレーターの業務を適正化する制度を併せて整備。
・非有資格者も、研修等により質の向上を図るよう配慮。

4.地域ガイドの取扱い
・業務独占の廃止に伴い、関係法令を見直し。地域のニーズに合わせ、地方自治体の地域ガイド制度に関する国の認定スキーム等を通じて質を確保。

5.登録情報の整備
・地方自治体登録にガイドラインを創設、情報公闘を促進。

6.通訳案内士の各団体を代表する連合体の創設

(国における法改正検討の方向性が国まった時点で、最終的な取りまとめ)

平成28年度中の法案提出ヘ

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これまでの検討会における委員等の主な意見
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(1)業務独占の廃止と名称独占
・名称独占である通訳案内士については、何を提供し、どのような仕事をし、価値は何なのかということを考える必要がある
・有資格者は必要な知識を備え、しっかりとした案内ができることを旅行者等に知らしめることが重要
・名称独占で規制される通訳案内士の類似名称については、外国語表記も含めて検討する必要がある
・名称独占後に非有資格者をどのように呼ぶのかを利用者回線で検討する必要がある

(2)有資格者の利用促進策
・通訳案内士、地域ガイド、無資格ガイドの違いが分かるようにグレード制を創設すべき
・国家資格であるガイドとじて、ふさわしい活躍ができる場を提供する必要がある
・今後、多くの通訳ガイドが出てくる中、利用する側が、「誰を使っていいか分からないということは望ましくなく、利用者のニーズに合った見える化を図ることが必要。また、通訳案内士の雇用の促進や利用客が判断できる選択肢を提供するということからも、りストの一元化や情報提供は重要であるととともに、情報提供の際は詳細なものが望ましい
・語学別有資格者のリストの一元化と問合せに関するワンストップ窓口の設置が必要
・多様なニーズの観光客とガイドとをマッチングさせるための仕組みの整備が必要

(3)有資格者の品質の維持・向上
〇更新制・研修受講
・信頼に足るしっかりしたガイドであるということを知何に制度として担保していくかが大事
・質の高いガイディングは必須であり、語学力だけでなくホスピタリティー、旅程管理力の向上も必要
・全国統一的な質の確保の観点から、国による研修等の実施が必要
・資格取得後の研修、更新制度、評価システムの導入による質の向上が必要
・更新制度の導入(試験+研修の実施)が必要
・試験、研修を含めて全てを国が実施する必要はなく、特区等で地域ガイドを導入している自治体とも協力しながら質を担保していくような体制があってもいいのではないか
・更新制を導入する場合は、事務作業を考え、更新年度を平準化するべき
・試験だけで通訳案内士の質を担保していくことは難しく、研修などで「育てていく」という意識が必要。また、通訳案内士の資格制限として、一定期間の地域ガイド経験や研修を幾つか受けた上でないと受験できないといったことも考えられるのではないか
・通訳案内士団体等が行う研修に対する国の支援制度を創設するべき

〇現有資格者の取扱い
・通訳案内士であることが客観的に確認できる指標・目印が必要ではないか
・素養があるが埋もれてしまっている通訳案内士にも研修の場を用意し、その方々に旅行会社等が仕事を提供できれば良いサイクルが生まれる
・ガイドの仕事や使用した場合のメリット等を積極的にPRしていく必要がある
・美術館、博物館の入場料免除やジャパンレ ルパス等を購入可能とすべき
・国、自治体等が実施する外国人招聴事業において通訳案内士の採用を義務化すべき
・悪質ガイドが発覚した場合、追加講習を課したり、ランク取り消し等を行うことが必要

(4)非有資格者対策
・最低限のコンブライアンスを守らせる等の観点から、非有資格者も登録はさせるべき
・ノンライセンスの者も登録させると、全体としてレベルアップの可能性も出てくる
・通訳案内士を手配するランドオペレータについては、信頼が得られるものにすることが重要
・悪質なガイドや業者に対するル ル化(ランドオペレータの登録制、通訳案内士に対して課されているキックバック規制の適用)を図るべき
・旅行会社(ランドオペレータ)にガイド手配を行わせるべき
・観光警察の設置や苦情受け付け窓口の設置等ルルを守らせるべき
・資格を持たない非有資格者がどのくらいのクオリティを持っているかがわかるような指標が必要
・名称独占の罰則規定については、実効性のある体制作りも同時にする必要がある
・名称独占の罰則規定については、ガイドだけでなく、それを謳って集客を行った旅行会社やランドオペレータを罰することができることが必要
・ぼったくりなどの悪質ガイドを是正するという観点から、名称独占後は規制緩和で得られた成果が目指した姿であるのかをモニタリングし、是正できるようなスキームが必要
・利用者目線で考えると、非有資格者を届出圃登録させることによるデメリットも考える必要があるのではないか。何らかの届出、登録によって有資格者と類似の名称が生まれ、勘違いされることで混乱を招くことが増えるのではないか
・最低限のルールは法で保護していくべきだが、そこを前提とした部分で被害を受けた人への救済措置は別に考える必要があり、消費者保護という観点を日本国民から訪日外国人旅行者へ拡大するような取り組みも必要
・非有資格者を利用することによって、被害やトラブルとなった場合の苦情相談窓口を設置し、名称独占後のモニタリングに役立てることが必要
・入国直前段階の空港や飛行機内等の段階で、動画やチラシなどにより日本での基本的な旅行知識と合わせて通訳案内についての何らかの周知活動ができないか

(5)地域ガイド制度
・地域ガイドについて、今後、普及、拡大させるのも一つの方法
・全国ガイドの登録者数が少ない地域にとって、自治体主導による地域ガイドの養成が重要であり、地方部の自治体がインバウンドの呼び込みに取り組むのであれば、地域ガイドの育成は受入環境整備の重要な取り組みのーっとなる
・外国人旅行者等に対する情報の非対称性を減らすため、公的な地域ガイドとしての位置付けが必要(地域ガイド育成方法に関する国のガイドラインと当該ガイドラインに沿ってガイドを育成する自治体・団体を国が認証するなど)
・地域ガイドは、地方部でのインバウンド観光の基幹産業化、雇用創出の最重要な柱の一つであるため、地方部でのガイド育成が必要
・何回もその地域に訪れてもらえるような地域に定着したガイドの育成が課題
・地域ガイドをつなぎ合わせて、圏内周遊ツアーが組み立てられる枠組みへの支援が必要

(6)通訳案内土試験
・地理、歴史、一般常識の出題範囲を明確化するとともに、一般常識に旅程管理に関する問題を出題することが必要
・実際にガイドに従事している際に必要な知識を問うべき。また、面接時に通訳案内士業務に向いているかどうかを判断して合否に反映すべき
・ホスピタリティを試験項目にする等試験内容の見直しが必要
・一度合格した科目の免除期間を無期限とすべき
・TOEICによる試験免除点数を引き上げるべき回合格発表は遅くとも1月にしてほしい

(7)全国的な通訳案内士団体の創設
・資格を持った方達が団体で目に見える形で動くような組織的な活動、組織が必要である

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解説
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観光庁は、本中間取りまとめ(案)をもとに法案を作成し、次期通常国会に法案提出予定とのことですが、最近、次期通常国会の冒頭で衆議院解散の話が浮上してきましたので、場合により、審議未了のため廃案となる可能性も出てきました。
いずれにしても、通訳案内士(団体)は、一致団結して、通訳案内士法改悪に反対して、廃案に持ち込むことが期待されます。


以上

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