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横浜市資源循環局の工場見学

昨日、学生と留学生(スリランカ、マスター課程2年生)をつれて、横浜市資源循環局の保土ヶ谷工場(ゴミ焼却場)を訪問した。横浜市はゴミ減量政策いわゆる「ゴミ30」が功を奏して、平成13年度(2001年)と比較して、平成19年度は38.7%の減量を達成した。目標の超過達成である。これは森林面積にすると杉約6000万本分、約600平方kmに匹敵する(それだけの森林が吸収するCO2を削減したことになる)。これはこの面積は横浜市の約1.4倍。
 それはすばらしいが、そのため焼却炉に投入するゴミのカロリーが減った。昔は2500カロリー/1kgをこえていたときもあったらしい。炉は2500カロリー/1kgを想定して設計されたらしい。最近は1800カロリーから2400カロリー/1kgの間らしい。この低カロリーのために炉の温度が800度に達しないと、まずい。ダイオキシンが発生する。昨日は900度を維持していた。温度計の位置の影響もあるので、実際ゴミの内部はもっと高い。煙突の排出時点で、1ナノ・グラム/1立米が排出濃度基準とのこと。昨日は0.04ナノgだった。しかしゴミ減量とリサイクルがもっとすすんでくると、どうなるのか。すでに、ダイオキシン問題で閉鎖となった炉も全国にはある。たとえば徳島県の上勝町(有名)は、ダイオキシンでの新規制で焼却炉が閉鎖され、それで徹底したリサイクル政策を展開して、ほぼ「ゴミ・ゼロ」を達成した。
 むずかしい問題である。リサイクル促進はいいことだ。送り込む空気の量を調節しつつ、炉の温度を一定に維持する。装置はハイテクだが、運転は手動の世界。熟練がものをいう。
 なお横浜市全体では、すでに栄区と港南区の焼却場を閉鎖した。現在は5つの焼却場が運転している。保土ヶ谷工場は最古で、28年目とのこと。3つ炉があるが、1つは休止させている。
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 炉の維持補修作業は4ヶ月に1回くらいらしい。炉の火をおとすときに、温度がさがり、内部のゴミが完全燃焼しなくなる危険性があるので、そのときにバーナーで温度調節をするらしい。なお再開時も当然バーナーで温度を徐々にあげていく。急にあげると壁が傷む。600度くらいになるとバーナーはとめ、あとは自然燃焼となる。
 炉のメンテでは、毒性物質の多い空間にはいっていくので、完全装備である。皮膚をだしてはいけない。皮膚も服と特殊なゴミ手袋で完璧におおう。皮膚呼吸で、ダイオキシンなどが体内にはいってくるからだ。その完全防備服は、布ではなく紙でできている。服は複数回利用するが、よごれたら焼却処理するため。県外の持ちだしは法律で禁止。有毒物質が付着している危険性があるため。
 炉にいれるまえの、ゴミの待機空間(ピット)も、わりに危険らしい。硫化水素が発生していることがあり、あそこにまちがっておちたら、ゴミはやわらかいから怪我はしないが、有毒ガスで即死の危険性があるらしい(全国的に、死亡事故が過去にあり)。むろんピットは悪臭だから、マスクを着用してはいる。見学はむろんできない。外からみるだけ。見学室に悪臭はなかった。悪臭のまじった空気を燃焼用に炉に取り込んでいく。悪臭は炉内で熱分解する(悪臭は750度で分解するらしい)。
 持ち込まれたゴミの組成は、40%が厨芥(ちゅうかい)である。要するに生もの、食べ残しなどである。スリランカは9割が厨芥だ。「それでは焼却は無理だと思う」と、技術者がおっしゃていた。その場合は、コンポストかメタンガス化がよいのではないかと、一緒にいったスリランカの留学生(ゴミ処理担当の政府職員)に助言してくださった。横須賀市で、下水処理場の汚泥(1800カロリー/1kg)をこのほうほうで処理し、そのメタンガスを隣接したゴミ焼却工場で再利用している。メタンガスは5500カロリーあり、通常の都市ガス(11,000カロリー)の半分である。この焼却工場では10.4%、プラスティックが混在している。その約半分、4.9%が、本来工場までくるはずがない分別対象の容器包装プラスティックである。法律上プラ・マークがついていないプラスティックは、ゴミとして捨てることになっているので、やむをえない。たとえば使いおわったボールペンとかは、リサイクルにまわらない。そういうのが、焼却炉までくるので、10.4%の率でプラスティックが焼却ゴミにはいってくる。われわれが、家庭でまちがって、プラマーク付きのを焼却ゴミにだしてしまうと、目立たないものだとそのままノーチェックで炉までいくことが、よくわかった。収集車の運転手や作業員が、「回収しません」シールを貼るのが、最初のチェック。あと炉の投入の直前で、ざっと工場側がチェックするらしいが、それが第2のチェック。でも細かいチェックはできない。だから、われわれひとりひとりのモラルが重要であると、実感した。自室のゴミ箱と、巨大な焼却炉が、事実上直結しているのである。
 さて最近どこの自治体も、福祉や環境の予算はカット。案の定ここもカットで、とくに維持補修予算が激減となった。焼却工場は全国平均では19.1年が寿命だが、ここは28年目。お金がないから、新規建設(600億円)ができない。そこで、維持補修で延命させている。その維持補修予算が減っているとのこと。また運転技術者は、保土ヶ谷工場は100%自治体職員だが、地方によっては民間委託らしい。民間委託のすべてが悪いとはいわないが、こういう危険施設の運転は自治体職員できちんと管理するのが最善ではないだろうか。民間委託をしたときの、業者の技師への給与の調査があるらしい。すると給与はばらばらである。つまり委託すると、技師の質にばらつきが生まれる可能性がある。維持補修の予算は、市としても十分に配分すべきではないだろうか。
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 第6回目の国際平和博物館会議が10月6日から9日にかけて京都でおこなわれる。知人の立命館大学の教授が主催スタッフの一人(Program委員長)。その先生からのEメールに、「憎悪と復讐の紛争の悪循環のなかで、どのように平和を創っていくかを模索している人々が、世界中から200名以上の規模で集まります」とあった。30ほどの報告がおこなわれる分科会については、
http://www.ritsumei.ac.jp/mng/er/wp-museum/conference
 わたしは仕事、講義などで、いけないが、途上国の発展のためにも、重要な会議である。 終■

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