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ドイツの画家アルプレヒト・デューラーの作品に『合掌』なる名画がある。
デューラーがまだ無名画家だった頃、画家を志していた友人と二人で暮していて、替り合って、一人が画を描いている時に、もう一人は二人分の炊事、洗濯、掃除をしていたが、デューラーの名声が高まるにつれて、デューラーの画を描く時間が多くなり、友人の手は、炊事その他の家事のために硬くなり、自由に曲らぬようになってしまった。
しかしその友人は、画家としての自分の不運を恨まず、デューラーの留守中に、人知れずデューラーの大成を祈っている姿を、突然帰宅したデューラーが見つけて感動し、その合掌する友人の手を描いたのが名画『合掌』となったのであった。
谷口輝子大姉 『白鳩』誌 40年7月号
自分と同じ道に進むライバルの幸福を、本当に祈ることが出来るでしょうか。
デューラーの友人の美しい心と、デューラーの応えた心に感動です。
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