いつも Yahoo!ロコ-地図をご利用いただき、ありがとうございます。地図編集チームの廣瀬です。
■更新情報:「広島エリア」と「浜松エリア」の写真を新しくしました
「Yahoo!ロコ-地図」では、日々いろいろなアップデートを行っております。5月9日には、「Yahoo!ロコ-地図」の航空写真(「広島エリア」と「浜松エリア」)のデータを更新しました。そのなかから、広島駅新幹線口にオープンした「シェラトンホテル広島」について、工事中と完成した現在の写真をピックアップしてみましたので、ご紹介したいと思います。
写真 <左>改訂前:工事中 <右>改訂後:完成したシェラトンホテル広島
※「Yahoo!ロコ-地図」の地図の種類の選択画面(地図右上の<地図▼>をクリック)「写真+注記」を選択
写真も順次、新しくしていきますのでよろしくお願いします。
地形表現のお話し
ところで 「Yahoo!ロコ-地図」では、写真のほかにも、地図右上の<地図▼>ボタンをクリックすると下図のように地図の種類を選択できるようになっています。その地図の種類の中にある「地形図」「水域図」などでは地形を陰影で表現する手法を用いています。今回はこの地形表現にスポットをあててご紹介します。
「Yahoo!ロコ-地図」の地図の種類の選択画面(地図右上の<地図▼>をクリック)
手書きの時代のぼかし表現
地形を陰影で表現する「ぼかし(レリーフ)法」は、コンピューターで地図を作成する以前からありました。地形図の上に半透明のフィルムを重ね、鉛筆を使って地形の濃淡を丁寧に描いていました。下の地図はその手書きの手法で作成した図面の例です。製作者のここは強調したいという意図を感じる表現になっておりアナログの良さでもあります。
「アトラスRD東海」乗鞍・上高地の図面1/100,000より(1984年初版)
地形の陰影のつけ方
地形の陰影は北西(図面の左上)から光を当てた場合の斜面にあたる光の強弱と、斜面の勾配を考慮して陰影をつけていきます。人間の目は一般に北を上にした地図の場合、北西から光を当てた陰影の時に正常な凹凸の山として認識しています。以下に並べた画像は、上の地形図と同じ位置の衛星写真の画像です。日本の衛星写真は午前中に撮影されているため南東から太陽の光があたっており、上の地形図と陰影がちょうど逆になります。衛星写真をじっと見ていると尾根と谷が反対に見えてきませんか?
図 北西からの光を当てて陰影を付けた地形表現 地図
図 上の地図と同じ範囲の衛星写真(太陽の光は南東から) 地図
数値標高データの登場
昔は手書きで制作したぼかし表現ですが、現在はDEM(Digital Elevation Model)と呼ばれる下図のような格子状の数値標高データを使い、コンピューターで計算して陰影画像を作成しています。
図 格子状の標高データと断面図
日本国内の数値標高データは国の測量機関である国土地理院から提供されています。この標高データもかなり以前からありましたが、格子の間隔が250m→50m→10m と時代とともに解像度が上がり、現在は5m間隔の高解像度のデータが全国の約45%までカバーされるようになりました。
標高データの解像度と測量技術の進歩
解像度が上がると同時に高さを測定する技術も格段に進歩しています。昔は地形図に格子状の線を引き、図面の等高線から高さを読み取っていました。大変な労力です。少し仕事で行ったことがありますが、途中で投げ出したくなりました。下の画像は明治時代の濃尾地震により出現した根尾谷断層付近(岐阜県本巣市)の地図で、10m間隔の標高データから製作した地形図です。10m間隔の標高データは1/25,000の地形図の等高線データから作成されたデータで、等高線の間隔より段差の小さい地形の凹凸は残念ながら表現されていません。
10m間隔の標高データから作成した地形表現 地図
※根尾谷断層の陰影が出ていない。次の画像は、同じ場所を5m間隔の標高データから作成した地形図です。5m間隔の標高データは航空機からレーザー光を使って測量したデータで、現地写真の断層のように局所的な高低差も測定できるようになっています。
航空レーザー測量の詳細は国土地理院の ホームページで。
5m間隔の標高データから作成した地形表現(赤の矢印間が断層)
根尾谷断層の現地写真(上) 根尾谷地震観測館内の断層断面(下)
東日本大震災を機に、高解像度の標高データの整備がさらに進んでおり公開が待たれるところです。公開され次第、 「Yahoo!ロコ-地図」でも高解像度の標高データによる地形表現にバージョンアップしていく予定です。
世界地図も高解像度に
世界地図でも標高データの高解像度化が進んでいます。
並べた画像はそれぞれ1km間隔と30m間隔の標高データから製作した地形表現です。山並の詳細さが大きく異なるのがわかります。30m間隔の標高データは 「ASTER-GDEM」と呼ばれ、長い年月衛星から撮影、蓄積したデータを元に撮影地点の異なる画像データから写真測量の手法により高さを計測したデータだそうです。
1km間隔の標高データから作成した地形表現 地図
30m間隔の標高データから作成した地形表現(水域図) 地図
※山並みのヒダが、1kmの標高データより細かく表現されている。
今回は地形表現について紹介させていただきました。これからも少しずつ新しい表現や情報の充実などバージョンアップしていきたいと思っています。
今後とも Yahoo!ロコ-地図をよろしくお願いいたします。
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