陽女のブログ=ヒログ

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小説

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十四話 新しい日々

あの事故から一ヶ月経った。美由は退院したが、明日香はまだ深い深い眠りについている。

ナース達が「もう目を覚まさないんじゃないか」とか話しているのを聞いたことがあるが気にならない。

・・・いや、気にならないのではなく、気にしないんだ。

認めるのが怖くて、心のどこかで、勝手に噂を誤解だったのだと解釈していたんだ。

そんな事を考えながら学校へ向かう途中、小銭の落ちる音がした。

自分の財布の中身を確認すると、貴重な500円玉が消えている。

だが、当たりに500円玉の姿は無い。

キョロキョロしていると、赤い自動販売機が目に入った。

恐らくこの下に落ちたのだろう。

だが、人前で自動販売機の下に手を入れるのには抵抗があった。

人が居ないことを確認し、覚悟を決めて自動販売機の下を除く。

小さく丸い、光るものに手を伸ばした。

あとちょっと・・・という時に大きな雑音に一瞬驚く。

狭い猫の通るような道から出てきたのは

見慣れない顔立ちにキレイな黒い髪、痩せた体型、汚れたウチの学校の制服を着た男の子。

「あ、はよっ。何してんの?」

美由は即座に立ち上がり勢いで「きをつけ」をしてしまった。

「あ、、おはようっっ!!ななな何にもしてないよー♪♪」

演技力のない美由の嘘はバレバレだった。

「それ、嘘だろ?分かるっつの!何、金でも落とした?」

彼は自動販売機の下に顔を覗かせて、細い手を伸ばし500円玉を手に取った。

「あ・・・サンキュ・・・」

「どってことないって!またなんかあったら言ってな?」

そういって彼は全力疾走で行ってしまった。

さっきの出来事はなんだったのだろうか。

腕時計を見ると時間は遅刻寸前。

受け取った500円玉を握り締め走って学校へ向かった。

教室へ着くと、いつものように誰もが美由に近づこうとはしない。

理沙の件だ。

クラスでは、美由が理沙を殺したのではないかと噂になっているようだった。

まぁ、それも間違いではないが。

先生が前に立ち、皆が静まる。

「今日は転入生がいる。」

そういって先生は廊下のほうへ向かって手招きをした。

「はじめまして!結城 亮でっす!よろしくっす!」

そこに経っていたのは今朝の彼。

「あ・・・」

声が出そうになるが、声を出しても誰も美由には反応しないだろう。

そう思っていると彼の方から声をかけて来た。

「あー!お前今朝の奴ーっ!!」

指を刺して言うものだから皆が美由を見る。

「なんだ?結城と田村は知り合いか?じゃぁ席が近いほうがいいよな?」

そういって勝手に話を進められ、亮と美由は隣同士の席になった。

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開設日: 2007/8/25(土)


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