本能理論と対象理論(Instinct theory and Object theory)
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これらの用語は、もろもろの本能とその変換に関わる定式と、個人とその対象の関係に関わる定式とを区別するために用いられる。 形式的に見れば、この区別は偽りの区別である。というのも、本能は対象へと向けられるものであり、対象が意味をもつ事ができるのは、個人が対象に関わろうとする欲動をもつ場合に限られるからである。 とはいえ、この区別は、実質的にはひとつの現実の区別である。なぜならそれは、個人はその発達のある段階になってはじめて対象へと関わる能力を獲得するのだと考える理論と、個人はもともとある対象(母親)に関わるように生まれついているのだと考える理論の区別であり、適応とはしぶしぶ学習される過程のことだと考える理論と、幼児はもともと適応するように生まれついているのだと考える理論の区別であり、対象の価値は本能的快感をもたらしてくれる能力にこそあると考える理論と、快感の価値は、関係を豊かにしてくれる能力にこそあると考える理論の区別であるからである。 「本能理論(instinct theory)」は、精神分析学に生物学との結び付きをもたらしてくれるが、「対象理論(object theory)」は、精神分析学に社会学との結び付きをもたらしてくれる。 古典的な精神分析学は、一種の本能理論であるが、クライン学派やフェアベーン学派の体系は、対象理論である。ハルトマン(Hartmann)の自我心理学は、両方の局面をもつ。
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非常にコンパクトにまとまった概説ですね(^^)この辺は、確かガントップの対象関係論についての概説書で問題になっていたテーマとも関わるかも。そこでは「システム自我」と「パーソン自我」という図式でしたが、前者が本能(イド)に題する自我機構の形成という視点が強く、後者はまさに「対象関係」としての相互的な自我形成論になります。敢えて分類すれば、フロイトは前者的で、ハルトマン」はそれを自我心理学の方向に体系化する立役者。どちらむやや生得主義。クラインは本能論的な面も残しつつも、対象関係論の先駆けともなった。クライン派から分岐した対象関係論学派においては、論者にもよりますが、基本的には本能論は「背景に退いて」います。でも、ウィニコットを考える際には、ウィニコットの言う意味での「真の自己」とは、実は生まれついて環境とバランスを取ろうとする自律的機能であるけど、「偽自己」とは、いわばユング的に言うと「ペルソナ」に近く、(ユングと同様に)社会性形成の過程で必要なものとみられているあたりをマスターソンやR.D.レインはものの見事に「誤読」した(^^;)
(続く)
2007/11/25(日) 午後 2:28 [ kas*ga0*01 ]
(続き)
それは置いといて(おいおい)ご存じでしょうが、生得的触発機制というものがあり、赤ん坊が適切な「キューだし」をしてくれるからこそ、motheringは養育者に形成されていく、という「親が親になっていく」成長過程との相互作用という脈絡を切り離して赤ちゃんの成長や自我形成をとらえるのは大問題というのは、もはや流派を超えて発達心理学の常識の域かも。もっともこのことはお母さんなら素朴な水準で気がついていることですよね(^^)
自閉症や発達障害を考える場合、こうした乳児側の「キュー出し」の生得的な弱さが「親を」成長させる機会を奪う、という二次的な障害という側面も考慮すべきと言うことになります。
あー、この問題についてここまでコンパクトに書けたのもゆみっちょんさんのエントリーの文章に「触発」(^^;)されてのことです。
ついに林檎を曲は「完全制覇」したこういちろうより。
2007/11/25(日) 午後 2:28 [ kas*ga0*01 ]
「ガントップ」は「トップ・ガン」ではなく(^^;)「ガントリップ」の誤りです m(_ _)m
2007/11/25(日) 午後 2:51 [ kas*ga0*01 ]
こういちろうさん>こんばんは☆コンパクトに纏まっているのは、参考書を丸写ししたせいなんです、、、。もう少し自分で調べて手を加えてみてもよかったかな。でもわたしの足りな「過ぎる」ワードに手を加えて下さりどうもありがとうございます(^∇^〃)。
対象関係論は、実はまだいっこも勉強してないんですよね。
でも、これからの導入編として、キーワード位は抑えておかなくちゃ!って思ったので、とにかく書くだけ書いています。
こちらに書いておけば、事あるごとに自分の目にちらちら入ってきますしね。だから、この用語集は申し訳ないけれど自分専用のようなもので、脈略なく統計や対象関係論の用語が出てきたりするので、他の方には分かりづらいかも?わーん、ごめんなさいね。
わたしがもうちょっと成長できたら、人様のお役に立てるような用語集を作成してみたいです。
同じ対象関係論でも学派によって自我の扱いは微妙に異なるんですね。
ラカンさんなんかは、たしか自我心理学を否定していたようですしね。
分かりやすく補足してくださり、とっても勉強になりました。トラバもありがとうございます。記事、是非読ませて頂きますね。
2007/11/25(日) 午後 8:02
こういちろうさん>あ、そうそう、こういちろうさんの林檎ブームに大きく影響を受けて、わたしも新たに林檎嬢のCDを買っちゃいました^^。アルバム「平成風俗」です。
このアルバムの中の「STIM」、すご〜く綺麗で思わず聴き入ってしまいます♪
2007/11/25(日) 午後 8:08