筝曲アンサンブルで、満たされた「お正月」
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此処数年来私達夫婦はお正月の一時を横浜本牧の三渓園で過ごします。
今年も1月1日出かけました。 私の五感を精一杯満足させてくれるのが、三渓園のお正月だからです。
三渓園は明治の実業家原三渓の私邸でありました。
母屋が鶴翔閣です。 広さ290坪に及ぶ豪邸であります。 客間棟を真ん中に茶屋棟、楽室棟の三棟で構成され、上空から眺めると飛んでいる鶴のように見えるから、鶴翔閣と呼ばれています。 一流の画家でもあった原三渓の意匠ですから、鶴のように「みやび」を意識したものでもありましょう。 (鶴翔閣の客室棟から庭を臨む、ガラス戸が手作りの為お庭が歪んで見えます)
その客間棟で、お正月催し物が開かれます。
1日には筝曲が演奏されます。 演奏は香登みのる氏率いる「琴アンサンブル香音(かのん)」。 香登氏は早稲田大卒のギタリストであります。 そして、三人の女性琴奏者で構成されています。 琴の卓越した演奏技術と香登氏の幅広い音楽に通じたアレンジメントで聞く者を惹きつけます。 (筝曲アンサンブル、会場風景) (演奏中、右端がリーダー香登氏)
私達は一般に筝曲は総じて「退屈でつまらない」と感じています。
理由は単純でしょう。 筝曲はメロディーだけが繰り返されます。 リズムと和音が欠けているから、西洋音楽に慣れた私達には筝曲といえば「退屈でつまらない」ものに感じられてしまいます。 一年に一度、お正月に聴くもの、その程度です。 (美しくも張り詰めた琴糸、琴じ) (指先に張り詰めた緊張)
しかし、香登氏は筝曲のそんな扱いに危機感を持って、復活に情熱を注ぎます。
ハード面では、お琴を短くしてしまいます。 携帯が便利で、音色も高音で澄んでいるようです。 そしてソフト面で革新的試みをされます。 世界の民族音楽、ボサノバ、ラテン、カンツォーネ、ジャズからロックなど等のアレンジも加えて演奏して見せます。 すると、お琴がまだまだ未開発の楽器であることを証明してくれます。 また、六段や乱れという筝曲クラシックが斬新に聞こえてきます。
香登氏のギターはお琴を引き立てるリズム楽器に徹しています。
手法は単純で、メロディーだけであった筝曲に和音とリズムを導入しました。 こうして、楽器のお琴がユニバーサルになりました。 そして、伝統音楽であった筝曲が西洋化の洗礼を受けた現代人を魅了させるものに変えてしまいました。 (香登氏の笑顔。同氏の人柄や情熱が筝アンサンブル成功の活力)
演奏会は真っ赤な毛氈の上で、金屏風を背にして行われます。これだけで、もう御めでたいのです。
演奏曲は「千の風になって」「冬のソナタ」などの耳に馴染んだメロディー。 そしてロック段(六段)や中国地方の子守唄。 さらに、香登氏のオリジナル「アンダルシアの風」。 そしてアンコールに美空ひばりさんの「川の流れに」で締めくくりました。 美空ひばりは本牧産まれ、名前も「加藤」だそうです。 (美しい琴) (五線譜ではなく、爪弾く弦を示した楽譜)
園内の御茶屋でうどんを戴き、水仙に春の香を満喫し、五感を満足させた頃には陽は傾き始めました。
ああ、満足、満足。 入園料500円、うどん代800円で済みました。 (演奏が終った客室棟、人影も無く)
なお、香棟氏や筝曲に関心のある方は以下を検索してください。
検索「香棟みのる」「凪の会」「ラ・ブリーサ」 HPアドレス members3.jcom.home.ne.jp/katoh-minoru/index.html |


yunitakeさん、おめでとうございます。三渓園で過ごしたのですか。私もその日に特別の一般公開があると言うので行こうかな〜と考えてはいたのですが、結局行きませんでしたけど。
2009/1/2(金) 午前 6:48