パチンコ税で豊かな社会を

パチンコ税について考えていきます
 以上の検討を踏まえ、以下のようなパチンコ税制度が導入されるべきだと考えます。
 
1 担税力と捕捉率を考慮し、売上とパチンコ台数に応じた課税方式を併用することとする。
  場合によっては、パチンコ台数ではなく駐車場台数を基準とすることも考えられる。

2 課税対象はパチンコ店を経営する会社とする。
  換金の合法化に結び付かないように換金について課税は行わない。

3 まちなか再生などの観点から、まちなかの店舗については免税とするなどの配慮も行う。

4 税率・額については、当面、売上の3パーセント程度を目途とする。
  売上の3パーセント程度が課税されるよう、パチンコの売上に応じた課税とパチンコ台数に応じた課税が適切に組み合わされるべきだという趣旨です。
  これは、マカオでは、カジノの粗収入金額について、3・0パーセント以上の納付が求められていることを参考にしています。マカオではさらに機器台数に応じた免許料が求められていること、シンガポールのカジノ税が5〜15パーセントであることに比べればずいぶん穏やかなものと言えるでしょう。
  なお、パチンコ業界でも消費税は課税されているわけですが、さらに間接税としてのパチンコ税が課税される
 ことの是非が問題となりえます。しかし、消費税10パーセントへの増税時の軽減税率制度について議論がされ た際、さまざまな批判がなされましたが、品目により税率を変えること自体についての批判はあまりなかったように思います(軽減範囲の明確性についての疑問はありましたが)。そうであれば、消費される商品・サービスにとって2パーセント前後の間接税の差が生じること自体は概ねの国民は受容できるように思われます。

5 国レベルでは動かない場合、自治体の条例による課税も模索する。
  
 

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 消費税導入までは、パチンコもゴルフも、娯楽施設利用税が課税されていました。消費税導入後、パチンコへの課税はなくなり、ゴルフ場利用税だけが残りました。

 このような歴史的経過を踏まえ、ゴルフ場利用税の仕組みがパチンコ税の具体的内容を考える上で参考になるかどうか検討してみます。

 新潟県HPによると、ゴルフ場利用税の内容は以下のとおりです。
 
 まず、ホール数と利用料金に従って点数をつけます。
 その点数に応じて、1〜9級に等級分けします。
 1級の場合、1人一日につき1200円、9級の場合400円というように、等級により税額が違ってきます。
 いずれにしても1人一日あたり定額の税額となっています。

 ホール数が多いゴルフ場ほど高級なゴルフ場ということになるでしょうから、ゴルフ場の場合、ホール数に応じた課税は合理性を有すると思います。しかし、パチンコ店ではそうは言えないでしょう。
 また、ゴルフ場は基本的には定額の利用料金でしょうが、パチンコではそうではありません。
 ですから等級分けはパチンコ店にはそぐわない仕組みと言えるでしょう。

 1人一日当たり定額としている点は、客数の把握が困難なパチンコ店ではただちに導入しにくいでしょう。

 結局、ゴルフ場利用税の仕組みはパチンコ税の具体的内容を考えるにあたり、あまり参考になりそうもありません。
 この点、消費税導入前には、パチンコについては月額でパチンコ一台あたり280円の娯楽施設利用税が課税されていました。台数基準というのは客観的に税額を把握しやすいというメリットがあります。また、台数と売上は比例関係に立ちやすいので、担税力に応じた課税ともなりやすいでしょう。そのような意味で、娯楽施設利用税におけるパチンコ課税のあり方は今後のパチンコ税の具体的内容を考える上で大いに参考にされるべきだと考えます。

 

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 パチンコ税制度の具体的内容を考える前提として、海外の状況を見てみましょう。
 
 日本大学経済学部立川正三郎教授の「我が国における今後のカジノをめぐる課税のあり方」という論文が海外のカジン課税について記載しているので、ご紹介します。

 アメリカ合衆国では、州レベルで、月次の粗収入額について累進あるいは一定税率による課税がなされます。
 そのほか、機器などの保有台数に応じた機器保有税の課税がなされることもあります。
 マカオでは、粗収入額の35パーセントについて特別ゲーム税が課税されます。
 また、1営業免許について年間定額の免許料、機器台数や粗収入額に応じた変動免許料が徴収されます。
 シンガポールでは、月次の粗収入額に応じて5〜15パーセントのカジノ税が課税されます。

 担税力を考慮した場合、粗収入あるいは所得を基準とした一定税率の課税が望ましいということになりそうです。しかし、パチンコ店における所得捕捉の困難さを考えた場合、機器台数基準というのは魅力的です。アメリカにおける州やマカオに準じて、双方を組み合わせることが効果的かと思われます。

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 パチンコ税制度の具体的内容を検討する前提として、まず、最近の議論状況を検討します。

 「遊戯通信2014年8月号」の「換金合法化議論が過熱か」との記事では、複数のパチンコ税構想が紹介されています。
 1つめは、余暇進の「交換税」構想です。
 これは、「パチンコ店内で出玉と現金を直接交換できるようにして、その換金額のうちの1パーセントをホールが源泉徴収、地方税等として納付する」というもののようです。
 2つ目は、PCSAの構想です。
 これは、パチンコの景品として公益社団法人等が発行する特定の有価証券を景品として提供できるようにする(有価証券は換金可能)、公益法人等の利益額から一定割合を手数料として納めるというもののようです。
 
 いずれも、換金合法化とセットになっている点が問題です。破産等の経済的問題の大きな要因となっているパチンコにおける換金を合法化することは正当化できないと考えます。
 余暇進の交換税については、パチンコ店が換金額を抜く可能性を考えると、補足率の点でも問題がありそうです。

 結論としては、余暇進及びPCSAの想定するパチンコ税については大きな問題があり、採用されるべきではないと考えます。

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 パチンコ税を定める法律の可否については既に論じました。
 
 さらにパチンコ税を定める条例の可否について論じてみます。

 パチンコ税を定める条例の可否を考えるにあたって、そのような条例と矛盾抵触する法律の存否が問題となります。
 
 最高裁平成25年3月21日判決は、神奈川県臨時特例企業税条例が地方税法72条の23第1項に矛盾抵触し、違法無効だとしています。
 東京高裁平成15年1月30日判決は、東京都外形標準課税条例が地方税法72条22第9項の均衡要件に反するとして、無効だとしました。

 パチンコ税を定める条例と法律との抵触が問題となりうるとすると、どの法律と関連するのでしょうか。
 ゴルフ場利用税との関係では、日本ゴルフサミット会議が消費税との二重課税を問題としています。そこで、パチンコ税条例ができた場合、消費税法との矛盾抵触が問題となると想定して検討します。

 この点、総務省自治税務局都道府県税課は、「ゴルフ場利用税は、ゴルフ場が広大な面積を占め市町村の行政サービスと密接な関係を有していること、また、その利用者の支出行為には十分な担税力が認められること等から課税されているものであり、課税範囲の広い間接税である消費税及び地方消費税とは課税の趣旨や目的を異にするもの」、「課税の仕組みについても、ゴルフ場利用税は、ゴルフ場の利用者1人につき1日一定額で課することから、利用料金に対し一定率を課する消費税及び地方消費税とは異なり、二重課税にはあたらない」としています。
 この議論は法律と条令との抵触についてのものではありませんが、パチンコ税と定める条例と消費税法との関係を考える上で参考になると思われます。
 パチンコ税条例については、パチンコが射幸性が高度であり、十分な担税力が認められることから課税されることを前提に、1日一定額を課するなど売り上げ以外のものに課税する仕組みとすれば、消費税法との矛盾抵触との評価を回避できるように思います。

 条例の内容次第ですが、パチンコ税条例の制定も法律的には十分可能と考えます。 
 

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