近所の本屋で「山陰地方の歴史が語る 竹島問題」という本を買った。
「中学校・高校生諸君に贈る竹島学習入門書」と謳うだけあって、
内容は平易で、読み易い。どちらかといえば、事実が淡々と綴られていて、
領土問題特有の感情に訴えるような記述ではない。それだけに歴史に照らす時、
竹島が島根・鳥取の人々(特に漁民)と、深い繋がりがあったと気付かされる。
かくして1905年(明治38年)、竹島は正式に島根県に編入された。
問題の発端は、かの悪名高い「李承晩ライン」である。本書では、裏事情を
次のように説明している。
竹島は、当初韓国の水産当局が考えた李承晩ラインの案には入っていませんたが、
政治的判断で竹島を含むように線引きしたといわれています。
即ち戦後の混乱期に乗じて掠め取ったということか。強力な指導力を発揮した
筈の李承晩だが、当時山陰の海岸には朝鮮半島からの密入国者が絶えなかった
と記憶する。国民を見捨てるのか、或いは国民から見捨てられるのか、その
どちらかだろうが、何れにせよ困った指導者だ。
最終章に、著者は教育者らしいエピソ−ドを紹介している。
隠岐の小学校で、ある先生が竹島問題について話をした時、一人の生徒が
「島は人間のものなのですか?」と質問したという。
その質問に対し、著者は次の答えを載せ、本書を結んでいる。
少年の純粋な質問には酷ですが、島はアシカや海鳥のものである前に、
国家に所属する存在なのです。私達の現在までの研究では竹島は日本の
領土であることは間違いありません。人間の平和的な営みも自然環境の
保全も領土権を確立してこそ行えるのです。
最近のニュースでは、日本の国会議員が鬱陵島に行く途中、韓国の空港で
追い返された事件が記憶に新しい。ニュースとなり報道されれば、世間の
感心が向くので喜ばしいが、一過性に終わることが無いよう願いたい。
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