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比嘉照夫氏「EMで博士号を取った人も何人もいる」の検証

EM開発者・比嘉照夫氏が12月8日に青森市行った講演にて,
「EMの効果の結果は3000くらい論文が出ている。EMで博士号を取った人も何人もいる」
と発言しました。

3000くらい論文… は兎も角,「EMで博士号」については事実であれば看過できない問題ですので,これについて探ってみました。

まとめ

事の発端はEM開発者・比嘉氏のこの発言。

EM菌開発者比嘉照夫氏2012年12月8日講演会の概要

明日EM菌開発者の比嘉照夫氏が青森県で講演会を開きます。朝日新聞青森の長野剛記者が7月に書いた記事に対する反撃でしょう。長野さん応援してます、頑張ってください。
 
 
朝日新聞のEM菌記事 http://t.co/DBUanET1 で批判された比嘉照夫教授が8日に青森市で講演するというので、関係者ではないが、ちょっと会場をのぞいて話を聞いてきた。
 
比嘉教授講演(1)「(EM菌は)我々が試験をして成果が上がり、これは良いと言って製造、販売し、買った人が効果が認めて使い続けている。この製造者と消費者との信頼関係が30年続いている。作った側と使った側との信頼関係であって、これに科学的証明を要求するというのはお門違い」
 
比嘉教授講演(2)「もっと大事なのは法的根拠。微生物に対する法的根拠は安全性だけ。でも素性が全部分かり、上手に活用して人と人とを結びつける、社会構造をも変えるプラスアルファを生み出す大きな力があるEMは、数値で要求する話ではない。認めた人が買えばそれでいい」
 
比嘉教授講演(3)EMの効果の結果は3000ぐらい論文が出ている。EMで博士号を取った人も何人もいる。EMの成功事例集は100冊近く。安全性は国の機関を含め世界中で確認されている。相手の言う科学的証明は終わっている。始めからEMを叩こうとしているのだろう(終)
 

ん? EMで学位??? というわけで調べてみました。

3000の論文があったとして,EMに肯定的なマトモな論文は殆ど無いですよね。
EMで博士号取った人については要確認でしょうか。
 
科学分野その物ではありませんが、EMを含めた有機農業をテーマにした修士論文がありました。 / “JAIST Repository: 有機農業における技術開発の促進要因に関する研究−有機農業による稲作の事例をめぐって
CiNiiで「EM菌」で検索すると14件ヒット。その他のキーワードで拾って、とりあえず30件ほど見たところ、EM研究会関係以外では高専での研究が目立つ。
 
国会図書館博士論文検索で「EM菌」はノーヒット。「EM」だけだと35件だけど微生物関係はナシ。
 
NIIの博士論文書誌データベースで検索しましたが,「有用微生物」で4件ヒット,そのうち幾つかはEMでしょうか。同様に「EM菌」ではヒットゼロ,「EM」だと余計なものまでヒットしてしまって4293件という状況。
 
宗教としてのEMを研究した論文"沖縄における「EM(有用微生物群)」の受容"の筆者、吉野航一氏は現在琉球大学非常勤講師。この方はある意味EM博士ですね。 
 “沖縄社会とその宗教世界:沖縄県産本ネットワーク” http://okinawakensanbon.ti-da.net/e4168908.html
 
EMで博士号取った方は、国内には見当たらない様です。まさか宗教としてのEMを研究した吉野航一氏の事ではないと思いますが...。海外の方の可能性もありますが、実在するのであればEMが積極的にPRするでしょう。真偽が良く判りません。
 
「有用微生物」で出てくるのは以下の4件。
 
000007492961 //奥本秀一 //有用微生物資材を用いた室内気候改善に関する研究
000000350613 //斉藤郁雄 //工業生産をめざした有用微生物の培養工学的研究
000000230007 //VASUVAT,YENCHAI //STUDIES ON THE DEVELOPMENT AND USE OF BIOFERTILIZER FOR FOOD GRAINS AND LEGUME PRODUCTION IN THAILAND(タイ国の禾穀類およびマメ科作物生産に対する有用微生物の開発と利用に関する研究)
000007507561 //羅美棧 //有用微生物によるし尿の処理と回収利用に関する研究
NIIの博士論文書誌データベースで「有用微生物」で一番上に出てくる方,EM研究機構の研究部部長と同姓同名なんですが,偶然ですかねぇ? 
奥本秀一「有用微生物資材を用いた室内気候改善に関する研究」,博士(工学),
【報告者】株式会社EM研究機構 取締役(研究・開発)新谷正樹、研究部部長 奥本秀一

奥本秀一氏の論文についてCiNiiで探ってみると・・・
たぶんこれですね。 http://ci.nii.ac.jp/naid/110004569107

日大大学院博士課程に在籍中の奥本秀一氏が筆頭ですが,比嘉照夫氏が共著者に入っておりますので間違いないかと。..

CiNii 論文 - 有用微生物資材によるホルムアルデヒドの放散抑制効果(2002年度大会 (北陸) 学術講演梗概集)

 
奥村秀一他「ホルムアルデヒドの放散を抑制する機能性プラスターの試作とその効果」,比嘉照夫氏が共著でEMの応用に関する内容。恐らくですがこれらが博士論文のベースになっているのかと思われます。

CiNii 論文 - ホルムアルデヒドの放散を抑制する機能性プラスターの試作とその効果


これも。EMに関連した内容ではないですが,謝辞にEM研究機構への言及あり。

CiNii 論文 - 41436 粘土鉱物によるホルムアルデヒドの放散抑制効果(濃度低域手法(2),環境工学II)

 
学位取得後の論文ですが,こんなのもありました。

結論

従って,奥本秀一氏が日大大学院海洋建築学専攻博士課程で取得した博士(工学)は,残念ながらEMで取得したと考えて良さそうです。
奥本秀一氏は比嘉照夫氏との共同論文もあります。この方がEMの研究で学位をとった方の可能性がありますね。

果たしてこの学位論文に書かれている内容は学位に相当するのか

建築資材の専門家の方にご意見を頂きたいですね。有機酸にホルムアルデヒド吸着効果があるとしても実用的な耐久性があるのか。有機酸が建築資材の物理的あるいは化学的性質を変えることが出きるのかなど。
 
EMをコンクリートに混ぜた例ではこんなのがありましたね。http://t.co/rAGuYw0G 「EMを用いたコンクリートに関する実験 : フレッシュコンクリートの.. http://t.co/6vTlA24E
 
他にもEMで学位取得した方がおられるのかどうか?
 
ふたつめ:000000350613 //斉藤郁雄 //工業生産をめざした有用微生物の培養工学的研究 (名古屋大学,博士(工学),2000年,甲種)
よっつめ:000007507561 //羅美棧 //有用微生物によるし尿の処理と回収利用に関する研究 (東北大学,工学博士,1981年,乙種)
下の2つは斉藤郁雄氏の論文ですが,EMとは関係無さそう。
 
羅美棧氏の学位論文についてはここに要旨がありました。http://ir.library.tohoku.ac.jp/re/bitstream/10097/11523/1/T2S560574.pdf EMとは無関係の模様です。
これはちょっと中身を見てみないとわかりませんが,タイ,有用微生物というあたりがちょっと怪しいです。
もう一人の Yenchai Vasuvat氏はちょっと怪しい…。
 
000000230007 //VASUVAT,YENCHAI //STUDIES ON THE DEVELOPMENT AND USE OF BIOFERTILIZER FOR FOOD GRAINS AND LEGUME PRODUCTION IN THAILAND(タイ国の禾穀類およびマメ科作物生産に対する有用微生物の開発と利用に関する研究)
九州大学,農学博士,1991年,乙種
 
こんな論文がありました。モロにEMですね。 http://t.co/6Rb5so5I.. http://t.co/DXqlJnoS
 
Sinsak Vangnai, Pawana Lilananonta, and Yenchai Vasuvat. "Comparative Studies on Compost Production Using EM and Other Microorganisms." Kasetsart J (Nat. Sci.) 30: 110-120 (1996)
 
最終的には学位論文か,学位論文の要旨を見てみないとはっきりとしたことは言えませんが,機関レポジトリで公開されていないので,大学図書館か国会図書館で閲覧する必要がありますね…。
 
比嘉氏が関与した学位は無いのか?
 
琉球大〜名桜大で比嘉氏が関与した学位授与というのは居ないんでしょうか? 今のところ検索には引っかかっていませんが気掛かりです。
 
比嘉氏がEM学部創設を目指しているのはEM博士を増やす目的もあるのでしょう。今のところ停滞している様ですが、比嘉氏の兄上が名桜大学の理事長になったことが気がかりです
 
今のところ,名桜大学の大学院には 国際文化研究科と看護学研究科しかありませんので,EMで学位を取ることは出来ないと思います。EM学部を作ったところで,大学院の博士課程まで作らないとダメですからね。
 
学生数が減少を続け、テコ入れのために私立から公立になった大学です。EMからの資金援助に目が眩む可能性はあります。文科省の良識を期待したいのですが、此方も今一つ安心出来ません。
 

コメント

結局のところ,現時点では奥本秀一氏はかなり黒に近く,VASUVAT YENCHAI氏は怪しいといったところでしょうか。最終的には学位論文を拝見しないと駄目ですが,どちらも機関レポジトリが無いのですよね…。
 
カセサート大学か…農業が有名だな。
 
カセサート大学は日本土壌肥料学会がEMの検証を行った舞台です。報告内容はEMの農業資材としての性能に否定的な結果がほとんどでした。それだけにEM側としてはカセサート大学にEM博士を送り込む意味があるのでしょう。
 
 
 
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