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「やることがある」と、その人は確かに言った。
それは、生きることに前向きな事柄を指しているのか?それとも・・・
愛する人が亡くなる時、その愛する人の傍へ行くのは
「やることが終わってから」と、その人は約束したのだとか。
「信じないやろ?」と言うので、私は「いえ、そんなことはないです。」と曖昧に交わし、
しばらくしてから、はっきりと「信じますよ」と、確かに言い直した。
死ぬことは、どんなにか辛かろう。
と思う。
地平線の向こう側みたいに、遠く違う世界の出来事のように思える。
空想の世界。
考えてみたら、生きてるけれど、生きてることすら、無意識。
生きよう!と一瞬意気込んだつもりでも、完全に「意気込み」とは関係なく、
命は、ただ「継続」されていて、なぜそうなっているのか?も、
また、なぜそうならない状況になるのか?も、
わからない。
わからないのだから、
案外と、死ぬことは、それほど辛いことではなかったりして。
亡くなってしまった愛する人の傍へ、早く行きたいのだ、と言う人を前に、
「いやあ、そんなことを言わずに、長生きしてくださいよ。」と、言えないのは、
いいことなのか?悪いことなのか?も、わからない。
でも、言えないものは言えないのだから、仕方ない。
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