追憶 2012

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氷は冷たい
透明な風の中に融けている
分子の君を冷凍庫で固めたらジャグに投げ込む
氷は夏の人気者
 
みんなが笑顔になったら
思い出すのは 君
 
 
 

台風(2008年)

 

今日は、次男の運動会の予行練習のお手伝いの予定でした。
しかし、悪天候のため、中止。
明日に延期になったけど、明日も、雨ふるんじゃない?
降らなくても、園庭べちょべちょでしょ。
あしたは、別の予定が入っているから、明日も中止になって欲しいな。
来週のほうが、お天気いいはずだよ。幼稚園。(ブログにぼそぼそいってもしょうがないけど。)

台風か。
あまり来て欲しくはないけれど、久しぶりだな。なんか。

小さいころは、雷とか、嵐とか、台風が、好きで、
変な子供でした。わたし。
吹き荒れる海を見ると、どどど〜っと、大きな力で、
胸のなかが洗われるような感覚があったんでしょうね。
好きな遊びは、砂埃あつめ。
ほこりって、さらさら〜とした肌触りで、きめ細かくて気持ちいいからでしょうね。
特別にきれいなもののような、自分だけのたからものを見つけたような感覚。
ただの埃なのにね。
怖いとか、汚いとか、後回しだった子供のころ、
今、見える世界とは、ちょっと、ちがっていたのかもしれない。
今よりも、自分の力でできることは、少なかったけれど、その分、世界が大きく見えた。

今回九州に帰った時、ついでに、
小5まで(父母が、離婚した歳)住んでいた
愛知県安城市井杭山町井杭山の市営住宅に立ち寄った。
あれから、じつに20年の月日が、経った。

おかしなもので、すいすいと、吸い寄せられるように、
なんの迷いもなく、そこへ、辿りついた。
そんなに、覚えているものだろうか。
まったく信じられない気持ちだった。

新幹線の駅ができたらしい。随分と、昔よりも便利そうな店やら、
食堂やら、立ち並ぶ中、記憶の中の形そのままで、その場所は、ぽつんと待っていた。
田んぼのあぜ道も、長屋の住宅も、公園も、母が働いていたセロテープの工場も、
かろうじて当時のまんま残っていた。
いや、ぼろっぼろに古びていた。といったほうがいいかもしれない。
なつかしさがこみ上げてきて、思い出が噴出して、少し泣いてしまった。

「ここで、どじょうをとったよ。」「ここで、ラジオ体操をしたよ。」
「ここで、埃を集めたよ。」
「ここで、屋根の上を走って怒られたよ。」
子供達に説明したあと、母校?の小学校の門のところで、ふたり並ばせて、
昔わたしが、撮ってもらったように、おんなじように、写真を撮った。

しかし、こんなに鮮明に覚えているこの場所が、こんなに小さかったとは。
日本全国どこにでもありそうな、なんてことのない街で、
埋もれるように、やっと原型を留めるにすぎないちっぽけすぎるこの場所。

ここへも、もう車で運転して、いつだって来れる。
だけど、たぶん、もう来ることはない気がする。
仲良しだったさっちゃんも、えみちゃんも、けいこちゃんも、みんな両親が離婚して、
家族も兄弟も、ちりじりになって、行ってしまったらしい。
母が、昔の仲間から、風の噂で聞いたらしい。
そこらへんを歩いているおばさんを、呼び止めて、最近のことを、聞いてみたけれど、
入れ替わりが激しくて、昔から住んでいる人なんていないんだって、
にこにこしながら教えてくれた。



ここって、なんだか抜け殻みたいだ。そうおもった。


あの友達たちと、ここから見えた夕日を、今でも覚えていること。
それに、なんの意味があるんだろう。
わたしの幼い脳が、何も知らない感覚のままに、
あの時、あの瞬間に、これは覚えておこうと、選択した風景は、
今、こうして眺めてみると、やはり、愕然と小さかった。


日本列島の中で、その頃は知る術もなかった
気持ちのいい自然や、すばらしい建造物、便利で進んだシステムや、
歴史の趣のあるきれいな街。
そこに暮らす人々。


この場所から、わたしが、動かされて、動いて、見てきたすべてのこと。
憧れて、憧れて、手に入れた途端に、色あせてしまうものかもしれない。すべては。

もうどうしたって、何も知らなかったころの幼さには、戻ることはできない。
そのかわり、こうして確かめてみたり、
いとおしんだりすることを、何度も、何度も、覚えなおしているのかもしれない。

もう、わかった。
などと、なかなか言いたくないわたし。
それは、過ぎ去ってしまう時間と、忘れかける記憶と、そこにたしかにいた自分と、
別れがたい余韻を、いつまでも引きずって、重苦しく歩いているからかもしれない。


それとは、反対に
ずんずん流れていく時間は、容赦なく、私たちを、私たちのいる場所を、本体を、
変化させていく。
次から次へと、追い立てるように、なにもかもを、変化させていく。知らぬ間に。



脳みその中だけは、ゼッタイに自由だ。
自由っていうのは、自分が自分である理由のことだと思っていました。
押し流される時の中で、誰もが、密かにそれを探しているのだろう。きっと。


もしも、自分が自分であることに、理由なんかいらないと、思えたなら、
なんの憂いも抱かなくて、よいかもしれない。
やがて、この時の流れすらも、消滅するのだと知っても、
不安や寂しさや恐怖は、いったいどうしてどこから湧いてくるのだろう?
吹き荒れる嵐に、何も求められないように、
私たちは、次から次へと、産まれ、死んでいくはずなのに。
問い続けるのは、どうしてだろう。
記憶は凍結させることができるよ。
 
 
書き残す。
それだけ。
 
 
だけどね、凍結したら、
どうする?
 
 
かちんこちんだよ。
消したくなるほどに、そのまま。
 
 
 
忘却のブリザードはいつも吹き荒れているから、
いつでもそこへ投げ込むことはできるはずなんだよね・・
 
投げ込まれた凍結記憶は
まずいっぱいいっぱいまで伸びて、引きちぎられて、ちりぢりになって、
もうそれ以上は分解できないほどの塵になって、素に戻る(ウソかも)。
 
 
でも、でも、
 
かちんこちんに凍結するには
「思い」があって、それがなければ凍るまえに、ブリザード行きなんだよね。
 
 
その思いは「死ぬまでは」持っていたって、いい。
ってことなんだよね。
 
 
 
 
忘れなくていい。ってことだよ。
 

父への思い

作品を作る上において キーワードになるのが「父への思い」だと思う。
もう何年も会っていない父。
そうだ。ある一点からは、父の記憶も凍結したままだ。
 
でも父は私を凍結しておいてくれなかった。
どうしちゃったのだろう・・
凍結しておいてくれている父を期待して、甘えていたのだろう。
もしかしたら、今も。
 
「ごめんな」と軽く「誤れば」、流すことのできるほど、
無意味なものだったのですか?あなたにとって、私。
 
たぶん、そうなんだろうね。
そのことに、いつまでも、留まりつづける私。
 
 
私にとって、凍結された父はかちんこちんに固まったままだ。
固まったまま、死んで、少しも動かない。
熱を発せず、アクリル板越しの絵みたいだ。
 
 
父が見知らぬ場所で、動いていて欲しかった。
見知らぬ場所で、私を忘れないで欲しかった。
見知らぬ場所で、続きから生きていて欲しかった。
いや、実際には生きているけど、私の存在はブリザードへ投げ込まれていた。
でも、おそらく、それは自然なことだった。
 
 
これを、どう作品にできる?
 
 
 
 
 

凍結迷宮

えんぴつの芯のような時間の上で その時はやってくるのかな
いくら思い出しても もう二度と戻ってこない あの時の快楽
いくら読み返しても もう二度と戻ってこない あの時の胸の痛み
 
そう 私は私と約束したの
あの頃の私が あの頃の私と 勝手に約束したの
作品をつくるって
 
そう 私は彼と約束したの
あの頃の彼が あの頃の私に  何も関係なく そっと願いを与えたの
作品にしてみてほしいって
 
おそらく「どうでもいいような点」は
ちっぽけでひそかな宝物になった
私の記憶が確かなうちは・・ 
 
もう あれから何年・・
約束は果たされないまま 日常だけが過ぎていった
文句ひとつない 待ちわびた日常
 
それはえんぴつの芯のような時間だから 
少しずつ 少しずつ 排出されゆく炭素の軌跡だから
雑踏に押し流され いつかかき消されゆく忘却のブリザードだから
そうなの?
 
 
あの頃の積木をそのままに残しておいてくれる彼を
私はどうしようもなく優しく感じてしまう
 
あの頃の「ただ」積み上げただけの積木をそのままに
その形のままに そっと
 
「忘れてしまったのか?残念だ。」
何十年も前の風のような一コマを そっと思い出して
そんな言葉を吐ける彼が 眩しいと思った
 
 
人や物の「大切に仕方」は「人によって、いくつも違う」
私は彼のような凍結迷宮が嫌いじゃない
 
でも本当は違うのかもしれないけれど
 
 
私のちっぽけな心残りと言い訳が 何度も私を秘かな追憶へと誘う
不在の迷宮は柔らかで冷たく不確かなままだ
 
 
不確かで不透明で
謎が解けないまま
流れが完全に止まっていて
もう永遠に動くことのない「死んだ空気」
 
 
凍結迷宮
 
 
 
そして 
その中では いつまでも成長しないままの私
 
作品をつくるまでは

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