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申請主義にあぐら…社保庁と同様、転居すら想定せず
「企業年金連合会」が、未払いのままとなっている年金が総額1544億円にも上ることを公表した。「申請主義」にあぐらをかき、加入者の住所変更も把握しないなど、連合会のお粗末な運営体質が浮き彫りになった。(政治部・松永喜代文)
企業年金連合会は、転職によって企業年金の一種「厚生年金基金」から中途脱退したり、会社が倒産するなどして基金が解散したりした人の年金記録の管理などを行っている団体だ。連合会は、2400万人分の年金記録を管理している。すでに受給対象となっている人は400万人いるが、今回、そのうち124万人分が未払いとなっていることを公表した。
なぜ、対象者の3分の1も未払いになったのか。
それは、連合会が、加入者からの請求を待つことを原則とする「申請主義」に依存してきたためで、「申請がなければ年金は支給しなくても構わない」という社会保険庁と同じ体質が最大の原因だ。
では、なぜ、加入者は申請しないのか。最も大きな要因は、連合会が加入者らの住所を適切に管理せず、年金の請求に必要な書類を本人に送付できていないためだ。
5日に厚労省内で記者会見した加藤丈夫理事長は、「加入者の住所管理は業務上の必須条件ではなく、ルールは間違っていない」と強調した。連合会は、加入者の転居を想定せずに年金記録の住所情報を管理していたため、中途脱退者117万人のうち88万人の住所がわからず、連絡が付かない状態になったという。
しかし、もともと、連合会の設置目的は「中途脱退」などイレギュラーなケースの管理ではないのか。中途脱退の理由には転職・転居などが多いことが容易に想定できるはずだ。
さらに、連合会の年金は、公的年金と異なり、加入期間が1か月以上あれば受け取ることができ、加入期間が短く、受給資格があることを忘れている人も多い。また、厚生年金基金を脱退した際、連合会から年金記録の移転を知らせるはがきが届いた後は、60歳直前まで一切通知がないことも、請求を忘れることにつながっている。
連合会は、こうした理由によって、多額の未払い年金があることを10年以上前から把握しながら、問題に対して適切な対策を取らずに放置してきたことを認めた。
企業年金に詳しい浅野幸弘横浜国大教授は「制度上、60歳で受給するまでに住所が変わったり、請求を忘れたりすることは目に見えている。にもかかわらず、申請主義のもと、何も対応してこなかった連合会の責任は重い」と批判する。
連合会は、監督官庁である厚労省OBの天下り先となっており、加藤理事長を除き、歴代理事長は事務次官経験者らが就任している。連合会の怠慢体質は、社会保険庁を含む厚生労働省への一層の不信につながる。舛添厚労相は6日、連合会に対する指導を強める方針を打ち出し、業務運営に関する定期的な報告を義務付けることなどを検討している。
連合会では、未払い問題に対応するため、無料の電話相談を始めた。連合会に受給の手続きを取れば、公的年金と違って請求期間の時効もないため、過去にさかのぼってすべての年金を受け取ることができる。さらに、中期的には、ホームページ上で記録確認や住所変更ができるシステム開発などの対応策を実施する。
また、国や自治体と連携して住所情報の把握にも取り組む方針で、厚労省も積極的に協力する考えだ。対策費は15億円程度見込んでおり、年金の運用収益で捻出(ねんしゅつ)するという。
加入者の信頼を回復するため、積極的な情報開示と加入者の立場に立ったサービスの提供が求められる。
<企業年金>
企業が従業員のために独自に設けている年金制度で、公的年金に上乗せして支払われる。国民年金(基礎年金)を1階部分、厚生年金を2階部分と呼ぶのに対し、企業年金は3階部分とされる。企業年金のうち、「厚生年金基金」や「適格退職年金」は利率が固定され、企業は運用が悪化すれば補てんする必要があるため、バブル崩壊後、企業年金の解散や給付の引き下げが相次いだ。このほかに、柔軟な制度設計が可能な「確定給付企業年金」や、従業員が自分で運用し、転職先へも持ち運べる「確定拠出年金」がある。
(2007年9月7日 読売新聞)
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こんなになっても、黙ってる?日本人・・
暴動も起こらない・・・(*_*)。
2007/9/10(月) 午後 5:30
ウラカメ:みんな忙しいんでしょう。。
2007/9/10(月) 午後 11:54
関連記事から来ました。
記念に足跡残していきます。
ペタリ。
2011/12/13(火) 午後 10:17 [ haruyama_arch ]