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11月28日15時1分配信 毎日新聞
守屋武昌前防衛事務次官(63)が、防衛専門商社「山田洋行」元専務の宮崎元伸容疑者(69)から約400万円相当のゴルフ旅行接待を受けた見返りに、防衛装備品の納入で便宜を図った疑いが強まり、東京地検特捜部は28日、守屋氏と妻(56)について、収賄容疑で取り調べを始めた模様だ。容疑が固まり次第、逮捕する方針。ほかにも、守屋氏が元専務から現金約400万円を受領していた疑いも浮上。防衛官僚トップと防衛商社の癒着は、汚職事件に発展する。
調べに対し、宮崎元専務はゴルフ接待について「守屋氏が山田洋行のために尽力してくれた謝礼や、今後も良好な関係を維持したい趣旨だった」などと、わいろ性を全面的に認めているという。特捜部は28日、元専務を業務上横領罪などで起訴したうえで、贈賄容疑で再逮捕する方針だ。
守屋夫妻は、長期休暇のたびに宮崎元専務らと北海道や九州などへのゴルフ旅行を繰り返し、交通費、宿泊費、飲食費を含む費用の全額を元専務側に負担させていた。こうしたゴルフ接待旅行は、収賄罪の公訴時効にかからない過去5年間だけで十数回約500万円に及ぶ。特捜部は、守屋氏が事務次官時代に肩代わりさせた費用約400万円が、守屋氏の職務に絡むわいろと判断したとみられる。
多額の接待の見返りとして、守屋氏が炭疽(たんそ)菌などの生物兵器を検知する生物偵察車の車載装置や、次世代護衛艦エンジンの納入でも元専務側に便宜を図っていたことが新たに判明。守屋氏は05年2月、生物偵察車の車載装置の納入業者として、山田洋行の子会社「日本ユ・アイ・シ」と随意契約をするよう部下に促したとされる。今年2月には、元専務が設立した「日本ミライズ」がコンサルタント契約を結んでいた米ゼネラル・エレクトリック(GE)製のエンジンを次世代護衛艦に採用するよう部下に迫ったという。
一方、守屋氏の妻は、一緒にゴルフ旅行に行っただけでなく、300回を超えるゴルフ接待の大半に同伴し、夫妻とも偽名でプレーしていた。こうしたことから特捜部は、妻が守屋氏と元専務の関係を理解したうえで、わいろ性の認識を持って接待を受けていたと判断。汚職事件としては異例の妻の刑事責任追及に踏み切る。
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