科学

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1月31日8時2分配信 産経新聞


ヒトゲノム(全遺伝情報)に存在する二万数千個の遺伝子が、相互に干渉せず秩序を維持して働く仕組みを、東京工業大大学院の白髭克彦教授らの日欧共同研究チームが解明した。環状のタンパク質がDNAを約1万3000カ所で区切り、遺伝子の機能を場所ごとに制御していることを突き止めた。

英科学誌「ネイチャー」(電子版)に30日、発表した。

人体の設計図であるヒトゲノムを機能別のブロック単位で理解できるようになる成果で、遺伝病の原因究明や遺伝子治療の進歩につながると期待される。

タンパク質をつくる遺伝子は、スイッチ役の制御配列から「オン」(活性化)や「オフ」(抑制)の情報を受け、機能を制御されている。

この情報は個々の遺伝子ごとにきちんと区別して伝達され、“混線”することはないが、その仕組みは分かっていなかった。

白髭教授らは、ゲノム上のタンパク質の働きを網羅的に解析。細胞分裂の際に働く「コヒーシン」という環状のタンパク質が、遺伝子の機能制御に深く関係していることを発見した。

コヒーシンは、輪ゴムで縛るようにDNAをループ状に区切っていると推定。遺伝子の制御情報は、区切られた領域内で同時に伝わるが、他の領域にはコヒーシンによって遮断されて伝わらないという。

遺伝子治療では、導入した遺伝子が本来の機能を発揮せず、治療効果が得られない場合がある。今回の成果を基に、遺伝子が活性化される領域を狙って導入すれば、効果が高まる可能性があるという。


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