道路

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4月1日8時0分配信 産経新聞


31日夕に記者会見した福田康夫首相は、「平成21年度から道路特定財源を全額一般財源化する」と改めて表明した。就任以来こだわり続けた民主党の小沢一郎代表との「話し合い路線」も同党が倒閣に傾く中では成果が期待できず、守りの「低姿勢」から攻めに転じることで先手を打ったものだ。ただ、道路財源の見直しを求め造反まで画策した自民党若手議員らの封じ込めや求心力回復の必要にも迫られ、「退路を断った」(自民党幹部)ともいえる。首相にとってガソリン国会第2ラウンドは波乱の展開になりそうだ。

首相が「低姿勢」路線を転換させたきっかけは、日銀総裁人事だった。

春分の日の3月20日、首相は首相官邸で相談相手として頼る与謝野馨前官房長官や中川秀直元幹事長と会い、個別に意見交換した。

この際、首相は日銀総裁人事で以前、小沢氏と電話で話し「武藤総裁」でOKであることを再三確認したことを打ち明けた上で、直前になってひっくり返されたことへの「恨み節」に多くを費やした。

「小沢さんは、武藤敏郎元財務事務次官で党内をまとめると言ったのに…」

実は前日の19日、谷垣禎一政調会長らと会食した席で首相は「民主党のある重鎮が武藤さんで4役をまとめると言ったからそうしたんだ」とぼやいており、「重鎮とは小沢氏だったのではないか」(自民党議員)との見方も出ている。

これをきっかけに首相は「攻めの顔に変わった」(中川氏周辺)という。

24日夜には自民党幹部を公邸の奥座敷に招いた。

道路特定財源の行方が話題になり、道路族を代表する古賀誠選対委員長が「必要な道路はつくらなければならない」と強調すると、大島理森国対委員長は「民主党がどうしてもテーブルに着かざるをえないような思い切った提案が必要だ」とやんわり反論した。

発言をひと通り聞いた首相は、「今週が勝負だ」と気合を入れた。

25日夜、東京・赤坂の料理店「鶴よし」。中川氏や武部勤元幹事長、笹川堯衆院議院運営委員長ら主な派閥幹部級が集まった。参加者は一様に、改革加速議連会長の棚橋泰文元科学技術担当相ら自民党若手議員が一般財源化を求め、歳入関連法案(日切れ法案)の衆院での再議決に反対する動きをみせていることに、神経をとがらせていた。

「若手が造反したら3分の2以上の再議決は不可能になる」「若手の動きを抑えるには首相の相当な決意表明が必要だ」

出席者は「政権崩壊」の危機を実感し、平成21年度から全額一般財源化の実現のほか、暫定税率は地球温暖化対策にも投入することを条件に基本的に維持させることで「合意」した。

中川氏は翌26日、その内容を首相に報告、首相は各派閥の“お墨付き”を得たとして「党内は収まるだろう」との確信を得た。小泉純一郎元首相が22日、「首相が一般財源化を前提に譲るべきは譲ってもよい案をまとめようといえば、党内はまとまる」と発言したことも、「首相の励みになった」(首相周辺)ようだ。

27日早朝、河野太郎氏ら若手議員約30人は「道路特定財源の全額一般財源化などが担保されない限り、再議決に反対」との方針を確認。午後には「決議」として首相に手渡したが、野球好きの首相は機嫌良く「ストライクゾーンのど真ん中だよ」と応じている。その約1時間半後の会見で首相は、この決議とほぼ同じ内容を発表し、若手議員らの造反の動きを封じ込んだ。

31日夜、首相官邸の会見場に集まった報道陣を見渡しながら首相は、暫定税率廃止を主張する民主党を念頭に、「人気取りに走ることは簡単だが、将来世代へのツケをまわすだけだ」と批判した。自民党道路族の古賀氏は同夜、記者団に「私には私の考えがあるが、党内が結束して同じ方向に行くことを大事にしたい」と静かに語った。


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