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4月19日18時46分配信 産経新聞
防衛装備品調達をめぐる汚職事件で、収賄罪などに問われた前防衛事務次官、守屋武昌被告(63)が、21日に東京地裁(植村稔裁判長)で開かれる初公判で起訴事実を認める方針であることが分かった。贈賄罪などに問われた防衛専門商社「山田洋行」元専務、宮崎元伸(69)ら3被告も同様の方針。検察側は冒頭陳述で、守屋被告と宮崎被告との長きにわたる深い癒着関係を詳細に描き出すとみられ、その内容が注目される。
他に初公判を迎えるのは、贈賄や業務上横領などの罪に問われた同社元常務、秋山収被告(70)と、有印私文書偽造・同行使罪に問われた同社元執行役員、今治友成被告(57)。
官僚トップの事務次官経験者が汚職事件で起訴されたのは戦後6人目。このうち、次官在任中の行為で収賄罪に問われたのは、リクルート事件の加藤孝・元労働事務次官と高石邦男・元文部事務次官に次いで3人目となる。
こうした次官の犯罪の中でも、守屋被告の業者との癒着ぶりは際立っている。宮崎被告からのゴルフ接待は11年の長期に及び、「8年間で300回以上」という接待漬けの実態は常軌を逸していた。起訴事実となった約1200万円相当のわいろのうち、ゴルフ接待が約3分の2を占めたほどだ。残りの約363万円は次女の留学費用などとして受け取った現金だった。
業者への依存ぶりが注目された守屋被告の妻(56)の存在も事件の特異さを示す。収賄罪は公務員に適用される「身分犯」だが、妻もゴルフ接待をめぐり「身分なき共犯」として逮捕され、検察側は「関与が従属的」と判断して起訴猶予処分としている。
公判で検察側は、守屋被告が家族ぐるみで接待攻勢にはまっていく過程を踏まえながら、こうした接待が特定の装備品調達と結びつくのではなく、宮崎被告にとって「長期にわたり、安定した便宜を図ってもらうためのわいろ」だったと立証していくとみられる。
一方、守屋被告は起訴事実を認めて、情状面を訴えていくという。宮崎被告らも同様に起訴事実は争わない方針。
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