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4月21日10時46分配信 読売新聞
防衛装備品の調達を巡る汚職事件で、収賄罪などに問われた守屋武昌・前防衛次官(63)と、贈賄側の防衛専門商社「山田洋行」元専務・宮崎元伸被告(69)ら4人の初公判が21日午前、東京地裁で開かれた。
守屋被告は罪状認否で「間違いありません」と述べ、起訴事実を大筋で認めた。一方、検察側は冒頭陳述で、守屋被告が八つの装備品について同社に便宜を図り、ゴルフ接待と提供された現金は、返済分も含め5000万円を超えると主張した。
戦後、次官経験者が在職中にわいろを受け取ったとして、収賄罪に問われるのは守屋被告で5人目(1人は無罪確定)。
罪状認否で守屋被告は「このような犯罪を犯してしまい、防衛省はじめ国民の皆様にご迷惑をかけ、深くおわびします」と謝罪。ただ、起訴事実のうち日帰りゴルフについては「接待金額に一部疑問があります」と争う姿勢を見せ、弁護人も「宮崎被告が払っていない分も上乗せされており、法的評価を争う」と述べた。
贈賄罪などに問われた宮崎被告と同社の米国現地法人元社長・秋山収被告(70)、業務上横領事件に絡んで有印私文書偽造・同行使の罪に問われた元執行役員、今治友成被告(57)の3人も大筋で起訴事実を認めた。
検察側の冒頭陳述によると、守屋被告は1994年以降、宮崎被告からゴルフ接待を受けるようになった。検察側は「ゴルフ接待は、日帰り分が昨年4月までに361回1800万円超、旅行分が31回760万円超になる」とした。
さらに、守屋被告は97年に自宅の購入資金が必要と、宮崎被告から現金2000万円を借りたほか、2000年には未公開株の購入のために約100万円も受け取るなどしていた。一方で、守屋被告は、次期護衛艦(19DD)搭載エンジンの選定では宮崎被告の求めに応じ、「ゼネラル・エレクトリック製も検討すべきではないか」などと発言。生物剤検知装置の調達では「山田洋行の子会社のものが一番いいんだ。そこと契約しろ」と部下に指示していた。
また、検察側は、国会での偽証について、守屋被告が「ゴルフの際には1万円を払っていた」と宮崎被告と口裏合わせをしていたと主張。また、国会で守屋被告が「自分で負担した」と証言した二女の留学費用について、宮崎被告から1年分の生活費など約145万円を負担すると言われ、守屋被告が「よろしくお願いします」と受け取っていたとも述べた。
◆守屋被告の起訴事実◆
▽防衛装備品の受注で山田洋行に有利な取り計らいをした見返りに、同社元専務・宮崎元伸被告らから、次官在任中の2004年5〜6月に計約218万円、06年2月に約145万円を受け取った(収賄)
▽03年8月〜07年4月、宮崎被告から12回のゴルフ旅行(約389万円分)と108回の日帰りゴルフ接待(約497万円分)を受けた(収賄)
▽07年10月の衆院の証人喚問で「ゴルフ代として1万円支払っていた」、同11月の参院の証人喚問で「二女の留学費用はすべて自分が負担した」とそれぞれウソの証言をした(議院証言法違反)
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