経済

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7月9日8時26分配信 フジサンケイ ビジネスアイ


サミットの“無策”を見透かすかのように、8日の東京株式市場は、日経平均株価が300円を超える急反落となり、3カ月ぶりに一時1万3000円台を割り込んだ。

同日採択された首脳宣言は、世界経済を覆う原油、食料価格の高騰に対する危機感を表明したが、猛威を振るう投機マネーへの対応ではG8各国の利害が対立し、沈静化に向けた有効な対策を打ち出すことはできなかった。

「スローガンにとどまり、予想通り具体策には踏み込まなかった」(新光証券の瀬川剛エクイティストラテジスト)

「マーケットからみると何も言っていないに等しい」(第一生命経済研究所の嶌峰義清・主席エコノミスト)

市場の反応は辛辣(しんらつ)だ。前日に13営業日ぶりに反発し続落記録がストップしたばかりの日経平均株価はこの日、前日比326円94銭安の1万3033円10銭で取引を終えた。

サミットの首脳宣言が原油高対策として強調したのが、「透明性の向上」だ。

生産実態を明確に開示しない産油国や実態の見えない投機マネーが高騰の原因との認識に基づくものだが、対策は需給面での逼迫(ひっぱく)解消に重点が置かれた。供給面では原油生産と精製能力の向上を要請。需要面では消費国に原子力発電の推進など脱・石油や省エネを求めた。

しかし、「元凶」との声が多い投機マネーに対する規制論では、欧州の一部首脳が強い懸念を示したが、米英は「需要見通しが供給を上回っていることが主因」と、需給要因に固執。最後まで意見はかみ合わず、各国当局の連携を促す程度にとどまった。

原油高・食料高・米国の金融不安という「3F」の負の連鎖の根っこにあるドルの信認低下についても、ブッシュ米大統領が「強いドルは自国の利益になる」と、“口先介入”を試みただけで、声明にすら盛り込まれなかった。

市場には「ドル安是正の協調体制が打ち出されれば、原油高に一定の歯止めがかかる」(UBS証券の平川昇二チーフストラテジスト)との淡い期待もあったが、完全に肩透かしとなった格好だ。

一部には、原油の需要拡大が続く中国、インドなどの新興国を交えた9日の拡大会議に、「原油高で踏み込んだ対策が出る可能性もある」(日興コーディアル証券の西広市エクイティ部長)と期待する声も残る。それだけに、拡大会議も空振りに終われば、政策の手詰まり感から原油高やドル安に拍車がかかり、世界的な株安に歯止めがかからなくなる懸念がある。(石垣良幸、高木克聡)

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